なお、当連結会計年度より、表示方法の変更を行っており、前年同期比較については、組替え後の前連結会計年度の連結財務諸表の数値を用いて比較しております。表示方法の変更の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(表示方法の変更)」に記載しております。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国経済は、長引く新型コロナウイルス感染症の影響下にあり、経済活動の制限と緩和が繰り返されました。新型コロナワクチン接種率の向上とともに新規感染者数は減少し、年末にかけて経済活動改善に向けた動きが見られましたが、新たな変異株による急激な感染再拡大により、経済の回復ペースは鈍化しております。製造業におきましては、世界的な半導体不足や原材料価格の高騰は継続しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが携わるパチンコ業界におきましては、パチンコホールでは徹底した感染症対策を講じながら営業を継続しており、全遊技機の稼動状況は、2022年1月~3月の期間平均で前年同期比102.0%となりました。種別稼動状況につきましては、パチンコ機はファンから高い支持を得るヒット機種が継続的に市場投入されており、1月~3月の期間平均は前年同期比106.5%と引き続き堅調に推移しました。一方、パチスロ機では新たなゲーム性を搭載した6.2号機の納入は増えましたが、1月~3月の期間平均は前年同期比95.1%と厳しい状況が続いています(当社「DK-SIS」データ比較)。
警察庁の集計(2022年4月28日発表)によると、2021年12月末時点でのパチンコホールの営業店舗数は8,458店(前年比93.6%)、遊技機設置台数はパチンコ機・パチスロ機ともに減少し、381万4,173台(前年比95.2%)となりました。これにより1店舗当たりの設置台数は7.6台増加の451.0台(前年比101.7%)となりました。
このような市場環境のもと、情報システム事業におきましては、当社初のクラウドを用いた新サービスとなるクラウドチェーン店舗管理システム「ClarisLink(クラリスリンク)」や、業界初の遊技台予約を実現したWeb入場抽選サービス「スマート入場システム」、パチンコホールの省人化を実現するPOSシステム「ワンストップセルフカウンター」、Webによる事前登録で申込み用紙が不要になる「スマート会員登録」など、パチンコホール経営企業の課題を解決し、業績向上につながる製品やサービスの拡販に努めました。また、周辺エリアの集客状況を提供する商圏分析サービス「Market-SIS」の普及促進や、AIホールコンピュータ「X(カイ)」の活用提案を強化し、システムアップによる既存ホールコンピュータの入替を促進しました。制御システム事業におきましては、期初に実施した大幅な組織再編により、開発管理の強化と業務効率向上によるコスト低減に取り組むとともに、新規受託案件の獲得に向けた遊技機メーカーへの提案活動を推進しました。また、既存のパチンコ機に加え、事業領域拡大のため、パチスロ機2機種を製造しました。さらに次世代の遊技機である「スマート遊技機」の取組みを開始しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高243億90百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益11億91百万円(同96.2%増)、経常利益13億67百万円(同38.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12億28百万円(同100.6%増)となりました。
セグメント業績は次のとおりであります。
当連結会計年度におきましては、パチンコホール経営企業の設備投資は、2022年1月末を設置期限とする旧規則機から新規則機への入替が優先されたことに加え、今後市場投入が予定されている「スマート遊技機」の動向を探る動きもあり、新店や大規模改装工事を控える厳しい状況が続きましたが、パチンコホールの一部をパチスロ機から稼動が堅調なパチンコ機へ変更する小規模な改装工事は増加しており、旧設備からの更新需要は前年同期に比べ旺盛でありました。
このような市場環境のもと、「パチンコホール向け製品等」におきましては、AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」、CRユニット「VEGASIA」、ファン向け情報公開端末「REVOLA」・「BiGMO PREMIUM」の販売は前年同期を上回りましたが、世界的な半導体不足の影響を受け、引き合いが多い一部製品の供給が追い付かず、残念ながら販売台数を調整せざるを得ない対応となりました。「サービス」売上につきましては、クラウドチェーン店舗管理システム「ClarisLink(クラリスリンク)」をリリースし、他の主要サービスも堅調に推移していることから、営業店舗数が減少しているなか、前年同期を大幅に上回りました。
この結果、当事業の売上高は186億47百万円(前年同期比6.8%増)、セグメント利益21億71百万円(同11.9%増)となりました。
当連結会計年度におきましては、2022年1月末を設置期限とする旧規則機の入替が段階的に実施され、各遊技機メーカーから多くの新規則機がリリースされたこともあり、市場全体の遊技機販売台数は増加しました。当事業におきましても「遊技機メーカー向け表示・制御ユニット等」は、パチンコ機向けの販売が好調に推移したことに加え、事業領域の拡大として新たにパチスロ機の受託製造を開始したことにより、売上は前連結会計年度を上回りましたが、「部品・その他」では、遊技機メーカー向けの販売を伸ばせず、売上は前連結会計年度を下回りました。
