課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、以下のとおり社是、経営理念、行動規範、環境方針、品質方針を定めております。
 
<社是>
 Enjoy
 仕事も楽しみましょう
 遊びも楽しみましょう
 生活も楽しみましょう
 人生も楽しみましょう
 物事すべて楽しみましょう
 
<経営理念>
 TESECは優れた半導体検査装置を世界中に供給することで社会へ貢献します。
 TESECはソリューションを提供する創造業のトップランナーを目指します。
 TESECは豊かな発想と強い意志を持つ社員を大切にします。
 
<行動規範>
 お客様を第一に考え、誠実に対応しよう。
 新しいことに常に挑戦しよう。
 自分の職務に誇りと自信を持とう。
 法令を遵守し、高い倫理観をもって行動しよう。
 信頼され、尊敬される人を目指そう。
 
<環境方針>
 当社は、半導体検査装置を製造、販売する企業として、地球環境の保全が人類共通の課題であることを深く認識し、環境との共生を目指して環境安全活動を推進します。
1.当社の活動、製品、サービスにおける環境影響要因とその環境負荷を把握し、環境汚染の予防に努め、環境
  負荷の低減に向けて継続的改善に努力します。
2.当社に適用される環境関連の法律、条例、及びその他の要求事項を遵守します。
3.環境目的・目標を設定し、環境負荷の低減、及び環境に配慮した製品開発に取り組みます。
4.環境方針、環境保全推進状況を社員に周知させ、意識向上を図るとともに、社外に公表します。
5.社会で実施、推進される環境保全活動に積極的に参画します。
6.当社の活動、製品、サービスにかかわる環境影響のなか、環境重点テーマとして省エネルギー、省資源、廃
  棄物の削減、環境負荷の高い物質の使用量削減を推進します。
 
<品質方針>
「世界中の顧客から信頼される商品とサービスを提供する」
1.お客様のニーズを的確に捉え、各種法規則を遵守し、お客様が満足するソリューションを提供し続ける。
2.品質マネジメント・システムを構築し、マネジメントレビューを通して、システムの有効性を継続的に改善
  する。
3.この品質方針を実施するために品質目標を設定し、その達成に努める。
 

(2)経営環境

 当社グループは、半導体の電気的な特性・性能を評価する「テスタ」、様々な形状のデバイスを搬送し、接続されたテスタからの測定データを受け設定されたレベルに応じて自動で分類、収納する「ハンドラ」を主力とする半導体製造工程を支える重要な製品群を有しています。
 半導体業界におきましては、経済活動の再開を背景とした自動車や産業向け需要、5G化や巣ごもり消費を背景としたパソコンやスマートフォン、ゲーム向け需要など、幅広い分野で市場が拡大しています。半導体メーカーの投資意欲が継続していることから、足下では過去最高水準の受注残高を抱えておりますが、生産面では、電子部品などの調達が困難となっています。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 半導体産業は、マクロ環境の変化を受けて、新たな成長フェーズに入っています。カーボンニュートラルの実現が世界的なコミットメントとなるなか、パワー半導体がキーデバイスとなっています。また、デジタルが社会を支える重要基盤となり、半導体は様々な形でデータを扱う中核的な役割を担っています。今後もデジタル化とグリーン化の方向性で社会変革への投資が継続するならば、半導体市場はいずれの文脈においても長期的な成長が予想されます。

 一方、当社の内部環境に目を向けますと、従業員の高齢化と人員の減少が進んでいます。デジタルによる業務効率改善を進めることは当然として、中長期目線での人財戦略が必須となっています。このような状況において、ソリューションを提供する創造業のトップランナーとなり、優れた半導体検査装置を世界中に供給することで快適で安全な低炭素社会に貢献するというミッションを着実に果たすべく、以下のとおり中期経営計画を策定しました。
 
中期経営計画「Enjoy2.0」の概要

 

<基盤戦略>

・人財 … 人材採用を加速。個々の能力を活かし伸ばせる環境を整備

・DX … 3年以内に基幹システムを含む新たな情報基盤の運用を開始

・マーケティング … 顧客接点を重層化し、高付加価値製品をグローバルに提供

・生産 … 100億円までストレッチできる柔軟な生産体制を構築

 

<事業戦略>

テスタ分野

・ 国内大手パワー半導体メーカーとの取引維持

・ 中国市場での顧客開拓とリピート取引獲得

・ ほぼ全てのトップメーカーとの取引実績を活かした欧米大手への拡販

・ 新規開発、協業によるターンキーソリューションの提案

・ 高電圧・大電流化、工場自動化への対応

ハンドラ分野

・ 顧客密着対応による大口顧客との取引維持

・ 戦略顧客への主力モデル納入による取引拡大

・ QFN、SOPデバイスをターゲットとする製品展開

・ 温度環境試験、工場自動化への対応

 

<計数目標>

・売上100億円(CAGR10%)、営業利益25億円(同12.6%)へのストレッチ

 

<財務戦略>

・2022年度からの3ヵ年を第二創業期と位置付け、M&A枠含め40億円の成長投資枠(研究開発等)を設定

・配当+自社株買いにより、総還元性向35%を目安として株主還元

・半導体業界及び当社固有の不確実性を踏まえ、一定の自己資本を維持
 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 半導体製造装置市場は、需給バランスの調整に伴うシリコンサイクルの影響により、短期的には変動しつつも、中長期的には堅調な成長が見込まれます。当社グループでは、短期的な業績変動は避けられないものの、中長期での持続的な成長の観点から、「売上高」および「営業利益」を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標と位置付けております。

 

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