業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続いているなか、ワクチン接種の普及や追加の経済政策により総じて持ち直しの動きが見られたものの、変異株による感染リスクの再拡大や新規感染者数の高止まり傾向から収束時期の見通しが立たない状況が続いております。また、半導体不足や原材料価格および物流費の高騰、ロシアによるウクライナへの侵攻など地政学的リスクの影響も加わり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような経済環境のもと、当社グループの業界におきましては、既存事業の新規製品開発および販売強化に努めてまいりましたが、原油価格の高騰による原材料価格の上昇やコンテナ不足の物流費および海上輸送費の高騰、円安による輸入仕入高の上昇など、収益面において厳しい状況となりました。その結果、売上高82億88百万円(前期比7.6%増)、営業利益92百万円(前期比59.9%減)、経常利益1億85百万円(前期比28.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1億60百万円(前期比0.7%減)となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

自動車用品関連

自動車用品関連につきましては、一部新型車の自動車用フロアーマットの売上は好調であったものの、半導体の供給不足および東南アジア諸国のロックダウンの影響に伴う部品供給不足等による自動車メーカーの新車生産の調整・休止等を受け、新車販売台数は低調に推移している状況のなか、原材料価格の上昇および円安による輸入仕入高の上昇、コンテナ不足の物流費および海上輸送費の高騰等により、売上高49億55百万円(前期比1.5%増)、営業損失10百万円(前期は営業利益1億45百万円)となりました。

産業資材関連

産業資材関連につきましては、ICデバイス・各種電子部品の搬送や保管等に用いるマガジンスティックは、半導体の供給懸念があるなか旺盛な需要であり、住宅用建材向け部材および合成木材製品のエクステリア向けデッキ材は、市場の受注増加に伴い売上は好調に推移いたしました。その結果、売上高33億33百万円(前期比18.3%増)営業利益1億3百万円(前期比20.0%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は16億30百万円と前連結会計年度末と比較して7億2百万円の減少となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が2億74百万円、減価償却費2億60百万円、賞与引当金の減少51百万円、棚卸資産の増加3億4百万円、仕入債務の増加93百万円、未収入金の増加2億6百万円、その他の資産の増加98百万円、その他の負債の増加67百万円、法人税等の支払額1億15百万円などにより、当連結会計年度における資金の支出は57百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億56百万円の収入減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出2億82百万円、投資有価証券の取得による支出1億7百万円、保険積立金の積立による支出20百万円などにより、当連結会計年度における投資活動による資金の支出は3億98百万円となり、前連結会計年度末と比較して2億1百万円の支出増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

短期借入金の減少1億5百万円、長期借入金の返済による支出1億76百万円、長期借入れによる収入1億25百万円、自己株式の取得による支出37百万円、配当金の支払額93百万円により、当連結会計年度末における財務活動による資金の減少は2億87百万円となり、前連結会計年度末と比較して69百万円の支出増加となりました。

 

 

③生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

自動車用品関連

5,189,021

7.0

産業資材関連

3,352,111

20.1

合計

8,541,132

11.8

 

(注) セグメント金額は販売価格によっております。

 

b.受注実績

受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

自動車用品関連

4,955,313

1.5

産業資材関連

3,333,515

18.3

合計

8,288,828

7.6

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社ホンダアクセス

1,582,804

20.6

1,758,205

21.2

丸紅プラックス株式会社

1,087,757

14.1

1,231,092

14.9

スズキ株式会社

1,172,640

15.2

1,013,722

12.2

 

 

 

 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績及び財政状態の分析

a.経営成績

当連結会計年度における経営成績の概況につきましては「第2〔事業の状況〕 3〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕 (1)経営成績等の状況の概況」に記載のとおりであります。

b.財政状態

当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保、および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

当連結会計年度末の総資産は、97億64百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億78百万円の増加となりました。

流動資産は、前連結会計年度末と比較して34百万円の減少となりました。その主な要因は、現金及び預金の減少7億2百万円、棚卸資産の増加3億59百万円、未収入金の増加2億6百万円によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比較して2億12百万円の増加となりました。その主な要因は、有形固定資産の増加1億2百万円、投資有価証券の増加83百万円によるものであります。

当連結会計年度末の負債は、27億64百万円となり、前連結会計年度末と比較して73百万円の増加となりました。

流動負債は、前連結会計年度末と比較して1億47百万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加1億69百万円、短期借入金の減少1億5百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加48百万円、賞与引当金の減少50百万円によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末と比較して74百万円の減少となりました。その主な要因は、長期借入金の減少99百万円、役員退職慰労引当金の増加8百万円、退職給付に係る負債の増加11百万円によるものであります。

当連結会計年度末の純資産は、69億99百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億4百万円の増加となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加67百万円、自己株式の取得37百万円、為替換算調整勘定の増加78百万円によるものであります。

②経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2〔事業の状況〕 2〔事業等のリスク〕」に記載のとおりであります。

 

③経営戦略の現状と見通し

当社グループを取り巻く経済環境は、ワクチン接種の普及や追加の経済政策により持ち直しの動きが見られるものの、引き続き新型コロナウイルス感染防止対策を取りつつ、経済活動の正常化が期待されますが、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化懸念など、不確定要素が多く先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。

当社グループは創業から今日まで異型押出成形加工を中心に合成樹脂製品のメーカーとして、卓越した独自の技術を根底にその技術を時代に対応させながら、新しい分野へと応用していく研究開発活動を通し、合成樹脂メーカーとして産業資材分野および自動車用品分野において、企画開発設計から提案までトータルにサポートできる「ものづくり企業」を目指して社会の発展に貢献しようと考えております。

 

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度における経営成績の概況につきましては「第2〔事業の状況〕 3〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資金調達について

当社グループにおける主な資金需要として、運転資金、設備投資資金、有利子負債の返済及び利息の支払い等が必要であります。当社はこれらの資金需要につきましては、主に営業活動によるキャッシュ・フローによって賄っております。また、事業活動を円滑に行うための資金調達に際しては、事前に充分な検討を加え、低コストで安定的な資金の確保を重視しており、今後において運転資金及び設備投資資金等による資金需要が発生する場合に備えております。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

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