文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「すべてはお客様と従業員のために」を企業理念として、お客様に「楽しかった、おいしかった」と喜ばれる店舗創りを目標とし、お客様に「安全」、「安心」な商品を提供し続けることを使命と考えております。
(2)経営戦略等
① 既存店売上高前期比100%以上の継続
既存店売上高前期比100%以上を長期に渡り確実に継続できるよう中長期において最重点戦略としています。
② レストラン事業を主体として、主力8ブランドを全国に展開
主力8ブランド(ステーキ宮、カルビ大将、味のがんこ炎、にぎりの徳兵衛、かつ時、寧々家、いろはにほへと、時遊館)を全国に出店してまいります。
(3)経営環境
① レストラン事業
レストラン市場は2012年度から8年連続して増加しており、客単価も増加しておりましたが、長引く新型コロナウイルス感染症の影響から2020年度より2年連続で売上が前期を下回る結果となりました。(日本フードサービス協会 外食産業市場動向調査)
今後も、新型コロナウイルス禍におけるワクチン接種の効果等の期待はあるものの、厳しい状況になると分析しております。
② 居酒屋事業
居酒屋市場については、2009年度から13年連続して前年の売上を下回っており、客単価も低下しております。(日本フードサービス協会 外食産業市場動向調査)
今後に関しても、新型コロナウイルス感染症拡大防止を目的とした、政府による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用による影響もあり、居酒屋市場は依然厳しい状況が続くものと分析しております。
③ カラオケ事業
カラオケ白書によると、日本のカラオケ人口は2012年から毎年僅かに増加しておりましたが、2016年にマイナスに転じ、その後6年続けて減少しております。(全国カラオケ事業者協会カラオケ白書)
特に、長引く新型コロナウイルス感染症の影響から大幅に市場が低迷、今後も厳しい状況になると分析しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社が対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
① 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策
新型コロナウイルス感染症や変異株の拡大に伴う店舗の臨時休業等により、再び足元の業績に売上高減少等の影響が生じております。
従前より実施しております従業員全員の衛生管理(手洗い、うがい、検温、体調確認、マスク着用)を継続し、体調不良者は勤務させないよう徹底してまいります。お客様ならびに従業員、そのご家族への安全・安心を第一に感染症拡大防止に取り組んでまいります。
② 既存店の業績回復と新規出店
新型コロナウイルス感染症への対応や顧客ニーズへの対応による既存店の業績回復に最優先に取り組みながら、投資効率等を考慮した新規出店も継続的に検討してまいります。
③ 人材の確保・育成
当社におきましては、飲食事業を中心としており、店舗の運営のためには人材の確保と運営能力向上が重要な課題となります。店舗運営の要となるパートナー(パート・アルバイト)向けの評価制度を導入し、スキルに応じた役割の付与と報酬体系を構築しております。
新卒・中途・地域限定正社員及びパートナー(パート・アルバイト)の採用を継続的に行ってまいります。また、性別・年代・国籍等に関わらず、多様性や活力のある組織を構築し、従業員の教育・研修の強化を図り、お客様に「楽しかった、おいしかった」と喜ばれる従業員の育成に取り組んでまいります。
④ 安全・安心な商品の開発提供
食の安全が重視される中、お客様に安全・安心な料理を提供することは飲食事業の継続にとって重要な課題となります。
当社グループとしましては、産地、加工工程、添加物などの食材の情報の確保、仕入から提供までの衛生管理の強化に取り組んでまいります。
⑤ 働き方改革の推進による生産性の向上
業務のDX化の推進及び従業員の新しい働き方の仕組みの導入、人材育成の推進を通じた社員の意識改革等により、生産性の向上を推進してまいります。また、超過労働時間の削減を図り、労働環境を改善することにより離職率の低減を図ってまいります。
⑥ サステナビリティへの取り組み
サステナブルな社会を実現するために、企業活動を通じてCO2の削減、受動喫煙防止、自然災害等への危機管理、地域経済の活性化等の社会課題の解決、SDGsへの貢献に取り組みます。また、従業員の健康管理と社内コミュニケーションの強化を図り、組織の活力を高めることにより企業価値向上に向けた取り組みを推進してまいります。さらに、店舗照明のLED化や生分解性ストローへの切り替え、育児休業制度の整備や女性管理職比率20%超への引き上げ、社外取締役1/3以上の維持や指名報酬諮問委員会の設置等にも取り組んでおり、長期に亘る持続的な成長を目指し、企業体質を進化してまいります。
重要な課題として、「環境への配慮」を挙げており、気候変動への取り組みとして、CO2排出量の削減を推進してまいります。具体的にはCO2排出量を2030年までに2020年度対比、原単位で50%の削減を目指してまいります。
また、自然災害等への危機管理としてBCPを策定し、緊急時における迅速な対応に努めてまいります。
⑦ コーポレートガバナンスコードが求める投資家との対話の充実
当社は、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、株主様との建設的な対話を進めるよう努めてまいります。当社における株主様との対話については、代表取締役社長の下に、経営支援部、経営企画室、経理部が連携して対応しており、株主様との対話を促進するために、社内の関係各部は必要な情報の共有など、積極的に連携を進め、適時・適切な情報開示を行っております。
定時株主総会後に株主様との対話会を開催することにより、多くの株主様からのご意見・ご要望の共有ができると同時に、当社経営陣の考えを直接、多くの株主様に伝えることができることから、本対話会は非常に重要な株主様との対話の場と位置付けております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、第49回定時株主総会より時間を短縮した定時株主総会を開催しているため、株主様との対話会は一時的に中止しております。また、決算確定後、投資家説明会を行っており、これにより投資家の当社に対するご理解を深め、持続的成長のための基盤の充実を目指してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、直営店舗数が348店舗であり、既存店の売上が重要な指標となります。
毎期既存店売上高前期比100%以上を経営指標とし、新規出店と合わせて毎期、増収、増益を継続することにより企業価値の継続拡大を目指しております。
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