課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、以下の「バリューHRクレド」の実践により、すべてのステークホルダーにご満足いただける企業活動を推し進めることで、持続的な成長と企業価値の向上を図り、健康寿命が延伸する社会の実現に貢献してまいります。

 

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 これらを実践し、より一層の企業価値向上を図ることを経営の基本方針としております。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

①バリューカフェテリア事業

 健康保険組合、企業、個人を対象に独自の健康管理システムを用いた健康管理サービス(健診予約、健診結果管理、等)を提供しております。新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、働き方改革や健康経営への取り組みがますます推進していることを受け、当社グループは顧客需要を優先的に考えた健康管理システムの強化・活性化を行いながら、より多くの健康保険組合、企業、個人を対象にシステム導入を促してまいります。

 

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②HRマネジメント事業

 健康保険組合の新規設立・分割・合併支援のコンサルティング及び人材派遣やBPOサービス等を提供しております。健康保険組合の担当者、被保険者・被扶養者にとって利便性の良いサービスやシステムを今後も提供してまいります。中でも今後も需要が伸びると見込んでいる、電子申請や検認代行サービス等は引き続き、システム強化・活性化を行います。

 

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(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当面は、継続的な事業拡大と安定的なキャッシュ・フローの創出を重視し、株主資本の効率化を追求することで、企業価値の最大化を図ってまいります。また、収益指標としては、売上高営業利益率を重要な経営指標として位置付けており収益力の向上に努めてまいります。

 なお、重要な経営指標につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております自己資本比率/有利子負債比率及び売上高営業利益率/自己資本当期純利益率(ROE)をご参照ください。

 

(4)経営環境

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大と共に悪化し、極めて厳しい状況となりました。期中、減少しかけた新規感染者数も数度に亘るリバウンドに加え、新型コロナウイルスの変異株の出現により当期末には再び増加に転じており、新型コロナウイルスの収束時期は見通せず、依然として予断を許さない状況が続いております。

 当社グループの事業領域においては、企業の従業員に対する健康管理(健康診断の受診と保健指導の実施、メンタルヘルス対策や過重労働対策など)への取り組みは、安全配慮義務、生産性向上、企業価値向上の観点からも、より一層強化される傾向にあり、企業の働き方改革や健康経営の推進、従業員一人ひとりの労働生産性の維持・向上に向けた健康増進、健康投資への重要性が一層の高まりを見せております。

 こうした状況を踏まえ、当社グループでは関係各所との情報連携やIR・PR活動に注力すると共に、当社グループの強みである健康管理サービスと健保設立・運営支援のワンストップソリューションを提供するリーディングカンパニーとしての地位を一層強固なものとし、「バリューHRクレド」にも掲げておりますとおり、顧客への絶対的なサービスの提供を目指してまいります。

 

 

(5)対処すべき課題

 各セグメントの対処すべき課題は以下のとおりであります。

 

①バリューカフェテリア事業

 健康管理システムを用いてデータに基づく健康保険組合の保健事業支援領域では、新規顧客の獲得と既存顧客のサービス追加導入の継続拡大により、更なる顧客基盤の拡大を図ってまいります。

 企業における健康管理(産業保健)の領域では、健診事業を軸にメンタルヘルスや過重労働対策、健康経営支援など、企業ニーズを捉えたサービスの充実を図ってまいります。

 また、健診業務代行サービスにおきましては、更なる受託の増加が見込まれる中、前期から引き続き、業務プロセス改革とITシステムの活用により、品質並びに収益性の向上に取り組んでまいります。

 カフェテリアプランにつきましては、健康増進・予防に向けたインセンティブ制度への対応をはじめ、利用者のニーズに応えるため、提供サービスの拡充を図ってまいります。

 健診機関支援分野では、全国約3,000ヵ所の健診機関との連携ネットワークを強化し続け、連携医療機関の増加、健診機関向けの予約システムの提供、受診者の送客支援サービス、BPOサービスの提供など健診機関向けビジネスの裾野を拡大してまいります。

 その他、持続的な事業成長及び価値創出を実現する施策を一層加速させるため、DX化の他、従来から実施している「健診データ」と「レセプトデータ」をもとにした「現状分析」業務をベースに、今後、社会実装を目指した健康予測システムや重症化リスク予測システム等の開発を行います。これらの開発により、厚生労働省が奨励しているデータ分析に基づく効果的な保健指導プログラムの提供、発症予防、重症化予防、医療費削減が可能となります。この他に、業務効率化、生産性を向上させるためのシステム開発への投資、すなわち成長投資や、M&A及び資本業務提携を可能にする財政基盤の充実を図ってまいります。

 

②HRマネジメント事業

 健康保険組合新規設立支援コンサルティングでは、健康保険組合の新規設立・分割・合併から運営支援までのワンストップサービスを提供する唯一の企業として、引き続きマーケットの創出に取り組んでまいります。

 健康保険組合の運営支援分野では、これまで培った知見と盤石な運営体制のもと、健康保険組合の効率的な事業運営と保険者機能強化につながるサービスを開発・提供し、実績を積み上げてまいります。

 また、今後も更なる受注増加が見込まれるBPOサービス、電子申請や検認代行サービスなど、健保財政及び業務品質の向上に資する価値あるソリューションサービスを提供し、実績を積み上げ、着実な成果につなげてまいります。

 

(6)新型コロナウイルス感染症に関するリスクの認識

 新型コロナウイルス感染症の影響は、緊急事態宣言等の発令による行動制限、また経済活動の落ち込みにより経済全体が極めて厳しい状況となりました。新型コロナワクチンの接種が進むことにより、行動制限が徐々に解除されるものと考えております。

 

 当社グループでは、事業継続及びグループの従業員やその家族の安全を優先に考え、次のような点を継続的に実施しております。

 ・対応方針を継続して従業員に周知

 ・当社グループの産業医及び保健師と連携して従業員の健康相談窓口を設置

 

 新型コロナウイルス感染症拡大が続いている現状においては、状況が日々変化しており、収束時期及び経済環境への影響について注視すると共に、充分な関心をもって対処してまいります。

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