課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「ご縁がある皆様を幸せにする」という経営理念のもと、様々な婚活サービスとライフデザインサービスを提供し、結婚カップルを生み出すことで、社会に貢献することを目指しております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、2021年2月10日に開示した中期経営計画(2021年-2027年)において、成婚組数、加盟相談所数を重要指標、お見合い会員数、マッチング会員数をサブ指標と定めました。収益はもちろんのこと、事業価値を高めるために、より重要な経営指標は何かを議論し策定した計画となっており、経営目標として2027年度には、「成婚組数2.5万組」「加盟相談所数1万社」「お見合い会員数20万人」「マッチング会員数50万人」を達成することで、持続的な企業価値の向上を実現してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、東証1部上場の信用力に加え、ITとサービスを融合させた複合的なビジネスモデルを展開するとともに、成婚サポート力、お見合いシステム、圧倒的な会員基盤という同業他社にはない独自の強みをもっております。

また、成婚者及び婚活会員に対して不動産・住宅ローン、保険などの周辺サービスを提供するライフデザイン事業を展開し、総合ライフデザインカンパニーとして、基盤強化及び領域拡大を図っております。

当社グループは、このような強みや事業展開を背景に、工夫と創造や、変革と挑戦に取り組む姿勢を全社的に持ち、顧客満足度の高いサービスを提供し続けることで、収益性の高い事業を展開してまいります。
 さらに、少子高齢化問題、人口減少問題、地方問題など日本における複数の社会問題の解決に貢献していくことは当社グループの強みでありビジョンであります。成婚組数と加盟相談所数の増加は、これらの日本の社会問題解決に直接的に資するものだと考えており、特に注力してまいります。

上記を踏まえ、2027年度の経営目標を見据えた結果、2022年度の目標を売上高160億円、営業利益17億円としております。

 

(4) 優先的に対処すべき課題

当社グループは、上記の経営目標を達成していく上で、今後は次の課題に取り組んでまいります。

① 加盟相談所・会員基盤拡大に向けた集客チャネルの活性化

重要指標として掲げる成婚組数を伸ばすためには、マッチング(引き合わせ)だけでなく、マッチング後の婚約や結婚までのアナログなサポートが重要であり、その担い手である仲人の増加、すなわち加盟相談所網の拡大と働きが肝であります。

そこで、加盟相談所・会員基盤拡大に向けて、いかに集客チャネルを多様化、活性化していくかが重要であると考えております。例えば、コロナ禍において新規事業を検討している法人の開業ニーズ、大企業をはじめとして副業が解禁されたことによる個人の副業ニーズなど、社会情勢の変化により拡大する結婚相談所事業の開業ニーズを的確にとらえていく必要があります。また、グループ会社の直営店であるサンマリエやZWEIの会員基盤と全国62店舗を核にして、加盟相談所を拡大させることや提携地方銀行や地方自治体とのリレーションを強化し、地方創生をキーワードとして地域に根差した加盟相談所を勢いづけて拡大させ、人のつながりや地域のつながりを活用して潜在顧客を掘り起こしてまいります。

さらに、従来当社グループが得意とするマッチングサービス(マッチングアプリや婚活パーティー)から結婚相談所サービスへの展開を強化することに加え、直営店であるIBJメンバーズ、サンマリエ、ZWEIの3ブランドが、それぞれの役割を加盟相談所の模範になるように実現しながら連携を強化し、加盟相談所と共に成婚者数を増やす、直営店同士でも成婚を増やす戦略を実行してまいります。

 

② お見合い基幹システムへの投資

婚活会員をサポートするお見合い基幹システムについて、婚活会員の利便性の向上やマッチング率の改善を推し進めることが課題であると認識しております。実際にこれまでお見合い基幹システムの改修・維持更新への投資により、会員のお見合い申込み意欲が高まり、お見合い数が向上する等の成果につながっているため、更なるサービス基幹システムへの投資が必要であると考えております。

また、業界で一番使いやすいインターフェースにすることに加え、当社グループが持つ日本最大規模の婚活会員基盤及び顧客情報のビッグデータを活用するため、AIによる活動履歴やお見合いデータのディープラーニング、お互いに見た目が好みのタイプや興味がありそうなお相手をピックアップする機能等、マッチングの段階においてAIを活用するべく力を入れてまいります。

 

③ 会員基盤を活用した婚活周辺サービスへの展開と事業ポートフォリオの最適化
 当社グループの会員基盤については、マリッジ周辺の事業領域においても見込顧客にダイレクトにアプローチでき、価値あるサービスを提供できるものであると考えております。既に当社グループサービスを利用されていることから関連するサービスも自然に利用いただける流れができているため、加盟相談所仲人向けにライフデザインサービスについてのオンライン勉強会等も実施していきながら、加盟相談所との送客連携を高め、ライフデザイン成約件数増に繋げてまいります。また、直営店や加盟相談所に所属するカウンセラーの販売力等を活用して「リアルにリーチできる会員基盤」の拡充と連携の強化を図ってまいります。婚活会員や加盟相談所の満足度向上とともに、さらなる企業価値向上の実現に向けて、業界の再編成やM&Aを含め、事業ポートフォリオの最適化を図ってまいります。

 

④ 専門性の高い人材の確保と育成

企業規模の拡大及び成長のためには、高い専門性を有する人材の確保とともに、社員全員が当社グループの経営理念を深く理解し、全員が経営理念を実践する重要な歯車となり、自らの業務において、期待された役割を全うし、優れたリーダーシップを発揮するよう育成していくことが重要な課題となります。

この課題に対処するために、有能な人材の採用を随時行うとともに、既存社員に対しては多様かつ有益な研修を、定期的・計画的に実施していくことや、グループ会社内での人員交流を通して、「営業力」「マーケティング力」「マネジメント力」を兼ね備えたリーダーシップをもった人材の育成に取り組んでいくと同時に、育成した人材が長きにわたって当社グループで活躍できることを目指し、これからも優れたリーダーシップを発揮する人材の確保、育成を継続して行ってまいります。

 

⑤ 新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしております。同感染症の収束時期は不確実であり予測が困難ですが、当社グループは、当初の想定と異なり当該感染症の影響が長期化し、一部事業においては売上等の業績に影響を及ぼしているものの、当該感染症のワクチンの普及などの対策が進むことにより、今後緩やかに収束に向かうものと仮定し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っております。

しかしながら、今後新型コロナウイルス感染症の影響が想定よりも長期にわたる場合には、当該影響により、パーティー事業の開催自粛や対面での会員活動の自粛になるなど、一部事業において円滑な事業推進を行うことが困難となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

当社グループは、同感染症に関する情報収集や同感染症拡大に伴う経済活動への影響を引き続き注視するとともに、同感染症の影響を最小限に留めるための対応を継続的に行い、想定外のリスクや不測の事態を想定し、経営環境の変化に臨機応変に対応できる体制の構築を図ってまいります。

なお、当事業年度の新型コロナウイルス感染症による事業への影響については、「3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得