(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号2021年3月26日)を適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
①財政状態及び経営成績の状況
2021年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの影響が続くものの、当建設業界においても民間住宅投資は、持家・貸家・分譲全てで着工増が予想され、民間非住宅投資についても前年比プラスで推移が予想されます。一方、公共投資は、マイナスで推移し、業界全体としてプラスの中で推移すると予想されます。
(建設経済研究所資料より当社推定)
このような状況下、当社グループは一層のシェアアップと新規開拓を目指し、以下の基本戦略の下、具体的展開に取組んでまいりました。
1.3つのフルの追求 - 成長への取組み ①フルカバー - (どこでも)県別営業体制で全国需要に対応 ②フルライン - (何でも)お客様が望む商品は何でもワンストップで対応 ③フル機能 - (どんなことでも)基本7機能、工程9機能、ソリューション9機能の充実 |
2.みらい活動 - 業界最大、最良のネットワークへの取組み ①みらい会 - (みんなの会)4位1体で県別(支店別)に展開 ②みらい市 - (みんなの市)会員相互の販促の場に ③みらいサービス - (みんなのサービス)各種サービスを別会社で展開 |
3.進化活動 - 生産性向上への取組み ①しくみ作り - ( みらいプラン)商流-一貫化、物流-共同化、情報-共有化 ②人作り - (みらいアカデミー)業界プロの人材育成(リアル+オンデマンド研修) ③しかけ作り - (みらいステージ)ITの活用、5S、見える化、チーム活動、ハイブリッド化 |
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,214百万円増加し、64,425百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ375百万円減少し、38,484百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,590百万円増加し、25,941百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は137,606百万円(前年同期比+4.5%)、売上総利益は14,531百万円(同+5.1%)となりました。販売費及び一般管理費は12,027百万円(同+6.0%)で営業利益は2,504百万円(同+1.0%)、経常利益は3,424百万円(同+3.9%)となりました。
特別損益は、固定資産売却益等を特別利益に、また投資有価証券評価損等を特別損失に計上し、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,407百万円(同+7.8%)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりであります。
管材類
住宅分野では、新型コロナウイルスの影響により延期となっていた新築住宅の着工が進んだことおよび、生活様式の変化に伴いリフォーム需要が高まった事により増加いたしました。非住宅分野も設備投資需要の回復、大型案件の着工が進み増加いたしました。また、当第3四半期以降は、素材価格の高騰による商品価格の改定が続き、商品価格の転嫁が進んだ結果、管材類の売上は伸長いたしました。その中で当社グループといたしましては、商品の安定供給を図るため、在庫商材の拡充、物流機能の活用、商材の拡大に注力いたしました。
主要な商品 |
市場動向 |
当社の対応 |
パイプ |
・再開発案件、プラント系などの物件需要は増加 ・人手不足により省施工化が進み加工管の需要が増加 ・樹脂化領域への拡大スピードアップ |
・市況価格での販売に取り組み、市況改善を図った ・在庫管理精度を高め即納体制の強化 ・鋼管類の加工対応拡大によるCS強化 |
継手 |
・素材高騰による価格改定で金額ベースは増加 |
・在庫拡充による即納体制の強化 ・パイプ、バルブと合わせて総合的に受注 |
・防災設備向け継手は安定需要 |
・特需部門での販売強化 |
|
・ステンレス製メカニカル継手を採用する物件が増加傾向 |
|
|
バルブ |
・素材高騰による価格改定での仮需発生 ・プラント、工場関連の設備投資が戻り需要は旺盛 ・都内再開発需要以外の新規案件引合い増加 |
・市況価格対応の販売体制 ・在庫商材のアイテムと量の充実 ・自動弁の組立て機能の活用 |
化成品 |
・ナフサの内外価格差大きく、国内価格は上昇基調 ・プレハブ化が浸透し戸建、集合及び非住宅の需要が増加 ・機器類の納期遅延により、改修現場での需要が減少 |
・汎用品市況対応でシェア拡大 ・在庫アイテム拡充で即納体制強化 ・戸建向け樹脂管のプレハブ加工体制の構築 |
土木・ その他 |
・耐震化、老朽管更新での需要が増加 ・ポリエチレン管、GX管の採用エリア拡大 ・150A以下での樹脂化が進み、鋳鉄管との比率が逆転 |
・地方の支店を中心に販売エリアを拡張 ・地域ごとに給水材料の取扱いを推進 ・樹脂化対応に向け即納体制の構築 |
以上の結果、当部門全体の売上高は39,408百万円(前年同期比+5.8%)となりました。
衛生陶器・金具類
新設着工戸数は、新型コロナウイルス感染症の影響は未だ収束がみられないものの、職場環境の変化に伴う移住需要が高まったことにより、増加いたしました。リフォーム需要も生活様式の変化による設備の交換需要が増加いたしました。非住宅分野は非接触商品需要の高まりにて、トイレの自動洗浄及び水栓の交換需要が好調に推移いたしました。下期は商品供給の減少により、温水暖房便座及び一体型便器の売上が減少いたしました。
