業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言解除後、一時的に景気回復が見られたものの、感染が収束せず、さらに第3波・第4波が到来したこともあり、以前にも増して先行き不透明な局面が継続しております。

このような環境の下、当企業グループは、「グッド アンド ビッグカンパニー」を目指し、連結子会社26社、非連結子会社1社及び持分法適用関連会社1社を含め、物流を伴う現物問屋として、安心・安全な商品の安定供給に努めるとともに、情報・物流・リテールサポート・品揃え・品質管理などの各機能を充実させ、総合力を活かした営業体制の構築と物流事業の拡大に努めてまいりました。また、新型コロナウイルス感染症拡大や自然災害等の中においても、「食」と「住」のインフラを担う中間流通企業としてお取引先と従業員の健康と安全確保に最大限配慮しながら、商品・サービスの安定供給を維持・継続し社会的使命を果たすとともに、「アフターコロナ」「ポストコロナ」時代を迎えても永続的な成長を可能とする事業基盤の強化に努めてまいりました。

その結果、当連結会計年度における売上高は、4,838億34百万円(前年同期比7.3%減)となり、前年同期比382億67百万円の減収となりました。特に前年度まで業績堅調であった関東地区で業務用酒類卸や食材卸を展開している子会社が新型コロナウイルス感染症拡大防止策として外出自粛により得意先である飲食店の休業・時短営業に伴い、前年同期比220億62百万円の減収となりました。

利益面におきましては、グループ全体で販管費削減を実施し、第3四半期連結累計期間で黒字転換したものの、経常利益は19億28百万円(前年同期比61.1%減)となりました。関東地区で業務用酒類卸や食材卸を展開している子会社の前年同期比26億25百万円の減益が主であります。当連結会計年度では政策保有株式の縮減を実施し、投資有価証券売却益を特別利益に計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は、18億62百万円(前年同期比13.6%減)となりました。

なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(食品関連事業)

食品関連事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で不要不急の外出・会食等の自粛やテレワークをはじめとする働き方の変化など、ライフスタイルが大きく変化したことに伴い、家庭用食材やEC(電子商取引)を中心とした通販の需要は旺盛だった一方、業務用食材・酒類については、Go To Eatキャンペーン事業により回復の兆しは見られたものの足元では需要の大幅な減少が続いております。

加工食品関連では、消費者の節約志向や低価格志向は根強いものの、ニューノーマル(新常態)を意識した商材等の提案に努めるとともに、新規顧客の獲得を進めてまいりました。

物流においては、顧客の変化に対応すべく、物流拠点の統廃合や在庫集約等に積極的に取り組むとともに業務全体の効率化に取り組み、共同配送事業の拡大と庫内改善活動の強力推進により物流品質の向上や機能充実とコスト削減に努めてまいりました。また、少子高齢化、労働人口減少に対応すべく、AI、自動化設備等、庫内の機械化による省人化・作業の効率化、労働環境の整備を進めてまいりました。

生鮮食品関連では、農産物は安定した天候により豊作であったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた業務用市場の低迷により供給過多となりました。畜産物は鳥インフルエンザの影響もあり国産鶏の相場が高騰、水産物は業務用市場の需要減が大きく、家庭用市場の需要増で賄うまでは至りませんでした。このような中、青果・精肉・鮮魚・惣菜の生鮮フルラインでの提案を継続し、高品質で安心・安全な商品を供給するため、原料産地との取り組みや商品力・開発力・品質管理技術が高いメーカー様との協力体制を強化してまいりました。

酒類関連では、家飲み消費の増加で第3のビールや缶チューハイ等が引き続き伸長しましたが、業務用市場の落ち込みをカバーできず、かつ、物流費・人件費が引き続き高騰しているため利益が圧迫される状況が続いております。このような環境の下、福岡地区の酒類物流センターを集約し機能強化を図りました。また、当社の柱として取り組んでおります本格焼酎では、焼酎情報機能としてのホームページ「焼酎紀行」を充実させるとともに、「焼酎のヤマエ」として市場の拡大に努め、さらに家飲み需要の獲得に向け、地方清酒・輸入ワイン・ウィスキー等の提案を強化し、拡売を図ってまいりました。

この結果、売上高は、3,458億94百万円(前年同期比9.4%減)となりセグメント損失は9億53百万円(前年同期はセグメント利益19億32百万円)となりました。

 

(糖粉・飼料畜産関連事業)

