当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が徐々に緩和され、持ち直しの動きが見られました。しかしながら、感染力の強い変異株の発生等、感染の再拡大が深刻化しており、ワクチン接種も進んではいるものの依然として先行きが不透明な状況となっております。
当社グループを取り巻く経営環境につきましては、少子高齢化という人口構造の変化により、新設住宅着工戸数の減少が予測されており、既存住宅の平均築年数は上昇しております。そのため、住宅の老朽化と共に、水まわりのトラブルを含む住宅の不具合は増える傾向にあります。
このような環境のもとで、当社グループは、単なる労働集約型の水道屋ではなく「Re:ブランディング」された水道屋へなるべくサービスやマネタイズの強化に注力いたしました。従来の「水まわり緊急修理サービス事業」から報告セグメントの名称を変更した「水まわりサービス事業」におきましては、2021年8月に消費者庁からの行政処分を受けたことに伴い業務を中断し、当社正社員スタッフが修理等のサービスを提供することなく加盟店スタッフが通信販売形式によりサービスを提供し、当社はコールセンター業務等加盟店支援業務を行う加盟店ビジネスモデルである「水まわりサービス支援事業」に移行しております。また、特定商取引法を中心としたコンプライアンスに関する取引状況の分析・検討をするための外部弁護士等による調査を実施いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高5,260,310千円(前年同期比12.7%減)となりました。営業損失は499,631千円(前年同期は446,972千円の営業損失)、経常損失は516,441千円(前年同期は440,708千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は、投資有価証券売却益42,357千円、特別調査費用等137,543千円の計上等により549,878千円(前年同期は645,130千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
各事業部門の状況は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、報告セグメントに「水まわりサービス支援事業」を追加しております。
また、当連結会計年度において、従来「水まわり緊急修理サービス事業」としていた報告セグメントの名称を「水まわりサービス事業」に変更しております。
・水まわりサービス事業
サービススタッフへの教育体制を見直し生産性、効率性の向上を進めてまいりましたが、2021年8月に消費者庁からの行政処分を受け業務を中断しており、当社正社員スタッフが修理等のサービスを提供することなく加盟店スタッフが通信販売形式によりサービスを提供し、当社はコールセンター業務等加盟店支援業務を行う加盟店ビジネスモデルに移行しております。
以上の結果、当事業の売上高は2,398,850千円(前年同期比54.3%減)、営業損失は83,368千円(前年同期は229,392千円の営業損失)となりました。
・水まわりサービス支援事業
2021年8月よりコールセンター業務等加盟店支援業務を行う加盟店ビジネスモデルをスタートいたしました。
以上の結果、当事業の売上高は1,556,083千円、営業損失は384,669千円となりました。
・広告メディア事業
生活救急サービスを検索できるポータルサイト「EPARKくらしのレスキュー」のユニークユーザー数増加や加盟店募集に注力いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は382,438千円(前年同期比152.5%増)、営業損失は82,747千円(前年同期は234,870千円の営業損失)となりました。
・ミネラルウォーター事業
新型コロナウイルス感染症の影響により、ホテルや大学への販売が低調に推移いたしました。一方、備蓄用の保存水の販売は好調に推移しました。
以上の結果、当事業の売上高は870,941千円(前年同期比49.7%増)、営業利益は54,322千円(前年同期比118.5%増)となりました。
・フィットネス事業
健康志向の高まりを背景に水まわりサービス事業で培った「サービス力」を活かしてパーソナルトレーニングジムを2店舗運営しております。
以上の結果、当事業の売上高は51,996千円(前年同期比7.4%増)、営業損失は3,158千円(前年同期は7,577千円の営業損失)となりました。
当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ573,906千円減少し2,113,799千円となりました。これは主に、現金及び預金が345,474千円、のれんが182,022千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ19,742千円減少し1,658,273千円となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債が180,000千円増加したものの、未払金が192,459千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産の額は、前連結会計年度末に比べ554,163千円減少し455,526千円となりました。これは主に、第三者割当による新株式発行により資本金が35,490千円、資本準備金が35,490千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ345,476千円減少し441,193千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は434,737千円となりました。これは主に、減価償却費を78,738千円計上、のれん償却額を182,022千円計上、その他流動負債の増加122,428千円が生じたものの、税金等調整前当期純損失を590,481千円計上、未払金の減少192,450千円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は42,819千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入42,859千円が生じたものの、有形固定資産の取得による支出44,440千円、差入保証金の差入による支出31,015千円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果得た資金は132,080千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出183,019千円が生じたものの、長期借入れによる収入200,000千円、社債の発行による収入180,000千円が生じたことによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金と設備投資等に資金を充当しております。当社グループは事業運営上の必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達を行っております。
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注実績と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ765,021千円減少し、5,260,310千円となりました。これは主に、水まわりサービス事業において、2021年8月に消費者庁からの行政処分を受け業務を中断し、当社正社員スタッフが修理等のサービスを提供することなく加盟店のスタッフが通信販売形式によりサービスを提供し、当社はコールセンター業務等加盟店支援業務を行う加盟店ビジネスモデルに移行したことによるものであります。
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べ533,970千円減少し、2,903,579千円となりました。
この結果、売上総利益は2,356,730千円となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ178,393円減少し、2,856,361千円となりました。これは主に、販売手数料が213,164千円増加したものの、広告宣伝費が352,948千円減少したことによるものであります。
この結果、営業損失は499,631千円となりました。
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ13,830千円減少し、4,312千円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べ9,244千円増加し、21,122千円となりました。
この結果、経常損失は516,441千円となりました。
当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ63,558千円増加し、63,578千円となりました。これは、固定資産売却益を21,220千円、投資有価証券売却益を42,357千円計上したことによるものであります。また、特別損失は、前連結会計年度に比べ130,568千円減少し、137,618千円となりました。これは主に、特別調査費用等を137,543千円計上したことによるものであります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は549,878千円となりました。
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