業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高9,007百万円(前年同期比60.2%増)、営業利益687百万円(前年同期比459.3%増)、経常利益699百万円(前年同期比406.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益531百万円(前年同期比355.7%増)となりました。

新型コロナウイルス感染症による影響や半導体需給バランスの悪化など先行き不透明な状況が続いておりますが、CO2排出規制の厳格化に伴うガソリン車からEVへの置換え、自動運転技術の進展による半導体利用の拡大、IoT利用の進展に伴うデータセンター需要の増加などにより、半導体需要が一段と高まったことから、当社主力市場である半導体製造装置関連の顧客が堅調に推移いたしました。また、半導体不足に対応するため市場在庫の確保を強化する顧客からの需要が大幅に増加したことから、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。

なお、当社グループは単一セグメントのため、セグメント別の記載を行っておりません。

 

当連結会計年度末の総資産は6,559百万円で、前連結会計年度末より1,283百万円増加いたしました。
  流動資産は4,357百万円で、前連結会計年度末に比べ1,241百万円増加いたしました。主な要因は、売掛金の増加648百万円、電子記録債権の増加321百万円等であります。
  固定資産は2,201百万円で、前連結会計年度末に比べ41百万円増加いたしました。主な要因は、投資有価証券の増加46百万円等であります。
  流動負債は2,875百万円で、前連結会計年度末に比べ771百万円増加いたしました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加678百万円、未払法人税等の増加160百万円等であります。
  固定負債は154百万円で、前連結会計年度末に比べ14百万円減少いたしました。主な要因は、長期借入金の返済による減少15百万円であります。
  純資産は3,529百万円で、前連結会計年度末に比べ527百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金の増加496百万円とその他有価証券評価差額金の増加31百万円であります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ167百万円増加し、1,150百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、243百万円の収入(前連結会計年度は207百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益698百万円、仕入債務の増加678百万円があった一方、売上債権の増加1,055百万円があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、181百万円の収入(前連結会計年度は8百万円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入200百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、256百万円の支出(前連結会計年度は57百万円の支出)となりました。主な要因は、短期借入金の返済による支出200百万円及び配当金の支払額35百万円であります。

 

③生産、受注及び販売の状況

イ.生産実績

該当事項はありません。

 

ロ.受注状況

当社グループは、産業用一般電子部品・電子機器の販売を行っており、事業区分としては単一のセグメントであるため、セグメントの記載はしておりません。

品名別に示すと次のとおりです。

 

品   名

受 注 高

前年同期比

受注残高

前年同期比

商品

千円

千円

 一般電子部品

6,564,493

+87.1

2,780,220

+232.6

 電    源

2,839,850

+145.1

1,615,315

+714.5

 電子デバイス

2,124,226

+605.7

474,277

+575.3

  I O T 機 器

274,284

+128.9

59,801

+275.8

 セ ン サ ー

124,485

+98.6

50,501

+356.0

 そ  の  他

1,147,114

+52.4

377,620

+136.8

合   計

13,074,455

+121.5

5,357,737

+315.1

 

 

ハ.販売の状況

当社グループは、産業用一般電子部品・電子機器の販売を行っており、事業区分としては単一のセグメントであるため、セグメントの記載はしておりません。

品名別に示すと次のとおりです。

 

品     名

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比

商品

千円

 一般電子部品

4,620,123

+40.8

 電     源

1,422,855

+18.4

 電子デバイス

1,720,180

+488.1

 IoT 機 器

230,395

+110.3

 セ ン サ ー

85,058

+40.7

 そ  の  他

928,951

+36.8

合     計

9,007,564

+60.2

 

(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

東京エレクトロン九州株式会社

97,396

1.8

1,220,181

14.2

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
 なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
 (繰延税金資産)
 当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

(固定資産の減損処理)
 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する方針です。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の状況

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。

(売上状況)

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響や半導体需給バランスの悪化、電子部品に使用する樹脂材料等の部材不足などにより先行き不透明な状況が続いておりますが、5Gモバイルの普及や産業機器のIoT化など情報通信技術の用途が拡大する中、半導体需要が一段と高まったことから、当社主力市場である半導体製造装置関連の顧客が堅調に推移いたしました。また、半導体不足に対応するため市場在庫の確保を強化する顧客からの需要が大幅に増加したことから、当社グループの売上高は、9,007百万円と、前連結会計年度に比べ60.2%増加いたしました。

(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の売上原価は7,513百万円と、売上の増加に伴い前連結会計年度に比べ57.2%増加し、売上原価率は83.4%と前連結会計年度に比べ減少しました。この結果、当連結会計年度の売上総利益は、前期比76.7%増の1,493百万円となりました。

販売費及び一般管理費につきましては、主として新卒採用等により人件費が増加したことなどから、当連結会計年度は805百万円と、前連結会計年度に比べ11.6%の増加となりました。売上高に対する比率は前連結会計年度の12.8%から9.0%と減少し、この結果、当連結会計年度の営業利益は前期比459.3%増の687百万円となりました。

(その他の損益及び当期純利益)

その他の損益について、営業外収益が前連結会計年度に比べ16.9%減少し、営業外費用は、前連結会計年度に比べ4.2%減少しております。この結果当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ406.7%増加し699百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ355.7%増加し531百万円となりました。

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ167百万円増加し、1,150百万円となりました。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、資金調達につきましては、銀行等金融機関からの借入により資金を調達しております。

なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、収益の基盤強化こそが、企業としての持続的成長、発展の基礎であるという認識のもと、売上高経常利益率の向上を掲げ取り組んでおります。

当連結会計年度につきましては、売上高5,966百万円、経常利益144百万円、親会社株主に帰属する当期純利益112百万円で、売上高経常利益率2.4%を計画しておりましたが、上記の結果となったことから売上高経常利益率は7.8%と改善いたしました。

売上高の達成と販売費及び一般管理費の減少が、売上高経常利益率改善の要因と考えます。今後、売上高経常利益率の更なる改善のため、価格交渉等による売上原価の低減や経費削減に取組んで参ります。

 

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