業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態の状況

 当連結会計年度末の資産については、主として現金及び預金が65億30百万円増加したことから、前連結会計年度末に比べ45億32百万円増加し1,369億81百万円となりました。

 負債については、主として支払手形及び買掛金が35億53百万円減少したことから、前連結会計年度末に比べ39億51百万円減少し515億55百万円となりました。

 純資産については、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が75億21百万円増加したことから、前連結会計年度末に比べ84億84百万円増加し854億25百万円となりました。

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、依然として新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、一部で回復の動きが見られたものの、新たな変異株による感染症の再拡大、半導体や原材料の供給不足、資源・エネルギー価格の高騰など、厳しい状況で推移しました。

 このような状況のなか、当社グループの連結売上高は962億23百万円(前期比7.4%減)と減収となりましたが、損益面については、メカトロシステム事業の採算が向上したことから、営業利益は134億2百万円(前期比5.5%増)、経常利益は137億1百万円(前期比5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は92億62百万円(前期比4.9%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用し、従来の方法に比べて、売上高は42億70百万円増加し、営業利益、経常利益および税金等調整前当期純利益はそれぞれ12億18百万円増加しております。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

(パッケージングプラント事業)

 パッケージングプラント事業の売上高は、酒類用プラントは海外需要の増加を背景とした国内大手洋酒メーカー向け大型ラインが増加し、また薬品・化粧品用プラントは抗がん剤など薬理活性の高い医薬品やコロナ禍を背景とした消毒剤などの充填ラインが増加したものの、食品用プラントが国内向け飲料用無菌充填ラインの減少に伴い大きく減少したことから、前連結会計年度に比べ減少しました。

 その結果、売上高は517億63百万円(前期比13.7%減)、営業利益は105億69百万円(前期比4.0%減)となりました。

(メカトロシステム事業)

 メカトロシステム事業の売上高は、半導体製造装置は中国での都市ロックダウンによる経済停滞や、半導体をはじめとした部品などの資材調達の遅れが影響し若干減少したものの、医療機器は新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んでいたインド・欧州などの海外向けが回復傾向にあり増加し、切断加工機は電子部品業界向け精密・微細加工用レーザ加工機が好調に推移し大幅に増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。

 その結果、売上高は307億26百万円(前期比2.2%増)となり、損益面については、半導体製造装置において付加価値の高い機種の販売割合が増加したこと、また切断加工機において売上高の増加に伴い操業度が向上したことから、営業利益は32億80百万円(前期比79.4%増)となりました。

(農業用設備事業)

 農業用設備事業の売上高は、落葉果樹類向けおよび蔬菜類向け選果選別プラントが増加したものの、柑橘類向け選果選別プラントが減少したことから、前連結会計年度に比べ減少しました。

 その結果、売上高は137億34百万円(前期比1.1%減)、営業利益は17億49百万円(前期比10.3%減)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、127億98百万円の資金増加(前期は143億19百万円の資金増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が133億75百万円となり、仕入債務の減少額34億28百万円および法人税等の支払額45億15百万円による資金減少があったものの、売上債権及び契約資産の減少額40億18百万円および非資金項目である減価償却費26億28百万円による資金増加があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、35億65百万円の資金減少(前期は26億5百万円の資金減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が37億74百万円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、30億99百万円の資金減少(前期は30億32百万円の資金減少)となりました。これは主に、借入金返済および配当金の支払によるものであります。

 これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より65億円増加し417億92百万円(前期比18.4%増)となりました。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

  当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

パッケージングプラント事業

51,763

△13.3

メカトロシステム事業

31,078

+3.3

農業用設備事業

13,734

△1.1

合計

96,575

△6.9

 (注)金額は販売価額によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

b. 受注実績

  当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

パッケージングプラント事業

57,810

+16.7

40,821

+3.9

メカトロシステム事業

32,720

+0.8

10,358

+23.8

農業用設備事業

15,422

+51.6

8,767

+21.9

合計

105,953

+14.9

59,948

+9.3

 

c. 販売実績

  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

パッケージングプラント事業

51,763

△13.7

メカトロシステム事業

30,726

+2.2

農業用設備事業

13,734

△1.1

合計

96,223

△7.4

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

        2.主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ニプロ株式会社

11,600

11.2

12,084

12.6

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、売上高および収益の長期・持続的な増大を目標としており、具体的な数値としては、連結売上高2,000億円の達成を目標としております。この目標達成のために「シブヤ成長戦略」を推進しております。

 当連結会計年度の経営成績等については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。なお、当連結会計年度の売上高経常利益率は14.2%(前連結会計年度は12.5%)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 当社グループは、売上債権および棚卸資産の圧縮等資金の効率を高め、財務基盤の健全化に努めており、事業活動のための適切な資金確保を行うことを財務方針の基本としております。運転資金および設備資金(買収資金を含む)については、内部資金のほか、主に銀行等の金融機関からの借入により調達しております。

 当社グループは、その健全な財政状態、安定した収益力および取引金融機関からの信用により、当社グループの成長を維持するために将来必要となる運転資金、設備資金、研究開発資金およびM&A資金を創出・調達することが可能と考えております。

 なお、今後予定している重要な設備の新設およびその資金調達方法については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成において、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで見積りおよび判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

 

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