(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策である緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用により経済活動が制限を受けるなど、厳しい状況が続いておりました。国内において、同感染症のワクチン接種率の向上等により経済回復の兆しが見られたものの、新たな変異株ウイルスの急速な拡大や資源価格高騰・世界的な半導体不足などが重なり先行き不透明な状況となっております。
当社グループの商品需要とも関係の深い建築業界におきましては、コロナ禍における生活様式の変化を背景に、新設住宅着工戸数(持家)は対前年同月比を上回るなど、緩やかな回復基調で推移しております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う部材不足等の影響により生産稼働率が一部低下しましたが、海外市場への販売拡大や新規市場の開拓などに積極的に取り組んでまいりました。
研究開発部門では、「減災」「環境」「健康」「利便性」を開発コンセプトに脱炭素社会実現に向けた環境にやさしく高効率な製品の研究開発を行ってまいりました。
一方、生産・購買部門におきましては、設備投資や作業工数の削減、諸資材のコストダウンなど生産性の向上と原価低減に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は448億58百万円(前年同期比3.1%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の高騰や部材不足に伴う生産稼働率の低下により、営業利益は22億19百万円(同3.4%減)となりました。経常利益につきましては、円安による為替差益などにより41億41百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、29億13百万円(同11.8%増)となりました。
(給湯機器)
給湯機器につきましては、全体で188億99百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
(空調機器)
空調機器につきましては、全体で192億91百万円(同7.1%増)となりました。
(システム機器)
システム機器につきましては、全体で15億1百万円(同7.7%減)となりました。
(ソーラー機器・その他)
ソーラー機器・その他につきましては、全体で29億47百万円(同8.5%増)となりました。
(エンジニアリング部門)
エンジニアリング部門につきましては、22億20百万円(同6.9%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ17億1百万円増加し、1,374億73百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ3億65百万円減少し、91億72百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ20億66百万円増加し、1,283億円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は29億42百万円(前年同期比23.6%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は45億25百万円(同23.3%増)となりました。
これは主として、税金等調整前当期純利益や減価償却費などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は41億11百万円(同144.5%増)となりました。
これは主として投資有価証券の取得や、有価証券の売却などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は13億41百万円(同25.1%増)となりました。
これは主に配当金の支払などによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)の事業内容は、単一のセグメントによっているため、製品の分類別情報を記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品の分類別に示すと、次のとおりであります。
製品分類別 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
前年同期比(%) |
給湯機器(百万円) |
18,617 |
3.8 |
空調機器(百万円) |
16,512 |
6.4 |
システム機器(百万円) |
633 |
△4.2 |
ソーラー機器・その他(百万円) |
3,106 |
8.0 |
エンジニアリング部門(百万円) |
- |
- |
合計(百万円) |
38,868 |
5.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込生産を主体としているため受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品の分類別に示すと、次のとおりであります。
製品分類別 |
当連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
前年同期比(%) |
給湯機器(百万円) |
18,899 |
△0.9 |
空調機器(百万円) |
19,291 |
7.1 |
システム機器(百万円) |
1,501 |
△7.7 |
ソーラー機器・その他(百万円) |
2,947 |
8.5 |
エンジニアリング部門(百万円) |
2,220 |
6.9 |
合計(百万円) |
44,858 |
3.1 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高を製品別に見ますと、給湯機器につきましては、第3四半期連結累計期間までは石油給湯器やエコキュートが好調に推移していましたが、部品不足による一部製品の納期遅延の影響により、全体で188億99百万円(前年同期比0.9%減)となりました。空調機器につきましては、ハウスメーカー向けの全館空調システムや欧州向けのヒートポンプ熱源機が大きく売上を伸ばし、全体で192億91百万円(同7.1%増)となりました。システム機器につきましては、システムバスの売上が減少し、全体で15億1百万円(同7.7%減)となりました。ソーラー機器・その他につきましては、エコワイターやその他関連部品の売上が増加し、全体で29億47百万円(同8.5%増)となりました。エンジニアリング部門につきましては、22億20百万円(同6.9%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は448億58百万円(同3.1%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の高騰や部材不足に伴う生産稼働率の低下により、営業利益は22億19百万円(同3.4%減)となりました。経常利益につきましては、円安による為替差益などにより41億41百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、29億13百万円(同11.8%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ17億1百万円増加し、1,374億73百万円となりました。主な増減としましては、有価証券が48億43百万円増加し、投資有価証券が16億円、受取手形及び売掛金が7億59百万円減少しました。
負債は、前連結会計年度末に比べ3億65百万円減少し、91億72百万円となりました。主な増減としましては、短期借入金が1億30百万円、退職給付に係る負債が1億7百万円減少し、支払手形及び買掛金が3億63百万円増加しました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ20億66百万円増加し、1,283億円となりました。主な増減としましては、利益剰余金が17億32百万円、退職給付に係る調整累計額が1億1百万円増加しました。その結果、自己資本比率は93.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、運転資金及び設備投資資金については、原則として自己資金で賄うこととしておりますが、必要に応じて金融機関からの借入も検討する方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表において採用する会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
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