業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

  なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。

 

① 財政状態及び経営成績の状況
 当連結会計年度における当社グループの事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、臨時休業や時短営業を余儀なくされる店舗もありましたが、2021年7月以降はご来店されるお客様も増え、現在は店舗にも活気が戻っております。

 このような状況の中、2021年7月にオープンしたアピナ新利府 北館店、2021年12月にオープンしたアピナ豊橋店は、景品ゲーム機を主体とした機種構成となっており、連日家族連れのお客様にお越しいただき、賑わいをみせております。また株式会社ブルームにおいては、主力商品であるスクイーズの販路開拓や新商品の開発を順次進めており、アミューズメント業界への事業拡大を積極的に推進しております。eスポーツ分野におきましては、株式会社コナミアミューズメント主催の「BEMANI PRO LEAGUE 2021」にて、当社が運営する「APINA VRAMeS」が見事優勝を果たし、初代チャンピオンに輝きました。

 以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高10,385,805千円、営業利益274,468千円、経常利益284,701千円、親会社株主に帰属する当期純利益128,865千円となりました。

 今後、当社グループはこれまでの取り組みを進化させると同時に、企業体質の強化に加え、事業間のシナジー効果を発揮すべく業務プロセスや収益管理の改善に継続的に取り組むことにより、更なる業績の向上と事業の成長を目指して参ります。

 

当連結会計年度における、セグメント別の概況は次のとおりであります。

(アミューズメント施設運営事業)

当連結会計年度の出退店については、「単一会場におけるクレーンゲーム機の最多数」として世界記録の認定を受けました、宮城県では初出店となる「アピナ新利府 北館店」(2021年7月開設)を含む4店舗を開設する一方、契約満了等による3店舗の閉店により、2022年3月末の総店舗数は56店舗となっております。新規開設の店舗は景品ゲームを中心とした機種構成となっており、既存店においても順次景品ゲーム機の追加投資を進めております。また景品ゲームご利用のお客様を対象に、オリジナルグッズのプレゼントやスクラッチイベント等を実施し、+αでお楽しみいただける施策に積極的に取り組んでおります。今後もスクイーズ商品をはじめとするオリジナル景品の制作に注力し、他社との差別化を図りつつ、より一層バラエティに富んだ商品展開を推進して参ります。

以上の結果、アミューズメント施設運営事業における売上高は10,028,944千円、セグメント利益(営業利益)は791,105千円となりました。

 

(アミューズメント機器販売事業)

アミューズメント機器販売事業におきましては、アミューズメント業界全般で景品ゲームが好調なこともあり、景品ゲーム機及び景品の需要が増加しております。景品販売においてはぬいぐるみやフィギュア、小型家電等、多岐にわたるジャンルが堅調に推移しており、今後はスクイーズを使用したオリジナル景品等の販売にも注力して参ります。

以上の結果、売上高は176,006千円となりましたが、収益認識会計基準等の適用により、売上高は従来の計上方法と比較して2,890,419千円減少しております。セグメント利益(営業利益)は110,624千円となりました。

 

(その他事業)

その他事業とは、主に各種媒体を利用した広告代理店業、当社グループが所有する不動産の賃貸業、子会社である株式会社ブルームの商品販売であります。広告代理店業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策用の販促品販売が落ち着いたこと、また企業のイベント等の開催自粛や広告費の削減傾向が続いている一方、環境に配慮したSDGs関連の販促品販売が好調に推移しております。不動産賃貸業は、2021年8月に取得しました建物に関して、2022年1月より賃貸を開始しております。株式会社ブルームは、オリジナル商品を中心に国内外への販売を継続しており、今後も販路拡大と新商品の開発に努めて参ります。

以上の結果、その他事業における売上高は180,854千円、セグメント損失(営業損失)は44,963千円となりました。

 

② 財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、12,089,142千円となりました。この内訳は、現金及び預金が4,896,137千円、アミューズメント機器(純額)が1,848,602千円、敷金及び保証金が1,260,362千円等であります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は、8,998,402千円となりました。この内訳は、1年内返済予定の長期借入金が1,406,795千円、長期借入金が4,821,300千円等であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は、3,090,739千円となりました。この内訳は、利益剰余金が1,863,682千円等であります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は1,592,924千円となりました。これは主に減価償却費1,181,139千円、売上債権の減少225,254千円、税金等調整前当期純利益215,622千円等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は1,932,036千円となりました。これは主に有形固定資産の取得1,726,287千円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は528,537千円となりました。これは主に長期借入れによる収入2,100,000千円がありましたが、長期借入金の返済による支出1,439,384千円等があったことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