糖粉・飼料畜産関連事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で家庭内消費が増加する一方、外出自粛や飲食店の営業自粛・時短要請への対応などによる業務用需要の減少等の影響が継続しております。

糖粉関連では、人口減少に伴う消費低迷や人手不足が深刻化する中、需要増となっている家庭用関連商材の拡販を図るとともに、商品の安定供給と合理化を含めた物流提案を積極的に行い、小麦粉・砂糖・米穀・食油などの主力商品に加え、アルコールや畜産物など新たな商材の取り扱いと販路拡大に努め売上拡大を図りました。米穀はうるち米・もち米が九州で不作、農作物では焼酎原料となる甘藷が不作となりましたが、情報収集と仕入先様との連携強化で数量確保と品質確保に努めてまいりました。さらにお得意先様に役立つ情報提供と、「安心・安全」な商品を適正な価格で安定供給することに努力してまいりました。

飼料畜産関連では、主力商品の配合飼料の価格が、米国・南米産地の天候不良、作柄状況の悪化及び中国による旺盛な買付情報を材料に年間通じて値上げの展開となりました。畜産物については、家庭用消費の伸びにより豚肉相場は値上がりした一方、牛肉・鶏卵相場は業務用市場の鈍化により値下がりしました。このような環境の下、お得意先様への技術指導、経営支援などの機能を発揮することで、既存取引先のシェアーアップや新規取引先の獲得に努めてまいりました。

この結果、売上高は、703億94百万円(前年同期比0.5%減)となりセグメント利益は15億83百万円(前年同期比2.0%減)となりました。

 

(住宅・不動産関連事業)

住宅・不動産関連事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響によるサプライチェーンの混乱は概ね解消された一方、国民の消費マインドは依然として低迷していることから住宅着工戸数は低調に推移しておりますが、住宅建設工事及びリフォーム工事の受注には回復の兆しも見えつつあります。ただし、米国の住宅需要の高まりから世界的に木材品の価格が上昇しており、資材不足の懸念も発生しております。

住宅関連では、木材加工業の子会社が運営する木材市場の営業を自粛しましたが、プレカットを基盤とした新規販売先の開拓や非住宅木造建築物への販売強化、大手ハウスビルダー様との関係強化及び関連商材販売に取り組みました。また、「地域型住宅グリーン化事業」によりゼロエネルギー住宅や、二酸化炭素の排出抑制に寄与する認定低炭素住宅、そして長期優良住宅を志向する地場工務店様との関係を強化するとともに、当社が西日本地区の総代理店であります「通気断熱WB工法」の市場浸透を推進することで売上拡大に努めてまいりました。さらに、子会社の株式会社ワイテック・ハイビック株式会社・株式会社日装建・株式会社鹿島技研との連携による相乗効果を図り、商圏拡大、市場シェアーアップを進めてまいりました。また、マンション事業を強化すべく日装ビルド株式会社を設立し、株式会社日装建を中心とした新たな事業体制を構築しました。

賃貸事業では、福岡地区における、オフィスビル市況は、2017年7月以来となる空室率3%台となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、縮小移転や撤退などに伴う解約の動きが見られ、空室率は上昇基調を継続しております。このような環境の下、「安全・安心・快適」なオフィス空間の提供を通して、テナントビルの入居者への丁寧な対応及び新規入居者の確保に努めてまいりました。

この結果、売上高は、541億87百万円(前年同期比1.4%減)となりセグメント利益は22億11百万円(前年同期比15.5%減)となりました。

 

(その他)

運送業界では、深刻な乗務員不足など従前から継続する構造的課題に加え、新型コロナウイルス感染症拡大による経済の縮小で物量が減少したまま回復せず、経営環境はさらに厳しさを増しております。このような環境の下、乗務員、庫内作業員の安全を確保し雇用維持に努めながら、物流品質の向上、安全管理の徹底、業務の効率化、人材の確保など労働環境の改善・整備に積極的に取り組んでまいりました。

燃料関連事業では、石油製品需要の減少傾向が続く中、新型コロナウイルス感染症拡大での需要減少や温室効果ガス排出実質ゼロ化のカーボンニュートラル宣言による電気自動車の普及加速など取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。そうした中、卸・直売部門では新電力などの新規事業と、仕入先様との連携強化、コスト削減に努め、SS(サービスステーション)では提案力や技術力の向上のためスタッフ教育に力を入れ、競争力強化を図ってまいりました。また、太陽光発電設備は、順調に運用されております。

