文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「お客様第一」を社是として「理想を持って夢の実現のために困難に挑戦していく」という経営理念を掲げ、常に地域に密着し、お客様一人ひとりに100%満足していただくことをモットーにコンビニエンスストアチェーンの店舗運営を展開しております。
製造から販売まで一貫した管理を行なう「製販一貫体制」を採用し、安心で安全な商品を立地ニーズに合わせた品揃えで提供すること、また、「流通小売業の専門商社を目指す」を経営方針として、規模の大小にかかわらず適正な利益確保を可能にする様々な店舗スタイルのラインナップを用意しており、個々の店舗が商圏内においてお客様から支持され、地域で一番「強い」店となることを目標に、お客様、加盟店、取引先、株主に、そして地域社会に信頼される企業を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標等
当社グループの直近の状況を踏まえ、安定的な黒字化の達成を第一の目標として、各事業の構築を行ってまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社を取りまく環境は依然として厳しい状況ではありますが、効率の追求と安定した収益性を維持していくために次の戦略を実施します。
1.順調なスタートを切ったローソン・ポプラ事業を、事業の柱として成長軌道に乗せるべく、徹底したオペレーション管理とフランチャイズ店舗数の伸長を進めてまいります。
2.スマートストア事業については、コスト管理を強化したうえで、特長である売上ロイヤリティ制度及びそれを支える製販一貫体制を活かし、工場・オフィス等の職域内、病院、大学への出店を進めてまいります。
加えて、超小規模無人コンビニスタイルの「スマートセルフ」、あるいはコンビニ未満の売店へは「商品供給事業」など、事業者ニーズに合わせ、多様な出店を加速させてまいります。
3.当社の自社弁当工場から製品化される弁当・惣菜について、今まで以上にお客様ニーズを反映した商品や、多様な売場ニーズに沿った商品開発を進めるとともに、当社の特長である店舗で炊いたごはんを詰めるポプ弁についても他チェーンとの差別化商品として更なるブラッシュアップを進め、特徴ある商品として販売の向上に努めてまいります。
4.商圏別販売データの分析を行い、それぞれの立地やお客様ニーズに合った売場づくりを進めるとともに、QSCレベルの向上に取組み続け、より魅力の高い、お客様に満足いただける店舗運営を行ってまいります。
5.新たな事業を育成すべく随時、プロジェクトチームを発足させ、既存のヒト・モノに加え、新しい知識や販売ルートを開拓し、早急に採算ベースに載せられるよう事業構築を実践していきます。
(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上、財務上の課題
新型コロナウイルス終息までの道筋は未だ不透明であり、当面は、感染防止対策と社会経済活動の両立が求められることから、テレワークの定着や非対面取引の拡大を前提とした新たなビジネスモデルの確立が急務であります。また、不安定な世界情勢が継続することから物流コストや原材料価格の高騰など経営環境のリスクにも対応できる収益体制の再構築が求められます。
CVSを取り巻く環境は、国内店舗数が58千店を超えて頭打ちの状況であり、客数は5年連続前年割れとなっています。さらに労働力不足、SDG’sへの流れ、FC契約の社会問題化など、経営環境は大きく変化しており、大手CVSチェーンにおいては低日販店舗からの撤退、新規出店を見合わせ、既存店投資を優先するなどの慎重な経営姿勢も見受けられます。
一方で売店高度化のニーズはなお多く存在しており、このような状況の中、当社グループは当社が事業者ニーズの受け皿になるべく、強みを活かした事業モデルの再構築を行い、大規模店から小規模売店まで「流通小売業の専門商社を目指す」を経営方針として、様々な店舗スタイルのラインナップを用意して店舗開発を行っていきます。フルスペックコンビニとしては「ローソン・ポプラ」ブランドを、施設内コンビニとしては「ポプラ」「生活彩家」ブランド、その他、物流をはじめ、様々な運営コストを合理化し、オフィス・工場・学校・ 病院など、より身近な場所への設置を可能にした超小規模無人コンビニスタイルの「スマートセルフ」、あるいはコンビニ未満の売店へは「商品供給事業(問屋業)」を事業者ニーズに合わせ提供することが可能となっております。
もう一方の事業スタイルとして、自社運営の弁当惣菜工場を保有しており、「製造小売業」としてのプロダクトOUTも推進してまいります。これら独自の商品施策、フレキシブルな対応により、加盟店・事業者・本部がいずれも「持続可能なサービスの提供」を実現すべく、事業に取り組んで参ります。
これらを達成するためにも、資金繰りの懸念は払拭しなければなりません。主要取引銀行と財務制限条項はあるものの2,000百万円のコミットメントライン契約を締結して機動的な資金繰り対応を可能としておりますが、計画達成に相違が出た際には資金面でも即時に対応できるよう、管理体制の強化を図ってまいります。
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