業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 

① 財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産の部は4,357百万円、負債の部は2,439百万円、純資産の部は1,917百万円であり、自己資本比率は44.0%となりました。

 

a.流動資産

 当連結会計年度末における流動資産は3,335百万円となり、前連結会計年度末に比べ756百万円増加いたしました。これは、主に現金及び預金が479百万円増加したことによるものであります。

 

b.固定資産

 当連結会計年度末における固定資産は1,022百万円となり、前連結会計年度末に比べ582百万円増加いたしました。これは、主に有形固定資産が243百万円、無形固定資産が229百万円増加したことによるものであります。

 

c.流動負債

 当連結会計年度末における流動負債は1,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,022百万円増加いたしました。これは、主に1年内返済予定の長期借入金が773百万円、未払費用が108百万円増加したことによるものであります。

 

d.固定負債

 当連結会計年度末における固定負債は1,085百万円となり、前連結会計年度末に比べ585百万円増加いたしました。これは、主に長期借入金が435百万円、リース債務が131百万円増加したことによるものであります。

 

e.純資産

 当連結会計年度末における純資産は1,917百万円となり、前連結会計年度末に比べ268百万円減少いたしました。これは、主に資本剰余金が393百万円増加した一方、資本金が371百万円、利益剰余金が111百万円減少したことによるものであります。

 

② 経営成績の分析

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数の減少が進んだことから、緩やかな景気回復の動きが見られました。しかしながら、世界的な金融引締め等が続く中で海外景気の下振れが国内景気に及ぼすリスクに加え、急速な円安進行による資源価格の高騰等による影響など、今後の先行きは依然として不透明な状態となっております。

 そのような中、当社グループは、「いつかの未来を、いつもの日々に~New Normal Acceleration」をパーパスに掲げ、新たなモノ・コトを積極的に活用していくための活動を社会に広げていくことに取り組んでおります。当社は設立以来、通信業界をメインステージに事業を展開してまいりましたが、既存のビジネス領域からオンライン接客を中心に領域拡大を行い、先行投資を行うことで、中長期的な成長に向けた事業ポートフォリオの強化を行っております。

 当連結会計年度においては、積極的にM&Aを行う方針のもと、3社のM&Aと1件の事業譲受を実行し、既存事業の強化とともに新規事業への取り組みを開始しました。中でも、2022年4月15日付「新たな事業に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、新たにメタバース領域の事業に参入を決定し、事業の推進を開始しております。

 当社の主要なサービスの提供先である通信キャリアの店頭チャネルにおいては、店頭に設置したタブレット端末を通じてお客様とオンライン上で非対面型の接客を行う、オンライン接客サービスの需要が引き続き増加しました。また、2022年5月には、「ビデオコールセンターシステム」の販売を開始し、通信業界以外の業界へもオンライン接客サービスの展開を開始しております。

 

 これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高3,793百万円(前年同期比21.2%増)、営業利益55百万円(前年同期比45.6%減)、経常利益71百万円(前年同期比47.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は△101百万円(前連結会計年度は52百万円)となりました。

 なお、当社グループはコンサルティング事業を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ20百万円減少し、1,845百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

a. 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は212百万円(前連結会計年度は158百万円の支出)となりました。資金増加・減少の主な要因は、減価償却費96百万円、減損損失169百万円によるものであります。

 

b. 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は1,280百万円(前連結会計年度は305百万円の支出)となりました。資金減少の主な要因は、定期預金の預入による支出500百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出551百万円、有形固定資産の取得による支出249百万円等によるものであります。

 

c. 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果得られた資金は1,033百万円(前連結会計年度は199百万円の支出)となりました。資金増加・減少の主な要因は、長期借入による収入1,275百万円によるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社グループで行う事業は、概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはコンサルティング事業を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

前年同期比(%)

コンサルティング事業(千円)

3,793,918

121.2

合計(千円)

3,793,918

121.2

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年10月1日

至 2021年9月30日)

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社NTTドコモ

1,652,815

52.8

1,862,049

49.1

シャープ株式会社

310,621

9.9

179,404

4.7

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.相手先別の売上高は、同一の企業集団に属する顧客への売上高を集約して記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析

 当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社グループにとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施してまいります。短期運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を検討した上で調達しております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,845百万円となっております。

 将来の成長のための内部留保については、人材の育成・獲得、システム強化、新規事業開発等の将来の事業展開の財源のための投資に資源を優先的に充当いたします。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営規模に関する指標として売上高前年対比及び経常利益を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度においては、売上高3,793百万円、経常利益71百万円となりました。引き続き、収益の拡大及び業務の効率化等に取り組み、収益性の向上に努めてまいります。

 

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