レンタカー事業では、車は所有せずに使用するという傾向に変化はなく、レンタカー業界市場規模は年々拡大傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による観光・出張等の需要減少の影響を受け、貸出件数が大幅に減少、Go Toトラベルキャンペーン事業により需要は回復したものの一時的な効果に留まっております。このような環境の下、レンタカー需要喚起に向けたWebキャンペーンの実施、車両在庫管理徹底等による業務効率化に努めてまいりました。

情報処理サービス事業では、テレワーク用パソコン・Web会議用ソリューション・顔認証サーマルデバイス等、新型コロナウイルス感染症対応ソリューションの拡販を図りました。また、主力商材のひとつである食品製造業者向け自社パッケージソフト(食品製造業向け生産管理システム)の機能追加を行い拡販に努めてまいりました。

この結果、売上高は、133億58百万円(前年同期比9.1%減)となりセグメント利益は1億53百万円(前年同期比52.7%減)となりました。

 

当連結会計年度における財政状態の主な項目の具体的な分析は、以下のとおりであります。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、828億95百万円(前連結会計年度末は917億47百万円)となり、前連結会計年度末と比べて88億51百万円減少しました。その主な要因は前連結会計年度末と比べて「現金及び預金」が74億36百万円、「受取手形及び売掛金」が19億6百万円減少したためであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、852億18百万円(前連結会計年度末は840億26百万円)となり、前連結会計年度末と比べて11億92百万円増加しました。その主な要因は前連結会計年度末と比べて「土地」が11億69百万円増加したためであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、881億73百万円(前連結会計年度末は893億94百万円)となり、前連結会計年度末と比べて12億21百万円減少しました。その主な要因は前連結会計年度末と比べて「未払金」が10億15百万円増加し、「支払手形及び買掛金」が19億94百万円減少したためであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、253億49百万円(前連結会計年度末は302億62百万円)となり、前連結会計年度末と比べて49億13百万円減少しました。その主な要因は前連結会計年度末と比べて「長期借入金」が50億65百万円減少したためであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、545億92百万円(前連結会計年度末は561億16百万円)となり、前連結会計年度末と比べて15億24百万円減少しました。その主な要因は前連結会計年度末と比べて「利益剰余金」が12億70百万円、「その他有価証券評価差額金」が2億39百万円、「退職給付に係る調整累計額」が3億25百万円増加し、「資本剰余金」が22億14百万円、「非支配株主持分」が11億45百万円減少したためであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて74億54百万円減少し、当連結会計年度末には、141億83百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は51億67百万円(前連結会計年度比29.9%増)となり、前連結会計年度に比べて11億90百万円の収入の増加となりました。これは主に、「税金等調整前当期純利益」37億58百万円、「減価償却費」42億円、「仕入債務の減少額」21億73百万円によるものであります

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は21億85百万円(前連結会計年度は資金の収入67億86百万円)となり、前連結会計年度に比べて89億71百万円の支出の増加となりました。これは主に、「有形固定資産の取得による支出」38億35百万円、「有形固定資産の売却による収入」19億77百万円によるものであります

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は104億36百万円(前連結会計年度比29.1%減)となり、前連結会計年度に比べて42億85百万円の支出の減少となりました。これは主に、「長期借入金の返済による支出」66億48百万円、「連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出」34億83百万円によるものであります

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

食品関連事業

26,221

△7.1

住宅・不動産関連事業

26,203

+4.6

その他

47

△70.3

合計

52,472

△1.8

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

食品関連事業

268,714

△10.6

糖粉・飼料畜産関連事業

67,430

△0.4

住宅・不動産関連事業

37,395

△2.7

その他

8,748

△9.5

合計

382,289

△8.2

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 食品関連事業、住宅・不動産関連事業、その他の仕入高には原材料仕入高が含まれております。

4 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

住宅・不動産関連事業

20,002

△2.2

5,110

△53.4

その他

61

△68.4

61

+27.0

合計

20,063

△2.8

5,172

△53.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

d. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

食品関連事業

345,894

△9.4

糖粉・飼料畜産関連事業

70,394

△0.5

住宅・不動産関連事業

54,187

△1.4

その他

13,358

△9.1

合計

483,834

△7.3

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当企業グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当企業グループは、過去の実績値や現状等を勘案し合理的に判断し、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は、2022年3月期下半期以降に概ね収束するものと仮定し会計上の見積りをしておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当企業グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。

