有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境に関するリスク
① 業界の成長性について(影響度:中、発生可能性:低)
超高齢社会であるわが国において、近年消費者の健康志向が一段と高まっていることから当社の事業領域である健康関連市場は益々成長を続けるものと考えております。
QOL向上への貢献を事業目標とする当社は、消費者視点に立ち人々がより快適な生活を送ることができるような新製品の開発を続けていくとともに、既存製品についても改良を加える等を行い、他社及び他社製品との差別化を図り競争力を高めております。
しかしながら、景気動向や消費者の趣向の変化等により当該市場の成長が鈍化した場合、または顧客ニーズの変化に対応した製品やサービスを提供できない場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について(影響度:中、発生可能性:低)
競合他社との厳しい競争環境を勝ち抜くために、当社は新製品の開発に対する投資を積極的に行うことで顧客ニーズへの対応を図っていく方針であります。また、競合品が存在する既存の製品についても、業績の拡大を目標にマーケティング活動等に注力しております。しかしながら、これらの取り組みが予測どおりの成果をあげられない場合や、競合他社による魅力的な製品の出現及びそれに伴う顧客の減少等が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業に関するリスク
① 特定製品への依存について(影響度:大、発生可能性:低)
当社は、売上高全体に占めるネックレス類の構成比が高く、当事業年度において88.3%となっております。特に「コラントッテTAO」のネックレスシリーズは、売上高全体に占める割合が当事業年度において54.1%と当社の主力製品であります。当社は継続的に新製品の開発を行い、多岐にわたる製品展開にて特定の製品への依存を低減させるよう努めております。しかしながら、競合他社による魅力的な製品の出現による顧客の減少や消費者の嗜好の変化等により、主力製品の売上高が減少した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、ネックレス類の売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績 ハ.販売実績 b 製品群別販売実績」に記載しております。
② 広告宣伝について(影響度:低、発生可能性:低)
当社が行う広告宣伝活動は、新製品の投入ごとに、当該製品の販売予測・販売状況及び経済動向その他の諸要因を考慮して実施の可否を検討しており、近年における当社の業績拡大に大きく貢献しております。しかしながら、広告宣伝費の投入に対して、その効果の発現が当社の事前に想定した水準を下回る場合や、効果の発現に時間を要する可能性があります。このような事態が発生した場合等においては、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 顧客とのトラブル及び風評について(影響度:中、発生可能性:低)
当社は、安全性かつ信頼性の高い製品を顧客へ提供することに尽力しておりますが、顧客が当社製品の効果を体感できない場合や当社製品の摂取や使用による健康被害等のトラブルが発生する可能性があります。このようなトラブルの内容がマスコミ報道やSNS等により流布し、当社製品のイメージの低下や信用の失墜などの事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の製品に直接的な関連性がない場合であっても、当社製品の模倣品または類似品によるトラブルや風評被害等により同様の事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 製造委託先について(影響度:中、発生可能性:低)
当社は、製造工場を持たず、製造については外部委託するいわゆるファブレス生産を行っております。各製造委託先とは良好な関係を維持しており、安定的な供給を受けております。「(2)事業に関するリスク ① 特定製品への依存について」に記載のとおり当社の主力製品である「コラントッテTAO」ネックレスシリーズの売上高が売上高全体に占める割合は約半分と高くなっておりますが、製造については一部の委託先に依存しております。当社は製造委託先に対して厳正な製造管理及び品質管理を徹底することに加え、製造委託先の依存度を軽減するために、製造委託先を分散することでリスクを軽減するよう努めており、今後もさらなる分散化を図っていく方針であります。しかしながら、万が一、急な契約条件の変更、品質問題、経営不振や自然災害等不測の事態が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 製造物責任について(影響度:中、発生可能性:低)
当社が販売する製品については、社内で品質管理基準を定め品質管理部門による出荷前の検品を実施する等の品質管理に努めております。また、製造工場の実査を定期的に行い品質管理体制の構築を図っております。しかしながら、製品の欠陥等の品質問題によってリコール等が生じ、製造物責任の発生につながる場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 返品について(影響度:低、発生可能性:低)
