(1) 会社の経営方針
当社は、自立した個人を重んじ、和を尊び、協力を旨とする“人間尊重”、失敗を恐れず困難な道を選択する“チャレンジ精神”、“環境・地域社会、株主・従業員との共生”を基本理念としており、優れた技術力に基づく優良な品質の製品を適正な価格で提供することに努めております。
こうした企業活動を推進することで、「わたしたちは世界的視野に立ち、高い志と誠をもって価値を創造し、国家社会に貢献すると共に豊かな未来を築く事に全力を尽くす。」との社是を実践し、世界中の得意先からの顧客満足度No.1の評価を得るとともに、一般社会からのその存在を期待される企業となるよう努めております。
第14次中期計画では「限界突破! 世界中のお客様にこだわりのBest Oneを」という全社方針を定めました。このグローバル方針のもと、「Back to Basics, Challenge for New」を土台に方針の具現化を進めていきます。
具体的な取り組みは以下のとおりとなります。
Back to Basicsの優先事項
① 拠点の黒字化必達
全拠点が利益追求にこだわり、施策の立案、実行、目標達成に全力で取リ組みます。
Challenge for Newの3つの重点目標
① 新たな柱となるお客様とのビジネスの成功
新たなお客様から受注した新機種の安定立ち上げを確実に達成し、お客様との信頼関係を築き、ビジネスのパイプを太く長くしていきます。
② 新たな地域での挑戦
インドでの現地ローカル企業との合弁事業を成功させ、インド事業を北米、中国に次ぐ、当社グループ第3の柱へと成長させるべく取り組みます。
③ 新たなビジネスへの取り組み
前期から活動を開始し、この1年間あらゆる可能性を検索してきました。今期はターゲットを絞り込み、有能分野へ挑戦していきます。
短期的な課題
2021年度は、コロナ禍に加えて半導体不足等サプライチェーンの混乱拡大、原材料価格・輸送費の上昇、更にロシアのウクライナ侵攻による先行きの不透明感も重なり、昨年以上に変化への対応力・柔軟性が問われる一年でした。当社グループとしましては、今後、世界各国で多くの新機種案件が立ち上がることを受け、まずは新機種の安定立ち上げを図ってまいります。またインドにおける新たな子会社の運営を早期に安定化させ、今後成長が期待されるインド市場の土台作りをしてまいります。
更に今後の環境変化に適応できるグローバルベースでの柔軟な生産体制の構築、相互補完関係の確立に努めてまいります。また、生産性・品質・デリバリーの更なる向上、経費削減への積極的な取り組みにより利益を創出し、収益力の強化、健全な財務体質の確立に繋げてまいります。コロナ影響後の環境変化から新たに生まれるお客様ニーズを的確に捉え、スピード感をもって価値提案を行ってまいります。
中長期的な課題
[自動車産業の変化の予測]
日本においては少子高齢化、人口減少に伴い国内自動車市場が縮小し、新車販売台数の減少が予想されております。一方、海外では世界No.1市場の中国、成熟市場ではあるものの高い需要がある北米、そして今後更に市場の成長が期待されるインドがあります。
また、カーボンフリーなサステナブル社会の実現という世界的な潮流の中で、自動車の動力源がガソリンから電気へ、駆動源がエンジンからモーターへと変化しつつあり、この流れは今後ますます加速することが予想されます。
[当社グループの取り組み]
こうした環境下、当社グループとしては、
・加速するEV化の流れ・波をしっかり捉え、EVの新規受注活動に積極的に取り組んでまいります。
・日本においては、長年培ってきたモノづくり力である生産技術力、現場管理の知識・経験を更に蓄積し進化させ、これらを海外拠点へ移植できる人材を積極的に派遣し、グループ全体の製造体質のレベルアップを牽引してまいります。
・海外においては、コスト、品質、デリバリーの基本要件を満足するのみならず、多様化するお客様のニーズを的確に捉え、各市場で求められる要求事項へタイムリーにきめ細かく対応してまいります。
・サステナブル社会の実現を目指し脱炭素に向けた取り組みを具体化してまいります。
[当社の長期ビジョン]
当社グループは、世界中のお客様が求める価値を提供し、「足廻り機能領域の専門メーカーとして世界No.1を目指す。」ために進化を続けてまいります。足廻り機能領域とは、当社グループが得意とするサブフレーム、サスペンション、ペダルの3つのコア領域のことを指し、まさに当社グループのアイデンティティーを表しております。また、当社グループが目指す世界No.1とは、売上規模ではなくモノづくりの本質を誰にも負けないと自信を持って言えるまで全員が追求することです。
当社グループが目指すモノづくりの本質とは、
「高品質な製品を安全に、高効率、最少エネルギーで生産する。」
「企業努力をしっかり反映させたコストレベルで、お客様にオンタイムで供給する。」
ことであり、当社グループはこれらの面で世界No.1を目指すため、以下の5項目を徹底的に追求してまいります。
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