 

イ.経営成績の分析

 

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ382億67百万円減少し、4,838億34百万円(前年同期比7.3%減)となりました。これは主に、前年度まで業績堅調であった関東地区で業務用酒類卸や食材卸を展開している子会社が新型コロナウイルス感染症拡大防止策として外出自粛により得意先である飲食店の休業・時短営業に伴い、前年同期比220億62百万円の減収によるものであります

各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、食品関連事業が71.5%、糖粉・飼料畜産関連事業が14.5%、住宅・不動産関連事業が11.2%、その他事業が2.8%となりました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ48億65百万円減少し、436億47百万円(前年同期比10.0%減)となりました。売上総利益率は前連結会計年度に比べ0.3ポイント減少し、9.0%となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ15億27百万円減少し、424億80百万円(前年同期比3.5%減)となりました。ローコストオペレーションの追求による経費の削減に取り組んでいるほか、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う売上高の減少と連動する荷造運搬費が減少しました。

この結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ33億37百万円減少し、11億67百万円(前年同期比74.1%減)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は、助成金収入の増加により前連結会計年度に比べ4億11百万円増加し、13億63百万円(前年同期比43.3%増)となりました。営業外費用は、貸倒引当金繰入額の発生により前連結会計年度に比べ1億5百万円増加し、6億1百万円(前年同期比21.2%増)となりました。

この結果、当連結会計年度の経常利益は前連結会計年度に比べ30億30百万円減少し、19億28百万円(前年同期比61.1%減)となりました。

 

ロ.財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

ハ.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当企業グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

ニ.当企業グループの資本の財源及び資金の流動性

(手元資金)

手元資金につきましては、保有残高について目標水準を定めておりませんが、事業活動に伴う資金需要に対する機動的な対応や経済情勢悪化の影響に備え、手元資金維持に努めております。

 

(資金需要)

当企業グループの資金需要は、営業活動による主なものは、当企業グループ取扱商品・製品製造のための材料及び部材の購入の他、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用(人件費、物流関係費用、固定資産維持管理費用、販売促進費その他の営業活動及び総務関連費用)があります。

また、投資活動による主なものは、事業活動の維持拡大に必要な設備投資及び子会社株式の取得等があります。

 

(資金調達)

当企業グループの営業活動及び投資活動の維持拡大に必要な資金の流動性及び安定性の確保を資金調達の基本方針としております。資金調達は主に内部資金や資産流動化により資金を捻出しておりますが、一時的に運転資金が不足する場合は短期借入金で、設備投資などの長期資金は長期借入金で、それぞれ金融機関から調達しております。

内部資金による資金調達については、取引約定サイト内での確実な債権回収の徹底と必要最低限のたな卸資産での運用で運転資金の圧縮により資金の捻出に努めております。また、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)の活用により資金調達の一元化と資金効率化を図っております。

資産流動化による資金調達については、2004年3月より手形債権、2016年5月より売上債権の流動化を実行し資金調達の多様化を図っております。

借入金による資金調達については、当連結会計年度末現在の短期借入金残高は15億50百万円で変動金利による調達であります。また、長期借入金残高は204億91百万円で原則として固定金利による調達であります。

なお、従来より当座借越枠を設定しておりましたが、前連結会計年度においてコミットメントライン40億円を設定し、緊急時の流動性を確保しております。

 

ホ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

2020~2022年度中期経営計画「NEW STAGE 2022」を2020年4月よりスタートし、最終年度である2022年度の売上高は6,000億円を目標にしております。2020年度の売上高は新型コロナウイルス感染症拡大により、前年度5,221億2百万円から220億62百万円減収の4,838億34百万円と厳しい結果となりました。2021年度以降は当企業グループに加わった株式会社栄住産業の業績への寄与も見込まれ、「NEW STAGE 2022」の目標達成を目指してまいります。

 

ヘ.目標とする経営指標の状況

自己資本の充実による安定的な経営を目指すための自己資本比率は、当連結会計年度では31.1%(前年同期比1.1ポイント増)となり、継続的に企業価値を高めるためのROA(総資産経常利益率)は、当連結会計年度では1.1%(前年同期比1.5ポイント減)及びROE(自己資本当期純利益率)は、当連結会計年度では3.5%(前年同期比0.7ポイント減)となりました。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

新型コロナウイルス感染症による影響については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題事項等 (4)会社の対処すべき課題」に記載のとおりであります。

 

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