研究開発活動

5【研究開発活動】

  当企業グループの研究開発は、当社のワールドテクノロジーセンターが統括的に行っているため、各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果等の記載をしておりません。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は675百万円であります。

 

(1) 研究開発活動の方針

 当企業グループは、市場のニーズの変化や顧客からの新たな課題を、世界に配置する販売拠点からいち早く捉え将来の新しく形成される有望市場に向けて、日々、新技術の開発に取り組んでおります。

 最先端の技術情報や次世代製品の情報収集に基づき、蓄積された設計手法やノウハウにより新製品・新技術をお客様へ提案しており、具体的には、次のものに取り組んでおります。

・安全、無公害、高信頼性製品の開発

・顧客をリードする製品の開発

・顧客のニーズに合致した製品の開発

・低コスト製品の開発

・低コスト、少量多品種に対応できる生産設備の開発

 新製品の開発は、既存品のバルクセンサ、薄膜センサ、赤外線センサだけでなく、顧客のセンシングニーズに対応した新しいセンサの開発も行っております。

 

(2) 研究開発体制
 当企業グループは、当社に研究開発部門であるワールドテクノロジーセンターを設置し、コアとなるセンサ技術の深堀や中長期的な視点での新しい事業領域の研究開発などに取り組み、当企業グループ全体の研究開発を推進しております。なお、海外のグループ工場には技術部署を設置し、既存製品の改良設計が迅速に行なえるよう体制を構築しております。

 また、当社に生産技術部門を設置し、前述の製品を低コストで安定した品質で生産できるようにするための生産

設備の自動化を推進しております。

 センサのコアとなるセンサ用素子の開発と、本センサ用素子を使ったセンサの応用開発と2つに分けて、本部内

で開発を分担することで開発を効率よく進めております。

 

(3) 研究開発の内容

  ①バルクセンサの開発では、今まで蓄積した新規特性開発のノウハウに、高精度の温度測定技術と新しく開発した

  抵抗調整技術を融合し、高精度で互換性の高いセンサの開発を進めております。

 

②薄膜センサの開発では、医療用途の小型のセンサ開発や、薄膜センサの抵抗値高精度ペアリング技術を生かした新しい性能・機能を持つ物理量センサの研究を行っております。

 

③その他の開発では、顧客要求に対応したセンサの開発を進めております。

 

④既存の工法にとらわれず、常に新しい工法開発に努めております。

 

 上記の他、センサに他の機能を融合させた多機能センサの開発や、異業種や大学などとの協業・共同開発などにより自社のコア技術と新技術を融合した、バルクセンサ、薄膜センサ、赤外線センサ以外のセンサの研究開発も行ってまいります。

 

 当連結会計年度における主な研究成果には、下記のものがあります。

 

新小型樹脂コーティン

グ標準サーミスタ

電気自動車(EV)で行われている熱マネジメントシステムの温度センシングや定置型蓄電池用途など高耐久性を要求される環境に向けた、リード線一体型の小型樹脂コーティング標準サーミスタを開発

集光型サーモパイルの

開発

最適化した集光器とサーモパイルを一体にした、狭視野かつ高出力な非接触温度センサを開発

熱流センサの開発

温度の変化ではなく熱の移動を直接を検出する新型の熱流センサを開発

今まで捉えきれなかった瞬時の熱検知が可能、また従来の方式に比べより微小な熱の移動をとらえることが出来るため、あらゆる熱コントロールを行う機器への応用が期待できます。

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