当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が残る中、ロシアによるウクライナ侵攻等もあり不透明な状況が続きました。
一方で、賃貸不動産業界におきましては、入居需要は底堅く、加えてオフィスやテナント等、事業用物件に対する賃料保証のニーズが増加傾向にあります。
このような環境の下、当社グループは、顧客(不動産会社、賃貸人、賃借人)に寄り添った丁寧な対応を徹底し、与信審査及び債権管理業務の強化を図るとともに、業務効率化に取り組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は9,162,927千円(前年同期比20.5%増)、営業利益は1,971,243千円(前年同期比108.8%増)、経常利益は1,946,154千円(前年同期比113.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,340,162千円(前年同期比142.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(保証関連事業)
主力の住居用賃料保証については、新規出店や外部企業との提携による営業ネットワークの拡充、顧客ニーズに対応した商品ラインナップ強化等により堅調に推移いたしました。また、賃貸物件の流動性の向上及び不動産オーナーの賃貸リスクに対する意識変化により、事業用賃料保証が拡大いたしました。加えて、不動産会社に対する住居用賃料保証と事業用賃料保証のクロスセルによる営業シナジー効果や保証料単価の上昇も売上拡大の要因となりました。
経費面では、独自データベースを活用した与信審査の強化、入居者の状況を適切に把握しそれぞれの状況に応じた債権管理業務を引き続き実施した結果、与信コストの適切なコントロール、債権管理業務コストの削減が継続しております。
医療費保証業務においては、既存商品に加え、新商品の販売等、引き続き販路拡大と営業強化に取り組んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の保証関連事業の売上高は9,089,435千円(前年同期比20.6%増)、営業利益は1,989,442千円(前年同期比106.6%増)となりました。
(不動産関連事業)
不動産仲介・管理業務及び不動産賃貸業務においては、外国籍の方々に対する業務を中心に展開しており、利益率の向上に努めております。新型コロナウイルス感染症による入国制限が継続し賃貸仲介が減少する中で、不動産売買仲介へリソースをシフトいたしました。
これらの結果、当連結会計年度の不動産関連事業の売上高は82,177千円(前年同期比18.2%増)、営業損失は18,199千円(前年同期は営業損失18,866千円)となるなど、業績に持ち直しの傾向がみられました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
「① 財政状態及び経営成績の状況」において示しております。
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末比678,300千円増加し8,832,455千円となりました。これは主に、収納代行立替金の増加319,171千円、代位弁済立替金の減少276,017千円、未収保証料の増加209,727千円、貸倒引当金の減少189,412千円によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末比489,113千円減少し6,459,564千円となりました。これは主に、短期借入金の減少950,000千円、前受金の増加268,310千円によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末比1,167,413千円増加し2,372,891千円となりました。これは主に利益剰余金の増加1,162,516千円によるものであります。
これらにより、自己資本比率は前連結会計年度末比12.1ポイント増加し26.9%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比81,009千円減少し、1,022,308千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動による収入は、1,339,732千円(前連結会計年度は847,379千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の増加1,945,232千円、法人税等の支払額594,379千円等によるものであります。
投資活動による支出は、288,786千円(前連結会計年度は123,379千円の支出)となりました。主な要因は、建物等の有形固定資産の取得による支出206,992千円等によるものであります。
財務活動による支出は、1,131,954千円(前連結会計年度は599,742千円の支出)となりました。主な要因は、短期借入金の減少950,000千円、配当金の支払額177,646千円等によるものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高及び収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績や現在の状況ならびに入手可能な情報に応じて、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。なお、債権の分類については、債務者毎の延滞期間に基づいて、一般債権、貸倒懸念債権及び破産更生債権等に分類しております。
その見積りの前提とした条件や仮定について変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する貸倒引当金の金額に重要な影響を与える可能性があります。
b. 保証料売上
当社グループは、保証料売上については、「信用補完相当分」を保証契約締結時に、「家賃債務保証相当分」を過去の平均保証期間により均等按分し、収益計上しております。ただし、保証期間の定めのある保証料については、当該期間に基づき収益計上しております。
その見積りの前提とした条件や仮定について変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する保証料売上の金額に重要な影響を与える可能性があります。
c. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
その見積りの前提とした条件や仮定について変更が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
d. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
その見積りの前提とした条件や仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
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