業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ136,914千円減少し、2,118,644千円(前連結会年度末比6.1%減)となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ16,648千円増加し、1,496,895千円(同1.1%増)となりました。これは主に、現金及び預金が119,597千円売掛金が58,833千円増加し未収還付法人税等が129,297千円減少したことによるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ153,563千円減少し、621,749千円(同19.8%減)となりました。これは主に投資その他の資産が150,065千円減少したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ208,145千円減少し、1,292,493千円(同13.9%減)となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べ160,021千円増加し、819,669千円(同24.3%増)となりました。これは主に未払法人税等が58,667千円賞与引当金が34,701千円返金引当金が23,820千円1年内返済予定の長期借入金が14,741千円増加したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ368,167千円減少し、427,824千円(同43.8%減)となりました。これは主に長期借入金が362,257千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ71,230千円増加し、826,151千円(同9.4%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益に伴う利益剰余金の増加90,641千円によるものであります。

 

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度(2021年2月1日~2022年1月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が再三にわたって拡大し、景況感の見通しも錯綜する事態となりました。国内の雇用情勢においては、厚生労働省発表の「一般職業紹介状況(令和3年12月分及び令和3年分)について」によると、令和3年12月の有効求人倍率は1.16倍と前月からは0.01ポイントの回復ではあるものの、前年同月との比較では0.11ポイント回復しており、緩やかな回復が続いております。

 このような状況の中、当社グループでは、大学のキャリア課と提携して大学4年生の就職支援を行う「新卒カレッジ®」において提携大学数を122校まで伸ばし、大学と提携しての就職イベント開催数を増やすとともに、新卒の就職活動の二極化が進む中で複数の内定を保有する学生からの内定辞退を受けて追加採用に動く企業や景況感の回復を見据えて秋以降から採用に動き出した企業等の底堅い新卒採用需要を捉え、「新卒カレッジ®」のサービス売上高は過去最高を記録しました

 中心サービスである教育融合型人材紹介サービス「就職カレッジ®」をはじめ、「女子カレッジ®」、「セカンドカレッジ®」においては、求人の回復に伴い第4四半期において急速な回復となったことに加え、オンラインでのサービス提供への切り替えに伴って前連結会計年度中に拠点の統廃合を進めたことにより、地代家賃を圧縮させ、収益構造の見直しを図ってまいりました。

 教育研修サービスにおいては、断続的に続いた緊急事態宣言や防止等重点措置の影響で受注済みの研修が延期となり、一部売上の月ずれが生じたものの、オンライン研修の浸透により新型コロナウイルス感染症の影響がなかった2020年1月期に迫る水準まで回復するに至りました。

 この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,593,430千円(前年比15.7%増)、営業利益は91,125千円(前年は281,423千円の損失)、経常利益は108,131千円(前年は277,630千円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は90,641千円(前年は221,833千円の損失)となりました。

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて119,597千円増加し、1,264,737千円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、369,003千円の収入(前連結会計年度は404,303千円の支出)となりました。主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益の135,879千円法人税等の支払額又は還付額121,685千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、は100,096千円の収入(前連結会計年度は155,862千 円の支出)となりました。主な要因といたしましては、投資有価証券の売却による収入144,269千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、342,077千円の支出(前連結会計年度は543,318千円の収入)となりました主な要因といたしましては長期借入金の返済による支出349,111千円によるものであります

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループが提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

生産実績と同様の理由により、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

当社グループは「カレッジ事業」の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は以下の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年2月1日

  至 2022年1月31日)

前年同期比(%)

カレッジ事業  (千円)

2,593,430

115.7

合計(千円)

2,593,430

115.7

 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績は、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。

 

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、2,593,430千円(前連結会計年度比15.7%増)となりました。これは主に、大学の就職課やキャリアセンターと連携して大学4年生の就職支援を行う「新卒カレッジ®」において、大学提携数の拡大に伴う売上増と、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて研修が実施できていなかった教育研修事業の売上高が回復したことによるものであります。事業別の売上高につきましては、「b. 事業別の経営成績の状況に関する認識及び分析」に記載しております。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は158,843千円(同11.3%増)となりました。これは主に、教育研修事業における売上高増に伴うロイヤリティ等による売上原価の増加によるものであります。