主要な商品 |
市場動向 |
当社の対応 |
トイレ・ 水栓金具 |
・住宅の新築、リフォーム需要はやや伸長 ・非住宅物件はやや伸長 ・下期、一部の商品で供給が困難な状況となった |
・現場の納期に合わせた品繰り調整、代替え提案 ・物件情報を早期に入手し受注活動の強化 ・在庫機能を生かした商品供給の強化 |
洗面・ 浴室設備 |
・戸建住宅向け、集合住宅向け浴室設備は共に好調 ・洗面化粧台はやや伸長、リフォームは中高級グレードの受注増加 ・非住宅物件向けは堅調に推移 |
・予約制にてショールーム来館制限したものの成約率アップ ・東雲研修センターの開設(メーカー施工認定の取得) ・洗面化粧台は在庫、配送機能を活用して供給 |
以上の結果、当部門全体の売上高は42,226百万円(同+4.1%)となりました。
住宅設備機器類
給湯機器分野は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、半導体不足による部材調達が困難な状況となり生産が減少した一方で、故障による取替需要については、修理等で対応いたしました。エコキュートはメーカーにより供給量が異なるものの、需要は増加いたしました。キッチン設備はショールーム展示会やイベントの自粛等により営業活動に制限があったものの、オンラインでの商談、ショールームを予約制にするなどの対応により、好調に推移いたしました。
主要な商品 |
市場動向 |
当社の対応 |
給湯機器 |
・ガス機器、石油機器は共にサプライチェーンの影響で減少 ・業務用給湯器は普及品以上に入手困難 ・エコキュートは取替需要が堅調のため前年比やや伸長 |
・全国の在庫活用 ・代替提案、現場ごとの納期調整で対応 ・在庫対応、代替提案 |
キッチン設備 |
・各社ともシステムキッチンは伸長 ・セクショナルキッチンも前年並み ・供給状況はメーカーによって差が生じた |
・ターゲットサブユーザーへの4位一体活動 ・設備商品のトータル受注の推進 ・情報発信、住宅総合卸としての取組みの強化 |
以上の結果、当部門全体の売上高は24,317百万円(同+6.1%)となりました。
空調機器、ポンプ
空調機器類の需要は、補助金等の影響により上期は好調に推移した一方で、下期は減少したため、通期としては前年並みに推移いたしました。住宅用空調機器については、高機能タイプのルームエアコンの需要が増加し、寒冷地域に於いては暖房用としての需要が増加いたしました。業務用空調機、汎用ポンプ、家庭用ポンプは堅調に推移いたしました。換気扇の需要は、住宅竣工件数と連動する形で推移いたしました。汎用ポンプはモーター等の部材調達が困難な状況となりました。その中で当社グループといたしましては、仕入先様との連携を強化し、代替品の提案、納期管理等を積極的に行うことで、お客様のニーズに合わせた提案に努めました。
主要な商品 |
市場動向 |
当社の対応 |
空調・換気機器 |
・住宅用は中高級機ゾーンが拡大した一方で台数は減少 ・業務用は個別分散化、セントラル方式と2極化 ・海外からの部品供給が不安定で納期も不安定となった |
・省エネ機、ボリュームゾーン両方の分野への拡大 ・仕入先との情報共有、関係を強化し役割分担で受注確立を拡大 ・代替品での対応と確実な納期管理 |
ポンプ・水槽 |
・給水用はユニット化が進み、水槽は減少傾向 ・産業用は更新需要が堅調だが、下期モーター不足で納期遅延 ・家庭用は昨年の渇水、凍結割れの反動減 |
・地域接点強化、物件情報の早期収集、代替提案 ・農水、産機、土木関連分野への取組み強化 ・フルメニュー体制で家庭用ポンプの販売シェア拡大 |
エネルギー 関連 |
・省エネ、蓄エネ、創エネ需要に対応した製品の増加 ・産業用太陽光発電の需要は減少 ・太陽光発電は売電から自家消費へ |
・省エネ、蓄エネ、創エネ商材の拡販 ・断熱含め省エネリフォームの推進 ・防災意識の高まり伴い、蓄電池の拡販 |
以上の結果、当部門全体の売上高は30,110百万円(同+1.4%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ331百万円減少し、3,284百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、1,936百万円(前連結会計年度は939百万円の減少)となりました。これは主に仕入債務の増加(当連結会計年度は305百万円の増加、前年同期は2,943百万円の減少)及び売上債権の減少(当連結会計年度は1,054百万円の減少、前年同期は941百万円の増加)等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、710百万円(前連結会計年度は1,674百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出(当連結会計年度は1,935百万円の減少、前年同期は1,865百万円の減少)等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、1,566百万円(前連結会計年度は2,780百万円の増加)となりました。これは主に短期借入金の減少(当連結会計年度は3,496百万円の減少、前年同期は4,403百万円の増加)等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
管材類 (管類、継手類、バルブ類、化成品類、工具関連機材) |
