業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、9月末に新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、一部業界に回復の動きがみられたものの、年度末にかけては変異株によるさらなる感染拡大の懸念からまん延防止等重点措置が適用される地域もあり、全体としては回復の動きは依然弱く、また円安やウクライナ情勢等に伴う資源高による物価上昇の懸念も大きく、先行きが不透明な状況が継続しています。

当流通業界におきましては、コロナ禍による衛生用品の需要拡大が継続し、また自宅で過ごす時間が多いことによる日用消耗品の販売数量増加も維持しているものの、一方で訪日外国人の減少によるインバウンド消費の落ち込みや、企業業績の悪化に伴う所得低下を受けて消費者の節約志向も引き続き強く、依然今後の収益が見通しづらい状況となっています。

こうした状況下において、当社グループは卸売業の保有する商流・物流・商品開発・情報・金融など様々な機能を活かし、時代とともに変化する卸売業への要請に応えるべく、全社一丸となって取り組んでまいりました。中でも商流・物流のネットワークにおいては、取引先の要望にスピーディに対応できる体制を整えるとともに、商流・物流一体となった総合的な流通サービスの提案を推し進めてまいりました。また、新型コロナウイルスなどの感染症から従業員の安全を確保するべく、労働環境の整備や衛生管理を徹底し、卸売業としての社会的使命を継続して果たせる体制を構築してまいりました。

上記の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度の資産合計は30,110百万円となり、前連結会計年度と比較して1,675百万円の増加となりました。

負債合計は9,098百万円となり、前連結会計年度と比較して802百万円の増加となりました。

純資産合計は21,012百万円となり、前連結会計年度と比較して872百万円の増加となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度における売上高は57,781百万円営業利益は1,656百万円経常利益は1,823百万円親会社株主に帰属する当期純利益は1,202百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ208百万円減少し、当連結会計年度末には2,845百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は746百万円(前年同期比46.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,773百万円、減価償却費582百万円、売上債権の増加額1,347百万円、仕入債務の増加額754百万円及び法人税等の支払額543百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は817百万円(前年同期比61.8%増)となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入67百万円があった一方で、有形固定資産の取得による支出が837百万円あったことによるものであります。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は137百万円(前年同期比52.8%減)となりました。これは主に、配当金の支払額207百万円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは卸売業を営んでいるため生産、受注の実績はありません。

このため、生産、受注及び販売の状況については販売実績についてのみ記載しております。

なお、最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱スギ薬局

6,822

12.5

7,096

12.3

㈱ドン・キホーテ

5,574

10.2

5,686

9.8

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は17,400百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,661百万円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が1,230百万円増加したことによるものであります。固定資産は12,709百万円となり、前連結会計年度末に比べ13百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が175百万円、建物及び構築物が158百万円それぞれ減少した一方で、建設仮勘定が306百万円、機械装置及び運搬具が22百万円、工具、器具及び備品が19百万円それぞれ増加したことによるものであります。

この結果、総資産は30,110百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,675百万円増加いたしました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は7,902百万円となり、前連結会計年度末に比べ866百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が754百万円増加したことによるものであります。固定負債は1,195百万円となり、前連結会計年度末に比べ63百万円減少いたしました。

この結果、負債合計は9,098百万円となり、前連結会計年度末に比べ802百万円増加いたしました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は21,012百万円となり、前連結会計年度末に比べ872百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が124百万円減少した一方で、利益剰余金が992百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は69.7%(前連結会計年度末は70.8%)となりました。

 

 

b.経営成績の分析

売上高は新型コロナウイルス感染症再拡大に伴う緊急事態宣言の発出や、まん延防止等重点措置が適用された影響により、衛生用品や自宅で使用する日用消耗品の需要は当連結会計年度を通じて底堅さが維持され、57,781百万円となりました。利益面は、配送エリアの拡大により運賃負担が増したことや、物流センターの移転に伴う初期費用の発生によりコストが増加したものの、売上が伸長したことや、既存物流センターの稼働率が向上したことにより、営業利益は1,656百万円経常利益は1,823百万円親会社株主に帰属する当期純利益は1,202百万円となりました。

当連結会計年度における売上高経常利益率は3.2%となりました。これは売上高が増加したことに伴い経常利益も順調に拡大したことによるものであります。

 

c.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入であります。投資を目的とした主な資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、事業運営のために必要な資金の流動性維持のため、安定的な営業キャッシュ・フローの創出と多様な資金調達手段を確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金は、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

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