1 業績
当連結会計年度の業績は、連結経常収益は、国債や株式といった有価証券売却益の増加を主因に前年同期比122億64百万円(10.5%)増収の1,285億65百万円となりました。一方、連結経常費用では、与信コストの減少、資金調達費用の減少や営業経費の削減などありましたが、米国金利の上昇を受けた外貨建債券などの有価証券売却損が増加したことから、前年同期比77億12百万円(8.1%)増加の1,027億61百万円となりました。連結経常利益では、役務取引等収益の増加や資金調達費用減少、営業経費削減の影響が大きく、前年同期比45億52百万円(21.4%)増益の258億4百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比39億56百万円(27.4%)増益の183億74百万円となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当期会計期間の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
セグメントごとの業績は下記のとおりです。
〔銀行業〕
昨年末からの米国金利上昇を受けた有価証券ポートフォリオの入替に伴い、有価証券売却益が増加したことから、経常収益は前年同期比112億47百万円(11.3%)増収の1,103億37百万円となりました。経常利益は、役務取引等収益が好調に推移したほか、外貨調達コストの減少や営業経費の削減などもあり、前年同期比43億63百万円(22.9%)増益の234億8百万円となりました。
〔リース業〕
経常収益は、リースの実行増加などにより前年同期比8億86百万円(7.1%)増収の133億39百万円となりましたが、リース原価率の上昇並びに与信コストが増加したことから、経常利益は前年同期比2億89百万円(53.8%)減益の2億48百万円となりました。
〔証券業〕
経常収益は、銀証連携体制の見直しによる営業強化に取組んだ結果、株式・投資信託などの販売が順調に推移し、前年同期比3億13百万円(10.0%)増収の34億24百万円となりました。経常利益は前年同期比3億5百万円増加し、経常利益5億41百万円となりました。
〔その他〕
経常収益は前年同期比36百万円(0.6%)減収の53億24百万円、経常利益は前年同期比2億65百万円(13.7%)増益の21億94百万円となりました。
キャッシュ・フローの状況は下記のとおりです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、米国金利の上昇を受けた有価証券ポートフォリオ入替に伴う有価証券の売却を主因として、前年同期比7,545億円増加し1兆7,533億円となりました。
○ 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度における定額給付金などの新型コロナウイルス感染症対策に伴う預金残高の急激な増加の反動を受け、前年同期比66億円減少し、6,498億円となりました。
○ 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、米国金利の上昇を受けた有価証券ポートフォリオ改善に伴い有価証券の売却が増加したことにより、前年同期比3,392億円増加し、1,113億円となりました。
○ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に社債を発行したことや当連結会計年度での自己株式の取得などにより、前年同期比122億円減少し、マイナス66億円となりました。
資金運用収支 :調達金利の低位推移に伴う外貨調達コストの減少を主因に、国内は前連結会計年度に比べ2,599百万円増の60,585百万円、海外は前連結会計年度に比べ10百万円増の576百万円、合計で前連結会計年度に比べ2,609百万円増の61,162百万円となりました。
役務取引等収支:預り商品販売や投資銀行業務を中心に好調に推移し、国内は前連結会計年度に比べ723百万円増の15,748百万円、海外は前連結会計年度に比べ7百万円増の15百万円、合計で前連結会計年度に比べ729百万円増の15,763百万円となりました。
その他業務収支:有価証券ポートフォリオ入替に伴い、国債等債券売却損が増加したことから、国内は前連結会計年度に比べ2,267百万円減の6,810百万円、海外は前連結会計年度並みの1百万円、合計で前連結会計年度に比べ2,266百万円減の6,812百万円となりました。
(注) 1 「国内」とは当行(海外店を除く)及び国内に本店を有する連結子会社(以下「国内連結子会社」という。)であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度9百万円、当連結会計年度8百万円)を控除して表示しております。
4 本支店勘定利息を相殺消去しております。
5 前連結会計年度において「その他経常収益」に計上しておりました保険の受取配当金の一部については、当連結会計年度より「役務取引等費用」から控除しており、前連結会計年度の計数の組替を行っております。
資金運用勘定:平均残高は合計で前連結会計年度に比べ913,257百万円増の9,163,837百万円となり、利息は国内で前連結会計年度に比べ985百万円増の65,673百万円、海外では前連結会計年度に比べ127百万円減の774百万円、合計では前連結会計年度に比べ963百万円増の66,411百万円となりました。
資金調達勘定:平均残高は合計で前連結会計年度に比べ860,039百万円増の9,049,954百万円となり、利息は国内で前連結会計年度に比べ1,614百万円減の5,087百万円、海外で前連結会計年度に比べ137百万円減の197百万円、合計で前連結会計年度に比べ1,647百万円減の5,248百万円となりました。
(注) 1 当行の平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内」とは、当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
3 資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度27,166百万円、当連結会計年度27,767百万円)及び利息(前連結会計年度9百万円、当連結会計年度8百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
(注) 「海外」とは、当行の海外店であります。
(注) 資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度27,166百万円、当連結会計年度27,767百万円)及び利息(前連結会計年度9百万円、当連結会計年度8百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
役務取引等収益:為替手数料の減少がありましたが、預り資産販売や投資銀行業務を中心に好調に推移し、国内は前連結会計年度に比べ600百万円増の19,218百万円、海外は前連結会計年度に比べ10百万円増の31百万円、合計で前連結会計年度に比べ609百万円増の19,249百万円となりました。