この結果、当事業の売上高は57億59百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益5億37百万円(同433.0%増)となりました。
(注) セグメント業績の金額には、セグメント間取引が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 情報システム事業においては製品の製造はOEM先で行っており、当社内で製造作業は行っておりません。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 情報システム事業については見込み生産をしており、また工事は製品販売に伴う付帯工事のため受注扱いしておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 総販売実績に対する相手先別の販売実績の割合が10%未満のため、主要な販売先については記載を省略しております。
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金や営業債権の増加があったことにより、前連結会計年度末に比べ13億36百万円増加の267億64百万円となりました。
当連結会計年度末の固定資産は、今後利用計画のない遊休資産の減損損失計上や減価償却費の計上などにより有形固定資産及び無形固定資産が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて9億31百万円減少の147億25百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ4億5百万円増加の414億89百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、当第4四半期連結会計期間の仕入高等の増加により営業債務が増加しましたが、短期借入金の返済をしたことなどにより、前連結会計年度末に比べて74百万円減少の103億48百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、配当金の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べて4億79百万円増加の311億41百万円となりました。自己資本比率は75.1%(前連結会計年度末比0.5ポイント上昇)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8億41百万円増加の165億81百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、32億20百万円(前年同期は33億96百万円の収入)となりました。その主な要因は、支出として売上債権の増加8億78百万円や、棚卸資産の増加2億28百万円などがありましたが、収入として税金等調整前当期純利益12億96百万円、減価償却費17億62百万円、仕入債務の増加9億36百万円などがあったことによります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、5億64百万円(前年同期は22億42百万円の支出)となりました。その主な要因は、収入として期日到来による投資有価証券の償還がありましたが、支出として社内システム構築用備品及びソフトウエアや製品用ソフトウエアなどの固定資産の取得による支出があったことによります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、18億14百万円(前年同期は8億91百万円の支出)となりました。その主な内訳は、短期借入金の返済と配当金の支払によります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
当連結会計年度末の流動資産につきましては、「現金及び預金」は、前連結会計年度に比べて大きく増加しました。また、新型コロナウイルス感染症による自粛傾向も弱まり、前年同期に比べて設備の更新需要も高まったことなどにより、売上債権は増加しており、棚卸資産におきましては、パチスロ機の受託製造を開始したこと、及び世界的な半導体不足等による部材調達が不安定な状況であるため、前倒しで調達を行ったことなどにより、「原材料及び貯蔵品」が増加しております。これらにより、流動資産は前連結会計年度末に比べ13億36百万円増加の267億64百万円となりました。
固定資産につきましては、先行き不透明な状況を鑑みて大きな設備投資は自粛をしているなかでも社内サーバシステムや製品用ソフトウエアの取得を行いましたが、今後利用計画のない遊休資産の減損損失を計上しました。これらにより、固定資産は前連結会計年度末に比べ9億31百万円減少の147億25百万円となりました。
これらの結果により、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億5百万円増加の414億89百万円となりました。
流動負債につきましては、前述したとおりパチスロ機の受託製造を開始したこと、及び前倒しで部材調達をおこなったことなどにより仕入債務が増加しましたが、「短期借入金」の返済を行ったことなどにより、前連結会計年度末に比べ99百万円減少の94億19百万円となりました。
固定負債につきましては、対象役員の退任がなかったことにより「役員退職慰労引当金」が増加しており、前連結会計年度末に比べ25百万円増加の9億28百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ74百万円減少の103億48百万円となりました。
