業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する各種政策の効果や経済活動の段階的な再開により景気回復の兆しが見えつつあるものの、ロシア・ウクライナ情勢の緊迫化による資源価格や物価の高騰の懸念等、景気の先行きが不透明な状況が続いております。

このような経済状況のもと、国内の人材市場については緩やかな回復が続いており、厚生労働省調査による2022年8月の有効求人倍率が前年同月比で0.18ポイント上昇し、1.32倍となりました。

当社の事業領域と相関の高いIT市場におきましては、デジタルトランスフォーメーションへの投資案件も増加基調は続いており、ITエンジニアに対する企業の採用意欲は依然として高い水準にあることから、デジタルシフトを進める企業にITエンジニアを提供する当社の役割は、より重要なものになると認識しております。

このような事業環境下におきまして、当社は企業のデジタル化を推進すべく、企業に対しITエンジニアリソースの提供を行うとともに、ITエンジニアの独立支援を行うMidworks事業の拡大に注力いたしました。

当連結会計年度におきましては、Midworks事業を中心に積極的な広告宣伝費の投資を行いました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,870,414千円(前年同期比60.4%増)、営業利益195,509千円(前年同期比52.9%増)、経常利益200,148千円(前年同期比51.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は134,689千円(前年同期比77.7%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

当社グループの報告セグメントは「Midworks事業」「メディア事業」「tech boost事業」「FCS事業」の4区分としておりましたが、事業の共通性を軸に事業セグメントの集約を見直し、経営管理を一層強化することで収益の最大化を図るため、当連結会計年度の期首より、「エンジニアプラットフォームサービス」「マーケティングプラットフォームサービス」の2区分に変更しております。

なお、以下の前年同期との比較については、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

エンジニアプラットフォームサービスは、企業とフリーランスエンジニアをマッチングするMidworks事業、ITエンジニア特化型転職支援サービスであるTechStars事業、個人・法人双方に対してプログラミング教育を提供するtech boost事業、システムの受託開発やエンジニア組織のコンサルティングを行っているFCS事業、また、第3四半期連結会計期間より連結子会社である、TSRソリューションズ株式会社におけるエンジニアマッチングサービスで構成されています。主に、Midworks事業においては、前期に引き続き新規取引策の獲得に注力するとともに、サービス登録エンジニア数を増加させるための施策としてWEB広告への投資を積極的に行いました。また内製化したシステムを用いて、エンジニアにはスキルに適した案件を紹介し、企業に対しては適切なスキルを保有したエンジニアリソースの提供を行うなど、稼働エンジニア数及び取引企業数の増加に努めました。この結果、本報告セグメントの売上高は6,069,766千円(前年同期比56.9%増)、セグメント利益は698,073千円(前年同期比42.2%増)となりました。

 

マーケティングプラットフォームサービスは、自社メディアの運営及びWEBメディアコンサルティングサービスである「SAKAKU」で構成されております。当連結会計年度においては、主にWEBメディアコンサルティングサービスで受注が堅調に伸びました。この結果、本報告セグメントの売上高は779,610千円(前年同期比88.3%増)、セグメント利益は160,731千円(前年同期比54.5%増)となりました。

 

その他事業は、2021年4月に訪問介護事業を2021年5月に投資用不動産販売事業を開始しております。当連結会計年度においては、事業の地固めのための先行投資や人員の配置を実施いたしました。この結果、本報告セグメントの売上高は21,037千円(前年同期は売上高1,181千円)、セグメント損失は31,770千円(前年同期はセグメント損失18,340千円)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における総資産につきましては、前連結会計年度末と比較して 1,186,822千円増加し、2,511,379千円となりました。これは主に、流動資産において現金及び預金が393,036千円増加したこと、売掛金が356,856千円増加したこと等によるものです。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末と比較して1,031,630千円増加し、1,774,462千円になりました。これは主に、固定負債において長期借入金が542,777千円増加したこと、流動負債において買掛金が250,692千円増加したこと等によるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末と比較して155,192千円増加し、736,916千円になりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が134,689千円増加したこと等によるものです。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は874,711千円となり、前連結会計年度末に比べ393,036千円増加いたしました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、215,586千円の収入となりました(前年同期は54,168千円の収入)。主な内訳は、仕入債務の増加が244,300千円、税金等調整前当期純利益213,417千円、未払金の増加が42,969千円の影響によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によって支出した資金は259,077千円となりました(前年同期は80,626千円の支出)。主な内訳は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出120,545千円、投資有価証券の取得による支出76,888千円、有形固定資産の取得による支出60,712千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュフローは、436,526千円の収入となりました(前年同期は77,169千円の支出)。主な内訳は、長期借入金の返済による支出182,684千円があった一方で、長期借入れによる収入600,000千円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 

 

b.受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 

 

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

エンジニアプラットフォームサービス

6,069,766

156.9

マーケティングプラットフォームサービス

779,610

188.3

その他

21,037

1,780.1

合計

6,870,414

160.4

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績10%以上の相手

先がないため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表を作成するために、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行っています。経営者は、これらの見積もりについて過去の経験・実績や現在及び見込まれる経済状況など勘案し、合理的に判断していますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果になる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針等、会計上の見積り及び見積りに用いた仮定については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、6,870,414千円となりました。

これは主にMidworks事業が前期に引き続き新規取引先の獲得に注力した他、WEBメディアコンサルティングサービスで受注が堅調に推移したことによるものであります。

この結果、売上高の増加につながりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は4,796,202千円となりました。これは主に売上に伴う外注費によるものであります。

この結果、当連結会計年度における売上総利益は、2,074,212千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,878,702千円となりました。これは主に、Midworks事業を中心とした広告宣伝費の投下によるものであります。

この結果、当連結会計年度における営業利益は195,509千円となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における営業外収益では、敷金償却戻入益6,386千円、助成金収入2,737千円等を計上いたしました。また、営業外費用では、支払利息4,184千円、株式交付費償却2,532千円等を計上いたしました。

この結果、当連結会計年度における経常利益は、200,148千円となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度における特別利益では、投資有価証券売却益20,369千円、事業譲渡益2,900千円を計上いたしました。また、特別損失は投資有価証券評価損による9,999千円を計上いたしました。

この結果、税金等調整前当期純利益は213,417千円となりました

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税84,990千円等を計上いたしました。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は134,689千円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、設備資金は無いため、人件費の支払いから販売代金の入金までの期間の運転資金が資金需要となり、当社グループのフリーキャッシュ・フロー並びに金融機関からの借入れによる資金調達を行うことを基本としております。効率的な人材配置と債権回収により営業キャッシュ・フローの増加に努めるとともに、借入金につきましては、長期資金の割合を高めて、財務健全性の維持を図り、当連結会計年度末における借入金の残高は819,321千円となっております。なお、資金調達の機動性と安定性を図るため、取引先金融機関5行と取引をしております。なお、現金及び現金同等物の残高は874,711千円となっております。

 

⑤ 目標とする経営指標

当社グループは売上高成長率を重要な経営指標としております。エンジニアプラットフォームサービスにおいては、案件の新規獲得が堅調し、前連結会計年度に対し56.9%増加いたしました。また、マーケティングプラットフォームサービスにおいては、主にWEBメディアコンサルティングサービスで受注が堅調に伸び、前連結会計年度に対し88.3%増加いたしました。その結果、総売上高では前連結会計年度に対し60.4%の成長となりました。

 

⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

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