文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社企業グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
当社企業グループは、大きく変化する市場環境に適応するため、主力の百貨店業において、マーケット対応力の強化と顧客基盤の拡大を基軸として、生活者の意識変化の予兆を他社に先駆けて予知し提案していく「ライフスタイル・ソリューション型百貨店」の構築を目指し、その確かな実行を通して安定的収益・財務基盤の確立に繋ぐことを経営方針としている。
新鮮で話題性のある企画や品揃えの充実を図るとともに、常にお客様目線に立ったサービスの提供に努める等、顧客満足の実現に向けた「ソリューション発想」に立った営業活動を推進していく。
また、当社企業グループは、グループ内各社それぞれが自立的に経営効率向上と利益創出を目指すとともに、個人情報保護管理をはじめとしたコンプライアンス等、CSR経営の徹底に取り組み、広く社会への貢献を通じて、企業グループの発展を目指していくこととしている。
(2)目標とする経営指標
当社企業グループの経営目標数値は以下の通りである。
2022年度
・連結売上高 155億円
・連結営業利益 1億8千万円
2023年2月期より「収益認識に関する会計基準」を適用するため、上記の売上高目標は同会計基準適用後の
金額となっている。なお従来の計上方法による売上高は、387億円を目標としている。
(3)経営環境
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、依然として先行き不透明な状況が続いた。
百貨店業においては、感染拡大が落ち着いた昨年の秋口以降、次第に回復基調となったが、本年1月後半の変異株による感染急拡大により、再び厳しい商況となった。
この期間、当社企業グループとしては、主力の百貨店業においては、感染拡大が落ち着いた昨年10月から本年1月まで売上高は回復基調となったものの、総じて厳しい推移となった。また、ホテル業においては、新型コロナウイルス感染症の影響から、宿泊及び宴会需要の落ち込みが長期化し、引き続き厳しい業績推移となった。
今後については、当社企業グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により様変わりした生活様式や利便性を背景としたeコマースの更なる発展等、消費行動はますます多様に変化してきており、引き続き厳しい状況が続くものと予測される。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社企業グループとしては、主力の百貨店業において、ますます多様化・個性化するお客様のご要望を捉え、上質で専門性ある商品とデイリー商品とのバランス感のとれた営業活動に努め、地域に根ざす百貨店として、地域の生活文化発展に寄与すべく、百貨店らしい質の高い商品と魅力ある企画の提案を強化し、お客様の暮らしに役立つ情報を発信していく。具体的には地域未展開のラグジュアリーファッションブランドや人気和洋菓子の期間限定ショップを随時開設する他、地域初となる人気企画催事を展開し、本物志向の顧客層拡大に取り組んでいく。併せて、地域の有力企業や生産者との取り組みを拡大し、地域社会の発展に寄与していく。
また、グループ各社は営業力強化とローコスト経営の両輪により、それぞれが確実に利益を生み出す「自主自立経営」の確立を目指していく。
(5)会社の対処すべき課題
当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により様変わりした生活様式や利便性を背景としたeコマースの更なる進展等、消費行動はますます多様に変化してきており、引き続き厳しい状況が続くものと予測される。
こうした状況の中、百貨店事業の更なる営業力強化に向け、下記の課題に取り組んでいく。
①重点顧客層の深耕と次世代顧客の囲い込み
・富裕層を引き付けるブランド・企画の推進
・「地域では大和だけ」の差別化ブランド・ポップアップ企画の導入
②取引先との協業強化によるマーケット拡大・深耕
・話題性の高い商品および催事企画の開発力強化
・地元取引先の積極導入による地域密着営業の推進
③市場への情報発信に繋ぐ販売サービス力の向上
・商品特性の理解徹底に裏打ちされた商品提案力の発揮
・従業員提案型の企画推進、発信強化
④デジタル戦略の推進
・EC事業の業容拡大およびデジタル販促の強化
⑤CSR経営の推進
・法令遵守の業務運営の徹底
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