当社は、過去に販売した製品のうち、不良品等に関して一定のルールのもとに返品を受け入れております。当該ルールに従い、実際の返品受入れについては取引先と個別協議を行い不必要な返品を防止しております。しかしながら、不良品等が発生し止むを得ず返品を受け入れた場合には、返品処理及び代替品の配送等に係る追加的な費用が発生することから、予測し得ない返品が多数発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 在庫の評価について(影響度:中、発生可能性:中)
当社は、製品在庫について毎月の取締役会及び社内発注承認会議において、仕入・販売の状況と需要予測を照らして適正在庫を検討することにより、在庫リスクの最小化を図っております。しかしながら、需要の急変や販売予測を見誤ったことにより滞留在庫が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制に関するリスク
① 知的財産権について(影響度:低、発生可能性:低)
当社は、自社製品に関する新技術等の知的財産権の取得に努め、管理を強化し、その保護を図っております。また、製品の開発及び販売に際し、第三者の知的財産権との抵触が発生しないよう事前調査を行い、抵触の可能性が予見される場合は回避策を講じるなど、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止するため万全の注意を払っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者の侵害から保護されない場合、または意図せずに第三者の知的財産権に抵触し、相当の損害賠償金等を請求された場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② コンプライアンスについて(影響度:中、発生可能性:低)
当社では、法令遵守は極めて重要な企業責務であると認識しており、リスク・コンプライアンス規程を定めて当社が展開する製品に関連する法令、諸規則等の遵守を徹底しております。しかしながら、予期せぬ不正行為等によりコンプライアンスが脅かされ、社会的な信用やブランド価値が毀損される事態が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 許認可等について(影響度:大、発生可能性:低)
当社は、管理医療機器である家庭用磁気治療器を製造するにあたり、以下に記載の許認可や各種規制等を受けており、当該法令や規制等が定める基準の遵守を徹底しております。しかしながら、今後の法改正や規制の動向によっては対策のための追加費用が生じる可能性があり、また予測し得ない要因により許認可等の取消あるいは更新の不許可等が生じた場合には事業活動に支障をきたし、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
現在、許認可に係る解約事由及び継続に支障をきたす要因は発生しておりません。
取得年月日 |
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
法令違反の要件及び主な許認可等取消事由 |
2008年5月8日 |
第二種医療機器製造販売業 許可 |
大阪府 |
大阪府知事許可 (許可番号27B2X00230) |
2023年5月7日 (5年ごとの更新) |
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」第75条第1項及び第75条の2第1項に規定される法令違反等に該当する行為があり、監督官庁から業務停止命令及び取消し等を受けた場合。 |
2010年6月28日 |
医療機器製造業 登録(大阪市) |
大阪府 |
大阪府知事登録 (登録番号27BZ200179) |
2025年6月27日 (5年ごとの更新) |
|
2011年10月31日 |
医療機器製造業 登録(高槻市) |
大阪府 |
大阪府知事登録 (登録番号27BZ200223) |
2026年10月30日 (5年ごとの更新) |
|
2015年3月17日 |
医療機器製造業 登録 |
兵庫県 |
兵庫県知事登録 (登録番号28BZ200140) |
2025年3月16日 (5年ごとの更新) |
④ 個人情報の管理について(影響度:大、発生可能性:低)
当社は、氏名、住所、電話番号等の個人を特定することができる顧客情報等の個人情報を保有しております。これらの個人情報の保護については、「個人情報の保護に関する法律」等を遵守すべく社内規程として個人情報取扱規程を定めて社員への教育、周知徹底を行い管理体制を構築しております。また、2020年9月にPマーク(プライバシーマーク)の認証を取得し、個人情報には細心の注意を払っております。しかしながら、何らかの理由で不正アクセス等による情報漏洩が発生した場合、または当社の事業が関係する各法域において個人情報の保護に係る法規制の改正等があった場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 重要な訴訟等について(影響度:中、発生可能性:低)