以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は2,434,586千円(同16.0%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,343,461千円(同1.5%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において進めた拠点の統廃合に伴う地代家賃の低下によるものであります。

この結果、当連結会計年度の営業利益は91,125千円(前連結会計年度は281,423千円の損失)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は、26,843千円(前連結会計年度比165.9%増)となりました。これは主に、補助金収入19,062千円によるものであります。

当連結会計年度の営業外費用は、9,837千円(同56.1%増)となりました。これは主に、支払利息の増加と子会社の移転時に生じた保証金解約損によるものであります。

この結果、当連結会計年度の経常利益は108,131千円(前連結会計年度は277,630千円の損失)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券売却益27,874千円、新株予約権戻入益2千円の計上により27,876千円(前連結会計年度は1千円)となりました。

当連結会計年度の特別損失は、128千円(前連結会計年度は5,230千円)となりました。これは、固定資産除却損によるものであります。

また、法人税、住民税及び事業税(法人税等還付税額及び法人税等調整額を含む)を45,238千円(前連結会計年度は△53,582千円)を控除した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は90,641千円(前連結会計年度は221,833千円の損失)となりました。

 

b. 事業別の経営成績の状況に関する認識及び分析

当社グループは「カレッジ事業」の単一セグメントでありますが、事業別の経営成績の状況に関する認識及び分析は以下の通りであります。

 

(ⅰ) カレッジ事業
 カレッジ事業は当社の若手育成のノウハウを活用して、主に20代の未就業者や学生に対して研修を実施した後に中堅中小企業を中心とした企業にご紹介するという「教育融合型」の人材紹介サービスを行っており、対象者によって「就職カレッジ®」、「女子カレッジ®」、「セカンドカレッジ®」、「新卒カレッジ®」とサービスセグメントを分けてサービスを提供しております。また、ご採用いただいた求職者の上司や次期リーダー層を対象に、1年間の定期的な研修機会を提供して次世代リーダーを育成する「リーダーカレッジ」、主に入社3年目までの若手社員を対象に、半年間の定期的な研修機会を提供して定着と活躍を支援する「エースカレッジ」を提供しております。

 当連結会計年度においては、営業体制・管理の強化を推進してきたことに加えて、雇用情勢の緩やかな回復もあり、求職者とのマッチングイベントに参加する企業数は足元ではコロナ禍以前の水準まで回復してきており、売上高は1,941,707千円(前年比8.1%増)となりました。連結売上高に占める各サービスの構成比は、「就職カレッジ®」、「女子カレッジ®」及び「セカンドカレッジ®」の合計が54.0%、「新卒カレッジ®」が14.7%、「リーダーカレッジ」及び「エースカレッジ」が6.2%となっております。

 

(ⅱ) 教育研修事業その他
 教育研修事業は中堅中小企業を中心としつつ、一部大手企業を対象に全世界で4,000万部のベストセラーである「7つの習慣®」や米大リーグでプレーする大谷翔平選手が実践していたことで有名な「原田メソッド®」をはじめとしたパッケージ研修、若手層を中心に様々な階層向けの研修講師を企業に派遣するインハウス型研修、一人からでもご参加いただけるオープンセミナー型の研修を提供しております。

 当連結会計年度においては、緊急事態宣言等の影響により一部研修の実施や受注の延期があるものの、売上高は651,722千円(前年比46.7%増)となり、研修受注金額は過去最高を記録しました。連結売上高に占める各サービスの構成比は、教育研修事業が16.1%、その他が9.1%となっております。

 

 

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要の主なものは、当社グループのカレッジ事業に係る人件費、販売促進費等の販売費及び一般管理費に加え、拠点開設に係る有形固定資産及び特許使用権に係る無形固定資産への投資等があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、自己資金並びに金融機関からの借入金による調達資金により充当いたします。

資金の流動性については、取引銀行3行と5億円の貸出コミットメント契約を締結し、機動的かつ安定的な調達手段を確保しております。

 

 

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