アミューズメント施設運営事業

2,647,734

アミューズメント機器販売事業

55,829

その他事業

92,670

合計

2,796,234

 

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比は記載しておりません。

 

c.受注実績

当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

d.販売実績

(a)セグメント別売上高

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

アミューズメント施設運営事業

10,028,944

アミューズメント機器販売事業

176,006

その他事業

180,854

合計

10,385,805

 

(注)1.相手先別販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はないため、記載を省略しております。

2.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比は記載しておりません。

 

(b)エリア別売上高

当連結会計年度におけるアミューズメント施設運営事業の販売実績をエリア別に示すと、次のとおりであります。

エリア

当連結会計年度

(自  2021年4月1日  

 至  2022年3月31日 )

金額(千円)

構成比(%)

期末店舗数(店)

北海道

88,325

0.9

1

東北

570,406

5.7

2

関東

3,284,247

32.8

19

甲信越

3,203,406

31.9

17

北陸

758,001

7.6

5

東海

1,537,766

15.3

9

近畿

511,486

5.1

3

その他

75,303

0.8

合計

10,028,944

100.0

56

 

(注)1.エリアにおける区分及び都道府県ごとの店舗数(2022年3月31日現在)は、次のとおりであります。

北海道 ・・・ 北海道(1)

東北  ・・・ 宮城県(1)、山形県(1)

関東  ・・・ 茨城県(1)、栃木県(1)、群馬県(1)、埼玉県(6)、千葉県(4)、東京都(4)、神奈川県(2)

甲信越 ・・・ 新潟県(2)、長野県(15)

北陸  ・・・ 富山県(3)、石川県(2)

東海  ・・・ 岐阜県(2)、静岡県(4)、愛知県(1)、三重県(2)

近畿  ・・・ 滋賀県(1)、大阪府(1)、兵庫県(1)

2.「その他」は、各店舗設置の自販機の受取手数料等の金額であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の状況
(売上高)

当連結会計年度における売上高は、 10,385,805 千円となりました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に薄れ、ご来店いただくお客様が次第に増えてきたこと、また景品ゲーム需要を見越した設備投資等を積極的に推進してきた結果によるものであります。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、 274,468 千円となりました。これは、景品管理システムの導入による原価コントロール及び諸経費全般の削減による販管費の圧縮等によるものであります。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、 284,701 千円となりました。これは、新型コロナウイルス感染症に伴う各自治体からの休業等の要請に応じたことによる協力金の収入等によるものであります。

 

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、 215,622 千円となりました。これは、当社グループの保有する固定資産のうち、収益性の低下が見られた店舗について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、 48,014 千円の減損損失を計上したことによるものであります。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の法人税等合計額は 86,757 千円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は 128,865 千円となりました。

 
b. 財政状態の状況

 当社グループの当連結会計年度の財政状態は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の分析」に記載のとおりであります。

 

c. キャッシュ・フローの状況

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループは、中長期的に安定した成長を実現するために、アミューズメント機器の積極的な導入や、既存機器のバージョンアップ対応資金の確保が重要であると認識しております。当連結会計年度の設備投資の総額は2,100,197千円でありますが、その80%に相当する1,689,419千円をアミューズメント施設運営事業におけるアミューズメント機器に投資しております。

当社グループは、財務基盤を強化するとともに、将来の事業展開のために内部留保を重視する一方、株主に対する利益還元を行うことも経営の重要課題として認識しており、経営基盤の強化と自己資本比率の向上を図って参ります。

 

d. セグメント別の状況

当社グループのセグメント別の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループは、経営理念である「三つの楽しみ(顧客満足の楽しみ、一生懸命の楽しみ、実践と行動の楽しみ)」を目指し、お客様に「よろこび」と「感動」を与え続けていける店舗づくりに取り組んでおります。そのために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で記載した課題を克服し、今後も継続的に出店数を増加させることで事業を拡大させ、顧客満足向上と企業価値の増大を図って参ります。

 

また当社グループは「2 事業等のリスク」に記載のとおり、経済情勢の変化、感染症の流行、法的規制等様々なリスク要因が、経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。当該リスクを低減するために、経済環境の動向に留意しつつ、内部管理体制の強化及び優秀な人材を確保育成し、顧客のニーズを的確に捉えながら、最適なサービスを提供することに努めて参ります。

 

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