当事業年度末現在において、当社に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社に不利な判断がなされた場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他のリスク
① 自然災害・感染症等について(影響度:低、発生可能性:低)
当社は、複数の製造委託先より製品を仕入れておりますが、当該製造委託先が拠点とする地域に地震や台風等の自然災害・感染症あるいは火災等の事故が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、同じく当社製品の販売を行う店舗等が所在する地域に自然災害・感染症等が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
特に新型コロナウイルス感染症につきましては、拡大範囲や収束時期は依然として不透明であり、直営店のリテール部門及び卸販売先のホールセール部門などの有店舗業態については、外出自粛や休業要請に伴う営業休止または営業時間短縮の影響で来店客数の減少、景気悪化による個人消費の低迷などが発生し、事業に影響することが考えられますが、これらについては、イーコマース部門のさらなる強化により対応してまいります。また、サプライチェーンに関しては、仕入先・外注先の分散化を行う等、リスク低減に努めておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、調達が困難になった場合、または物流に影響が生じた場合には一部の製品が供給困難になる可能性があり、一定在庫を社内に確保すること等でリスク低減に努めてまいります。また、関係者並びに社員の安全確保のため、オンライン商談の実施、テレワーク、オンライン会議、時差出勤等に加えて3密回避などあらゆる角度から感染拡大防止の施策を講じた上で、営業活動を継続しております。
今後も緊急事態宣言の発出に伴う店舗の休業や営業時間の短縮等が発生する可能性があるほか、取引先や直営店舗等の有店舗業態への来店客数の減少や取引先の在庫調整、インバウンド需要の減少、海外での感染拡大、仕入先・外注先からの調達や物流にも影響が生じる等、事業環境が悪化した場合、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② システム障害について(影響度:大、発生可能性:低)
当社は、基幹データ及び自社サイトの提供するサービスの安定を維持するため、外部の提供するクラウドサービスを利用しております。
当社は、外部のクラウドサービスを、地震、落雷、火災等の災害に対して十分な耐久性を有すると判断される施設に限定し、慎重に検討した上で選定しております。
しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウイルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバーへの過剰負荷、人為的ミス等あらゆる原因により、サーバー及びシステムが正常に稼働できなくなった場合、あるいは当社が過去に蓄積した顧客情報を含む取引データが消失した場合、当社のサービスが停止する可能性があります。
上記理由により自社サイトのサービスが停止した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定人物への依存について(影響度:低、発生可能性:低)
当社の代表取締役社長小松克已は、長らく当社が展開している事業に関わり、豊富な経験及び当社が事業展開する上で必要となる主要な顧客企業及び仕入先との強固なリレーションを有しております。当社では、人材登用等による組織機構の明確化、人材の育成強化等により、代表取締役社長小松克已に過度に依存しない体制の構築を進めております。しかしながら、代表取締役社長小松克已が何らかの理由により当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 大株主について(影響度:低、発生可能性:低)
当社の代表取締役社長小松克已(同氏の資産管理会社である株式会社アーク・クエストを含む)、代表取締役社長の配偶者である当社取締役小松由美子及び代表取締役社長の二親等内の血族である和田百子の所有株式数は、当事業年度末現在で発行済株式総数の72.0%となっております。
同人は、安定株主として引き続き一定の議決権を有し、中長期的に一定の議決権比率を維持するとともに、議決権の行使にあたっては、少数株主の利益にも配慮しつつ株主共通の利益を追求する予定です。しかしながら、何らかの事情で当該株式を売却する等の理由により株式数が減少し、議決権比率が低下した場合には、当社株式の市場価格や議決権の行使状況に影響を及ぼす可能性があります。
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