研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

(1) 研究開発活動

 当社グループの事業である電子制御機器に係る研究開発活動は当社が担っております。
 当社グループの主力製品は、交通システム機器、メカトロ機器、特機システム機器を三本柱としており、これらに共通したチケット(T)、紙幣(B)、コイン(C)、カード(C)関連機器を中心に、多様化・高度化する市場ニーズを的確に捉え、それらに適応できる新製品を研究・開発して、タイムリーに提供することを主眼とした活動を行っております。
 当社の研究開発活動の取り組み方法としては、①社内及び関係会社の社員から出された新製品開発提案、②市場ニーズに基づき社内検討の結果、開発の必要性が認められた新製品、③特定顧客から具体的な開発依頼のあった新製品、④現在、生産・販売している既存製品のモデルチェンジの4つのルートにより提案され、審議を経て着手が決定された新製品・新技術の開発を行っております。
 当連結会計年度に実施した各機器における主な研究開発活動は次のとおりであります。

駅務機器関連では、還流型入出金装置の開発を完了し、自社製品に搭載を開始しました。顧客操作性の改善、および性能・保守性を向上した製品になりました。また、券印刷発行機においては、小型化、保守性向上を図った後継機を開発し、販売・運用を開始しました。印字性能および機能向上、保守性・運用面での改善を実施し、機器操作性がより高まりました。

ホームドア関連では、扉開口幅を従来から大きく広げた大開口タイプのホームドアの開発を完了し、販売・運用を開始しました。機器の軽量化と構造変更により設置工事の容易化を図りました。扉位置が異なる車両にも対応し、ホームドア取付設置時の作業効率も大幅に向上しました。

硬貨処理装置関連では、新たに発行されたバイカラー・クラッド構造の500円硬貨に対応した硬貨識別ユニットを開発し、装置に搭載して販売・運用を開始しました。当該硬貨が識別可能か、対象となるOEM製品も含め多種製品の確認を実施しました。また、画像識別機能を組込んだ新たな硬貨識別ユニットを開発し、販売・運用を開始しました。画像識別を識別要素に加えることにより、識別精度の向上を図ります。

駐輪場管理システムでは、ラック式駐輪システム用精算機のリニューアル開発を完了し、販売を開始しました。交通系・流通系電子マネー決済端末の刷新、機器の機能・性能向上と運用費用の低減を図りました。また、自転車を固定・収納する各駐輪ラックと接続される制御装置も刷新しました。配線および接続動作確認の作業性向上、ログ収集機能の強化を行い、保守対応経費の負荷軽減を図ることができました。

 

(2) 研究開発の体制

 当社の研究開発の体制は、機構設計センター、メカコン設計センター、システム設計センター、NTC開発センター、TPPセンターおよび品質保証センターで組織されており、全社的な協力体制の下で運営されています。
 機構設計センターは、交通システム、メカトロ、特機システム各機器の機械設計の研究開発業務を担当する部門であります。
 メカコン設計センターは、交通システム、メカトロ、特機システム各機器のファームウェア設計の研究開発業務を担当する部門であります。
 システム設計センターは、交通システム、メカトロ、特機システム各機器のソフトウェア設計の研究開発業務を担当する部門であります。
 NTC開発センターは、将来の新製品開発に必要不可欠な基本技術の確立を目的とした基礎研究業務を担当する部門、交通システム、メカトロ、特機システム各機器の電気設計の研究開発業務を担当する部門であります。
 TPPセンターは、コスト管理、開発試作機の迅速な完成を目的として、開発製品の部材調達から組立、調整までを担当する部門であります。
 品質保証センターは、開発製品に対して、当社制定の品質標準規格に基づき、機能、性能、信頼性、安全性等の総合的な評価試験を行い、基準に合格した製品であることを認証し、保証する部門であります。
 以上の各部門が相互に協力しあうことによって、開発期間の短縮を図り、高性能、高品質な製品を開発し、市場ニーズに合致した新製品をタイミングよく顧客に供給できるような体制で研究開発を行っております。
  なお、当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は454百万円であり、連結売上高の4.6%に相当致します。

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