純資産につきましては、配当金の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ4億79百万円増加の311億41百万円となりました。以上により自己資本比率は75.1%(前連結会計年度末比0.5ポイント上昇)となりました。
(b) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるパチンコホール経営企業の設備投資は、2022年1月末を設置期限とする旧規則機から新規則機への入替が優先されたことに加え、市場投入が予定されている「スマート遊技機」の動向を探る動きもあり、新店や大規模改装工事を控える厳しい状況となりましたが、パチンコホールの一部をパチスロ機から稼動が堅調なパチンコ機へ変更する小規模な改装工事は増加しており、前年同期に比べ設備の更新需要は旺盛でありました。このような市場環境のもと、当社グループは、パチンコホール経営企業の課題を解決し、業績向上につながる製品やサービスの拡販に努め、働き方改革や業務改革、外注費の見直し等の徹底的なコスト削減による収益基盤の強化に努めてまいりました。
当社グループが携わるパチンコ業界は、業界固有の法規制等が業績動向や経営戦略に影響を及ぼす可能性があります。2018年2月1日に施行された新規則により、2022年1月末に旧規則機の撤去は概ね完了し、パチンコ・パチスロ機は新規則に置き換わりました。大手企業を中心に足下の業績が安定しているパチンコ機を軸にした営業を模索しており、稼動の伸び悩むパチスロ機は2022年5月末頃納品予定となる新6号機 (6.5号機)より需要が回復してくるものと思われます。動向が注目されているスマート遊技機につきましては、「スマートパチスロ」は11月、「スマートパチンコ」は2023年1月を納品目標としていることが発表されました。
現時点においても電子部品等の調達難による製品供給不足は続いており、上期は前連結会計年度並みの市場と想定しておりますが、下期以降はこれら懸念事項が解消され、予定通りスマート遊技機が市場投入されれば、設備更新への反動需要もあり、市場の活性化が期待されております。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ、10億44百万円増加し、243億90百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
情報システム事業におきましては「パチンコホール向け製品等」の売上は、ホールコンピュータ、CRユニット、ファン向け情報公開端末の販売は前連結会計年度を上回りましたが、世界的な半導体不足の影響を受け、引き合いが多い一部製品は供給が追い付かず、残念ながら販売台数を調整せざるを得ない対応となりました。「サービス」売上につきましては、クラウドチェーン店舗管理システム「ClarisLink(クラリスリンク)」をリリースし、他の主要サービスも堅調に推移していることから、営業店舗数が減少しているなか、前連結会計年度を大幅に上回りました。
制御システム事業におきましては、2022年1月末を設置期限とする旧規則機の入替が段階的に実施され、各遊技機メーカーから多くの新規則機がリリースされたこともあり、市場全体の遊技機販売台数は増加しました。当事業におきましても「遊技機メーカー向け表示・制御ユニット等」の売上は、パチンコ機向けの販売が好調に推移したことに加え、事業領域の拡大として新たにパチスロ機の受託製造を開始したことにより、前連結会計年度を上回りましたが、「部品・その他」では、遊技機メーカー向けの販売を伸ばせず、前連結会計年度を下回りました。
(営業利益)
売上総利益は、売上高の増加により前連結会計年度に比べ、6億38百万円増加の101億43百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、研究開発費の見直しや外注費の削減を行いましたが、前連結会計年度に比べ人件費等が増加したため、前連結会計年度に比べ54百万円増加の89億52百万円(同0.6%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ5億83百万円増加し、11億91百万円(同96.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外収益は、投資有価証券の受取利息が29百万円ありましたが、雇用調整助成金が減少したことなどにより前連結会計年度に比べ2億4百万円減少の2億35百万円(前年同期比46.5%減)となりました。この結果、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度に比べ3億80百万円増加し、13億67百万円(前年同期比38.6%増)となりました。
また、法人税等の負担率が想定よりも低かったこと、及び法人税等調整額を含む法人税等合計が当初の見積額より大幅に減少したことなどにより当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6億16百万円増加し、12億28百万円(同100.6%増)となりました。
(情報システム事業)
