(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善により、緩やかな回復基調で推移していたものの、消費増税に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の減速を背景とした景況感の悪化が続き、国内景気は東京オリンピック延期も含め先行き不透明な状態が続いております。
小売業界におきましては、企業間の業態を超えた販売競争の激化に加え、慢性的な労働力不足や新型コロナウイルスによる影響等、依然として厳しい環境で推移いたしました。また、暖冬の影響を大きく受けることとなりました。
このような経営環境のなかで当社は、『価値の追求』『選択と集中』をキーワードに構造改革を推進してまいりました。お客様にわかりやすい価値を追求し、わかりやすく伝えていくために商品価値向上と価値訴求の強化をおこなってまいりました。また、前事業年度より推進しております取扱い商品数の絞り込みによる戦略商品の販売促進の集中を継続して行うことで、PB商品の売上構成比が増加し原価率の改善を図ることで利益を確保してまいりましたが、暖冬によりメイン商材である冬物が伸び悩み、さらに新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛により売上高は減少となりました。
利益面では、構造改革推進が奏功し、粗利益率が前事業年度に比べ3.0%の改善となったものの、売上高減少に伴う粗利益の減少を補えず、営業利益は前事業年度と比べ大きく下回りました。
当事業年度の出退店の状況は、短期契約である催事店舗も含めて「HAPiNS」ブランドで直営店6店舗、FC店1店舗出店し、直営店14店舗、FC店3店舗閉店いたしました。「PASSPORT」ブランドで直営店4店舗、FC店が2店舗閉店いたしました。更に、直営店2店舗の改装を実施しております。その結果、当事業年度末の店舗数(短期契約を含む)は、直営店が151店舗、FC店舗が10店舗の計161店舗となっております。
これらの結果、当事業年度の売上高は8,324百万円と前年同期と比べ1,381百万円(14.2%)の減収、営業利益は12百万円と前年同期と比べ120百万円(90.6%)の減益、経常損失は25百万円と前年同期と比べ90百万円(前年同期は経常利益64百万円)の減益、当期純損失は341百万円と前年同期と比べ284百万円の減益となりました。
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて1,284百万円減少し、4,621百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて996百万円減少し、2,143百万円となりました。これは、主に現金及び預金が330百万円、売掛金が342百万円、商品が210百万円、未着商品が46百万円、未収入金が57百万円減少したことなどによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて287百万円減少し、2,478百万円となりました。これは、主に有形固定資産が減損損失を計上したことなどにより197百万円、敷金及び保証金が71百万円減少したことなどによるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債総額は、前事業年度末に比べ942百万円減少し、4,235百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて609百万円減少し、2,749百万円となりました。これは、主に短期借入金が176百万円、リース債務が48百万円増加したものの、仕入債務である支払手形と電子記録債務の合計で433百万円、買掛金が164百万円、1年内返済予定の長期借入金が100百万円、未払金が34百万円、未払費用が53百万円減少したことなどによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて332百万円減少し、1,485百万円となりました。これは、主にリース債務が122百万円増加したものの、社債が30百万円、長期借入金が337百万円、長期未払金が33百万円、資産除去債務が26百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて342百万円減少し、385百万円となりました。これは、主に当期純損失341百万円の計上により利益剰余金が減少したことなどによるものであります。
当事業年度における現金及び現金同等物は452百万円と前年同期と比べ330百万円(42.2%)の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは119百万円と前年同期に比べ221百万円(前年同期は341百万円)の減少となりました。
収入の主な内訳は、減価償却費の計上226百万円、減損損失の計上276百万円、売上債権の減少342百万円、たな卸資産の減少256百万円などであり、支出の主な内訳は、税引前当期純損失の計上327百万円、仕入債務の減少597百万円、利息の支払額36百万円、法人税等の支払額30百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△99百万円と前年同期に比べ431百万円(前年同期は△531百万円)の支出の減少となりました。
収入の主な内訳は、敷金及び保証金の回収による収入が103百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出110百万円、敷金及び保証金の差入による支出23百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△349百万円と前年同期と比べ548百万円(前年同期は198百万円)の減少となりました。
収入の主な内訳は、短期借入金の純増額176百万円、長期借入による収入50百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出487百万円、社債の償還による支出30百万円、リース債務の返済による支出23百万円、割賦債務の返済による支出34百万円などであります。
③生産、受注及び販売の実績
(注) 1 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2 上記各部門に含まれる品目は次のとおりであります。
3 その他の売上には、フランチャイズ店への商品及び用度品の卸売上、ロイヤリティ等が含まれております。
(注) 1 売上高欄の( )内の数字は直営店売上以外の売上高であり、内数で表示しております。また、期末店舗数の( )内の数字はフランチャイズ店舗数であり、内数で表示しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(注) 1 売場面積は、契約面積に基づくものであり、期中平均で表示しております。
2 従業員は、アルバイト・パートタイマー(1人1ヶ月165時間稼動)を含めた期中平均在籍人員によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1 上記金額は実際仕入価額によっており、消費税等は含まれておりません。
2 上記各部門に含まれる品目は次のとおりであります。
3 その他の仕入には、フランチャイズ店への卸売上に係る商品等の仕入が含まれております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づき作成されております。また、財務諸表を作成するにあたり、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎とし、重要な判断や見積りを行っております。これらの判断や見積りは、特有の不確実性を伴なうため、実際の結果と異なることがあり、結果として財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。重要な会計方針については「第一部 企業情報 第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針及び追加情報」に記載しております。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
当社は、株主への利益還元を経営の重要課題の一つと考え、今後の事業展開に必要な内部留保の充実と財務体質の強化を図ることを基本としております。
当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期の運転資金につきましては自己資金及び長期借入、リース債務及び割賦債務等を基本としております。
なお、当事業年度末における社債、借入金、リース債務及び割賦債務を含む有利子負債の残高は2,684百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は452百万円となっております。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
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