(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種の進展や経済対策による景気回復が進む一方、新たな変異株による感染再拡大により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
このような状況のなか、当社グループの売上高は、上期はコロナ禍による経済活動の停滞の影響を受けて大きく落ち込んだものの、下期は経済活動の回復によって各分野の販売先からの需要が増加し、2,605百万円(前連結会計年度比9.6%増)となりました。
用途別の売上高は、食品分野では外食・観光産業向けは伸び悩んだ一方、病院・介護施設向け及び一般消費者向けの惣菜用途は堅調に推移し、1,528百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。非食品分野ではコロナによる生活環境の変化によって需要が伸びた電子機器向けの機械用途の需要増により、569百万円(前連結会計年度比20.0%増)となりました。
商品等につきましては、スーパー向け商品が堅調に推移し、507百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。
損益につきましては、OPECプラスによる協調減産やロシア・ウクライナ情勢等による原油価格の高騰により、材料費が増加し、営業利益は50百万円(前連結会計年度比5.6%減)となりました。また、経常利益は53百万円(前連結会計年度比6.4%減)、法人税等の減少により親会社株主に帰属する当期純利益は31百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。
財政状態につきましては、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①(a)財政状態の分析」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて98百万円減少し、当連結会計年度末には1,300百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は16百万円(前年同期比92.3%減)となりました。
これは主に、売上債権の増加額166百万円、未払消費税等の減少額34百万円、法人税等の支払額32百万円等の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益53百万円、減価償却費80百万円、仕入債務の増加額129百万円等の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は73百万円(前年同期は30百万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出59百万円、無形固定資産の取得による支出13百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は42百万円(前年同期は48百万円の使用)となりました。
これは主に、配当金の支払額42百万円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)は、プラスチックフィルム製造事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績につきましては、当社の用途別に記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
区分(用途別) |
当連結会計年度 (自 2021年5月1日 至 2022年4月30日) |
前年同期比(%) |
食品(kg) |
1,728,308 |
111.4 |
非食品(kg) |
897,337 |
117.8 |
合計(kg) |
2,625,646 |
113.5 |
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
区分(用途別) |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
製品 |
|
|
|
|
食品 |
1,622,881 |
113.8 |
165,910 |
231.3 |
非食品 |
605,796 |
123.5 |
87,386 |
172.1 |
製品合計 |
2,228,677 |
116.3 |
253,297 |
206.7 |
商品及び受託加工 |
527,497 |
106.6 |
42,048 |
178.9 |
合計 |
2,756,175 |
114.3 |
295,345 |
202.3 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を用途別に示すと、次のとおりであります。
区分(用途別) |
当連結会計年度 (自 2021年5月1日 至 2022年4月30日) |
前年同期比(%) |
製品 |
|
|
食品(千円) |
1,528,711 |
107.9 |
非食品(千円) |
569,186 |
120.0 |
製品合計(千円) |
2,097,897 |
110.9 |
商品及び受託加工(千円) |
507,496 |
104.4 |
合計(千円) |
2,605,393 |
109.6 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は2,477百万円となり、前連結会計年度末に比べ181百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が98百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が97百万円、電子記録債権が69百万円、有価証券が100百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,391百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円減少いたしました。これは主に無形固定資産その他が34百万円増加したものの、機械装置及び運搬具が25百万円、投資有価証券が99百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は3,869百万円となり、前連結会計年度末に比べ86百万円増加いたしました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は713百万円となり、前連結会計年度末に比べ97百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が16百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が129百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は14百万円となり、前連結会計年度末に比べ4百万円減少いたしました。
この結果、負債合計は727百万円となり、前連結会計年度末に比べ93百万円増加いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は3,142百万円となり、前連結会計年度末に比べ7百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益31百万円及び剰余金の配当42百万円等によるものであります。
当連結会計年度末においては、自己資本比率が81.2%となり、前連結会計年度末の83.3%から低下いたしました。
(b) 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績等の状況」に記載したとおりであります。
当社グループが経営上の目標指標として掲げている営業利益率につきましては、前連結会計年度の2.3%から当連結会計年度の2.0%へと下降いたしました。
なお、新型コロナウイルスによる影響は、当連結会計年度においては限定的なものに留まっておりますが、感染拡大が想定以上の場合は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、将来必要な運転資金及び設備投資資金の調達は可能であると考えております。
なお、当連結会計年度末日における有利子負債の残高は12百万円となっており、借入金については当社連結子会社における運転資金のための資金で、全て金融機関からの借入となっております。当連結会計年度末日における現金及び現金同等物の残高は1,300百万円です。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)(追加情報)」に記載のとおりであります。
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