35,708 |
106.7 |
衛生陶器・金具類 |
38,565 |
103.1 |
住宅設備機器類 (給湯、厨房関連等) |
22,366 |
105.2 |
空調機器・ポンプ (空調関連、ポンプ類) |
28,587 |
101.2 |
その他 |
1,438 |
124.7 |
合計 |
126,667 |
104.2 |
(注)金額は、実際仕入価格によっております。
b.販売実績
当連結会計年度の商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
管材類 (管類、継手類、バルブ類、化成品類、工具関連機材) |
39,408 |
105.8 |
衛生陶器・金具類 |
42,226 |
104.1 |
住宅設備機器類 (給湯、厨房関連等) |
24,317 |
106.1 |
空調機器・ポンプ (空調関連、ポンプ類) |
30,110 |
101.4 |
その他 |
1,543 |
121.5 |
合計 |
137,606 |
104.5 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて、1,214百万円増加(+1.9%)し、64,425百万円となりました。
これは主に、受取手形及び売掛金が増加したこと等によるものです。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて、375百万円減少(△1.0%)し、38,484百万円となりました。
これは主に、短期借入金が減少したこと等によるものです。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、1,590百万円増加(+6.5%)し、25,941百万円となりました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したことによるものです。
b.経営成績の分析
当社グループの経営成績は、建設投資(民間住宅投資・民間非住宅投資・公共投資)動向に影響され、当連結会計年度の売上高は137,606百万円(前期比+4.5%)となりました。
売上高
管材類の売上高は、前連結会計年度に比べ、2,176百万円の増加(+5.8%)、衛生陶器・金具類の売上高は、前連結会計年度に比べ、1,654百万円増加(+4.1%)、住宅設備機器類の売上高は、前連結会計年度に比べ、1,393百万円増加(+6.1%)、空調機器・ポンプの売上高は、前連結会計年度に比べ、418百万円増加(+1.4%)となりました。
売上総利益
売上総利益は、前連結会計年度に比べ、706百万円増加(+5.1%)となりました。また、売上総利益率は前連結会計年度に比べ、0.1ポイント増加し、10.6%となりました。
販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、給与手当の増加等により、前連結会計年度に比べ、680百万円増加(+6.0%)となりました。
営業利益
営業利益は、前連結会計年度に比べ、25百万円増加(+1.0%)となりました。
経常利益
経常利益は、前連結会計年度に比べ、129百万円増加(+3.9%)となりました。
特別損益
特別損益は、固定資産売却益、投資有価証券評価損、新型コロナウイルス感染症による損失などにより233百万円の利益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、174百万円増加(+7.8%)となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因
2018年3月期の特別利益は、投資有価証券売却益、また特別損失は固定資産除却損などによるものです。
2019年3月期の特別利益は、投資有価証券売却益、また特別損失は投資有価証券売却損などによるものです。
2020年3月期の特別利益は、固定資産売却益、また特別損失はゴルフ会員権評価損などによるものです。
2021年3月期の特別利益は、投資有価証券売却益、また特別損失は創業130周年記念関連費用などによるものです。
2022年3月期の特別利益は、固定資産売却益、また特別損失は投資有価証券評価損などによるものです。
以上のような要因が発生した場合、経営成績に影響を与える可能性があります。
その他の要因につきましては、「第2 事業の状況」の「2.事業等のリスク」をご参照ください。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第2 事業の状況」の「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2022年3月期の達成状況は以下のとおりです。
売上高は建設投資(民間住宅投資・民間非住宅投資・公共投資)が業界全体としてプラスの中で推移した状況下で、当社グループは一層のシェアアップと新規開拓をすすめた結果、前期比5,916百万円増加(+4.5%)となりました。その結果、売上総利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ前期比706百万円増加(+5.1%)、前期比129百万円増加(+3.9%)、前期比174百万円(+7.8%)増加となりました。RОE(自己資本利益率)は、9.6%となりました。
指標 |
2021年3月期 (前期) |
2022年3月期 (実績) |
2022年3月期 (前期比) |
売上高 |
131,690百万円 |
137,606百万円 |
5,916百万円増加 (+4.5%) |
経常利益 |
3,294百万円 |
