当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進んだことにより行動制限が緩和され徐々に経済活動に下げ止まった印象がみられました。
一方昨年国内半導体工場で発生した火災による半導体供給不足は、東南アジアにおける感染症再拡大に伴うロックダウンの影響による部品供給の停滞もあり、一部の産業で生産活動への影響がみられる状況が続いております。
当社グループの属する建設関連業界におきましては大型需要が少ないことから、ゼネコン、サブコンなどが中・小型需要に参入する事案が増え、受注競争が激しくなっております。加えてサプライチェーン混乱による物不足、原材料価格の高騰などの影響により、工期遅延や案件の先延ばしなどが見られ収益環境は厳しい状況が続きました。
このような状況の中で、当社グループにおきましては、得意先要望に沿った営業活動、新規顧客の開拓や情報管理の強化による物件受注で需要獲得に取り組んで参りました。また、物不足や高騰する価格に対しては、市場動向に細心の注意を払いながら対応を行い適正利潤の確保に努めて参りました。
子会社の株式会社カワツウとは連携が図れておりシナジー効果としてグループでの営業活動や情報共有を行い新たな需要獲得へ繋げて参りました。
この結果、当連結会計年度の商品分類別連結売上高は、照明器具類5,678,197千円(前年同期比104.5%)、電線類10,682,933千円(前年同期比124.4%)、配・分電盤類8,104,820千円(前年同期比101.4%)、家電品類5,138,036千円(前期比92.5%)、その他の品目3,479,226千円(前期比109.9%)を計上し、当連結会計年度の連結売上高は33,083,214千円(前期比107.6%)となり、利益面におきましては営業利益1,052,286千円(前期比102.0%)、経常利益1,067,056千円(前期比101.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益698,596千円(前期比101.1%)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて354,596千円増加し、2,301,913千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、棚卸資産の増加等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上及び売上債権の減少等により1,089,788千円(前年同期に得られた資金は1,089,128千円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、有形無形固定資産の取得等により78,453千円(前年同期に使用した資金は570,658千円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得、配当金の支払い及び短期借入金の返済等により656,738千円(前年同期に使用した資金は613,711千円)となりました。
当連結会計年度の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(流動資産)
流動資産は、受取手形、売掛金の減少等があったものの、現金及び預金、商品及び製品の増加等により、前連結会計年度末に比べ547,877千円増加し、13,350,046千円となりました。
(固定資産)
固定資産は、有形固定資産及び無形固定資産の償却による減少等があったものの、有形固定資産及び投資その他の資産のその他の増加等により、前連結会計年度末に比べ171,849千円増加し、11,891,992千円となりました。
(流動負債)
流動負債は、短期借入金の返済による減少があったものの、支払手形及び買掛金、その他流動負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ431,089千円増加し、10,358,023千円となりました。
(固定負債)
固定負債は、長期借入金の返済による減少等があったものの、退職給付に係る負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ23,235千円増加し、2,141,976千円となりました。
(純資産)
純資産は、剰余金の配当及び自己株式の取得による減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ265,401千円増加し、12,742,039千円となりました。
なお、自己資本比率は50.5%、1株当たり純資産は1,511円81銭となりました。
(自己資本利益率)
当連結会計年度の自己資本利益率は、5.5%となりました。
ロ.経営成績
(売上高)
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、得意先要望に沿った営業活動、新規顧客の開拓や情報管理の強化による物件受注で需要獲得に取り組み、物不足や高騰する価格に対しては、市場動向に細心の注意を払いながら対応を行い適正利潤の確保に努めた結果、当連結会計年度の売上高は33,083,214千円(前年同期比107.6%)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、販売費及び一般管理費の増加等があったものの、売上高の増加等により、1,052,286千円(前年同期比102.0%)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、営業利益の増益等により1,067,056千円(前年同期比101.7%)となり、売上高経常利益率は3.2%となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、経常利益の増益等により1,070,861千円(前年同期比101.5%)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益の増益等により698,596千円(前年同期比101.1%)となりました。
なお、1株当たり当期純利益は81円19銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、電設資材の卸売りを行うための運転資金及び営業所ネットワーク網拡充のための設備資金であります。
これらの資金につきましては、内部資金または金融機関からの借入により資金調達することとしております。
なお、当連結会計年度末における社債、借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,956,561千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,301,913千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与えるような経営者の会計上の見積りを必要とします。
当社グループは、会計上の見積りについて、過去の実績、現在の状況等を勘案し合理的かつ慎重に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら会計上の見積りと異なる場合があります。また、連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、連結財務諸表「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
イ.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財務状態の悪化等により、引当金の追加計上が発生する可能性があります。
ロ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の計上は、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できること、また繰延税金資産の資産性があることを慎重に判断したうえで計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積り額が減少した場合は繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
ハ.固定資産の減損
当社グループは、事業所単位で資産のグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
お知らせ