当事業におきましては、新店や大規模改装工事が減少する厳しい状況が続くなか、「サービス」売上につきましては、前連結会計年度に比べ1億98百万円増加の63億98百万円(前年同期比3.2%増)となりました。「サービス」の中でも、パチンコホールの運営支援や分析支援により経営のサポートを行なう「MIRAIGATEサービス」は継続的に収益が得られるストック型収益モデルであり、商圏分析サービス「Market-SIS」やクラウドチェーン店舗管理システム「ClarisLink(クラリスリンク)」等のサービスを次々に市場投入し、成長させ続けることが重要と認識しております。AIホールコンピュータ「X(カイ)」の普及促進と活用提案の強化を継続し、パチンコホール経営企業の業績向上につながる経営支援サービスの価値向上を目指してまいります。
(制御システム事業)
当事業におきましては、1機種当たりの販売台数減少など事業環境の厳しさが増すなか、収益力の向上を図るため、大幅な業務改革・組織再編を実施しました。開発管理の一層の強化と業務効率向上によるコスト低減をはかるとともに、事業部の主軸を「パチンコ機」から「スマートパチスロ」に移行し、受託開発・製造による事業領域の拡大を推進してまいります。パチンコ機向け事業におきましては、遊技機メーカーのニーズにこたえた有力コンテンツ(IP)の提供を行うことで、ハード・ソフト案件の獲得につなげてまいります。
(c) 経営成績に重要な影響を与える要因について
[第2 事業の状況 2 事業等のリスク]に記載されておりますように、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」や一般財団法人保安通信協会による遊技機の型式試験の改正や許認可方針の変更等が行われた場合に、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(d) 経営戦略の現状と見通し
パチンコ業界を支援する情報システム企業として、どこよりも優れた情報インフラを提供していくことが当社の使命と考え、全国のパチンコホールに対しては、「DK-SIS」による遊技機の有効活用や、ファン動向データサービス「Fan-SIS」の提案、集客を目的とする市場分析サービス「Market-SIS」の普及など、MIRAIGATEサービスの拡充を推進し、堅調に推移しております。
遊技機メーカーに対しては、市場環境の変化に対応した迅速な戦略の立案により、魅力のあるユニット及び遊技機の新たな企画提案に取り組み、徐々に実績を上げております。
また、ファンに対しては、スマートフォン向けのパチンコ情報アプリ「パチロボ」で大当り回数、各ランキング、動画、収支帳をはじめ、自分が打った台のその後がわかる便利な機能等を提供しており、今後もファンが楽しめる機能強化に取り組んでまいります。
(e) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、独自の発想と技術力で市場創造型の製品を提案し、経営の効率化と高付加価値化を推し進め、収益力を高めることが、競争力を維持強化し、企業価値の増大に繋がるものと考え、「売上高営業利益率」を重要な経営指標としております。当連結会計年度の「売上高営業利益率」は、前連結会計年度に比べ2.3ポイント増加の4.9%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8億41百万円増加の165億81百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動により得られた資金は32億20百万円となり、前連結会計年度と比べ1億75百万円の減少となりました。主な要因は売上債権の増減であります。当連結会計年度は下期の売上が好調であったことから受取手形及び電子記録債権が増加したことなどにより、23億35百万円減少いたしました。仕入債務の増減におきましては、供給難により部材調達を先行して行ったことから残高が前連結会計年度よりも増加したことにより、11億65百万円増加いたしました。また、減価償却費においても、当連結会計年度の設備投資が少なかったことなどにより減少したことも要因の一つとなっております。
投資活動により使用した資金は5億64百万円となり、前連結会計年度に比べ16億77百万円減少いたしました。主な要因は、前連結会計年度に取得した投資有価証券が当連結会計年度で償還されたことによります。
財務活動により使用した資金は18億14百万円となり、前連結会計年度に比べ9億22百万円増加いたしました。主な要因は、短期借入金の返済によります。また、一株当たりの配当金が前連結会計年度に比べ20円増加したことも要因の一つとなっております。
(b) 財政政策
当社グループは運転資金及び設備資金において、営業収益による内部資金及び金融機関からの調達を基本方針としております。子会社の資金需要は当社において調達をいたします。当社は、取引先金融機関と当座借越の枠を設けていただいており、使用用途及び金利情勢等を鑑みて短期借入金及び長期借入金を決定いたします。
中期的な方向性としましては、当社グループは営業活動による収益力の向上により営業キャッシュ・フローを増加させ、健全な財政状態を維持した上で、適宜適切な設備投資を既存事業及び新規事業に積極的に投下することにより、事業の持続的成長に繋がると考えております。
また、2020年2月頃より長期にわたって蔓延している新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、翌連結会計年度における開発スケジュールの見直しは適宜行い、重要度の高い案件より着手し、将来投資についても再開する予定です。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」の(翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響)に記載しております。
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