3,424百万円 |
129百万円増加 (+3.9%) |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
2,233百万円 |
2,407百万円 |
174百万円増加 (+7.8%) |
RОE (自己資本利益率) |
9.7% |
9.6% |
0.1ポイント減少 |
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループのキャッシュ・フロー指標は下記のとおりであります。
|
2021年3月期 |
2022年3月期 |
自己資本比率(%) |
38.4 |
40.2 |
時価ベースの株主資本比率(%) |
43.7 |
29.9 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
- |
4.2 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
31.1 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの株主資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
*キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち借入金を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
*2021年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は8,724百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,284百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
棚卸資産
商品は主として総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により評価しており、第2四半期連結会計期間末日、連結決算日を基準日として、実地棚卸を行っております。また、陳腐化等した商品に関しては、毎期評価損を計上しております。
貸倒引当金
債権の貸倒による損失に備えるため、債権種別毎に分類し、一般債権については貸倒実績率等により、貸倒懸念債権等については担保または保証が付されている債権について、債権額から担保の処分見込額及び保証による回収見込額を減額し、その残額について債務者の財政状態及び経営成績を考慮して貸倒見積高を算定しております。このため貸倒実績率の増加や個別相手先の財務状況等が悪化した場合は、貸倒引当金を積み増すこととなるため、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
繰延税金資産
繰延税金資産から控除する金額の決定に当たっては、当該資産の回収可能性について十分検討し、慎重に決定しております。繰延税金資産の回収可能性は、収益力に基づく課税所得の十分性、タックスプランニングの存在及び将来加算一時差異の十分性により判断しております。このため、繰延税金資産及び法人税等調整額に影響を与える可能性があります。
投資有価証券
その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものは、決算日の市場価格等(以下、時価という。)により時価評価し、評価差額を純資産の部に計上しております。このため、時価が下落した場合には、純資産にマイナスの影響を与える可能性があります。また、期末における時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。この場合は、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
また、その他有価証券で市場価格のない株式等は、移動平均法による原価法で評価しております。ただし、当該株式の実質価額が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。この場合も、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
退職給付に係る負債
当社グループは、確定給付型の制度として確定給付年金制度及び退職一時金制度、また確定拠出型の制度として確定拠出年金制度及び中小企業退職金共済制度を設けております。
退職給付に係る負債の計算に用いられる基礎率(割引率等)に重要な変動が生じた場合には、これを見直すことがあります。この場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
また、役員の退職慰労金の支出に備えるため、一部の連結子会社は、内規に基づき、連結会計年度末要支給額の100%を計上しております。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、翌連結会計年度の第2四半期までに新型コロナウイルス感染症の影響が終息し、第3四半期以降は通常の事業活動が行えていることを前提として、当連結会計年度において会計上の見積りを行った結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響、及び翌連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。
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