役務取引等費用:国内は為替業務における銀行間手数料の引下げにより、前連結会計年度に比べ123百万円減の3,469百万円、海外は前連結会計年度に比べ4百万円増の16百万円、合計では前連結会計年度に比べ120百万円減の3,485百万円となりました。
(注) 1 「国内」とは当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 前連結会計年度において「その他経常収益」に計上しておりました保険の受取配当金の一部については、当連結会計年度より「役務取引等費用」から控除しており、前連結会計年度の計数の組替を行っております。
(注) 1 「国内」とは当行(海外店を除く)であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
4 定期性預金=定期預金
(注) 1 「国内」とは当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
該当ありません。
(注) 1 「国内」とは当行(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2 「海外」とは、当行の海外店であります。
3 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は提出会社1社であります。
(注) 共同信託他社管理財産はありません。
2 自己資本比率等の状況
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては粗利益配分手法を採用しております。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準(2019年金融庁告示第11号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円 %)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
(単位:%)
単体自己資本比率(国際統一基準)
(単位:億円 %)
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
(単位:%)
3 資産の査定
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(1948年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取ができない可能性の高い債権をいう。
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記①から③までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(生産、受注及び販売の状況)
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(主要な項目の具体的な分析)
当連結会計年度における主な項目の具体的な分析は、以下のとおりです。
損益状況(単体)
※ コア業務純益=業務純益-債券関係損益+一般貸倒引当金繰入
(注) 前事業年度において「その他経常収益」に計上しておりました保険の受取配当金の一部については、当事業年度より「役務取引等費用」から控除しており、前事業年度の計数の組替を行っております。
① コア業務純益
本業のもうけを表すコア業務純益につきましては、外貨有価証券利息の増加や外貨調達コストの減少による資金利益の増加や、投資銀行業務における役務取引等利益の増加及び物件費などの経費を削減したことにより、前期比41億円増益の283億円となりました。
貸出金に関しましては、マイナス金利政策導入以降邦貨貸出金利回りの低下が続く中、地域金融機関として本業を通じた地域応援活動に注力し、地元を中心に事業性資金平残の積み増しに努めましたが、利回りの低下をカバーしきれず、邦貨貸出金利息は横ばいとなりました。なお、外貨貸出金利息は前期比減少しました。
また、有価証券運用に関しては、マイナス金利政策継続による厳しい運用環境下で邦貨有価証券利回りが低下したものの、米国金利の上昇による外貨有価証券利回り上昇の影響が大きく、有価証券利息配当金は前期比増加となりました。
なお、経費に関しましては、人件費は増加しましたが、システム投資の圧縮や事務委託費の減少などによる物件費の削減により、前期比減少しました。
② 一般貸倒引当金繰入
引当率の上昇を主因に前期比13億円増加し、50億円となりました。
③ 債券関係損益
債券関係損益につきましては、米国金利上昇に対応した外貨建債券の入替による売却等により、前期比23億円減少し、29億円の損失となりました。
④ 不良債権処理コスト
個別貸倒引当金は前期比19億円減少の23億円の繰入となり、一般貸倒引当金は上記のとおり50億円の繰入であったことから、与信コスト合計では前期比4億円減少の76億円となりました。
⑤ 株式関係損益
株式関係損益につきましては、前期比4億円増加の60億円の利益となりました。
⑥ 経常利益
以上から、経常利益は前期に比べ44億円増益の234億円となりました。
⑦ 特別損益
前期並みの3億円の損失となりました。
⑧ 当期純利益
以上から、当期純利益は前期に比べ39億円増益の169億円となりました。
⑨ 連結子会社の状況等
当連結会計年度の連結子会社の状況は、概ね良好な結果となり、連結利益に貢献しております。
当事業年度末の貸借対照表計上額は、「資産の部」につきましては、前期末に比べ1兆553億円増加して10兆1,779億円となりました。
主な内訳は、現金預け金が7,564億円増加の1兆7,570億円、有価証券が1,127億円減少の2兆5,098億円、貸出金が1,246億円増加の5兆2,690億円となっています。
「負債の部」につきましては、前期末に比べ1兆696億円増加して9兆6,482億円となりました。
主な内訳は、預金が1,503億円増加の7兆6,616億円、譲渡性預金が450億円増加の2,221億円、借用金が3,877億円増加の6,631億円となっています。
「純資産の部」につきましては、株主資本合計では前期末に比べ102億円増加して4,640億円となりました。利益剰余金は、利益の積み上げから121億円増加し4,541億円となっています。
また、評価・換算差額等合計は、有価証券ポジションの入替によるその他有価証券評価差額金の減少を主因に、前期比245億円減少して654億円となりました。以上から、純資産合計では前期比144億円減少の5,296億円となりました。
主要科目の状況は次のとおりです。
貸出金のうち事業性資金につきましては、前年同期比954億円(年率2.7%)増加し、3月末残高は3兆5,636億円となりました。
また、個人ローンにつきましても、住宅ローンの伸びが牽引し、前年同期比470億円(同3.9%)増加し、3月末残高は1兆2,451億円となりました。以上から貸出金全体では1,246億円(同2.4%)増加し、3月末残高は5兆2,690億円となりました。
有価証券は、米国金利上昇に伴いポートフォリオの入替をおこなったことから、前年同期比1,127億円(同4.2%)減少し、3月末残高は2兆5,098億円となりました。
預金及び譲渡性預金に関しては、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の低迷に伴い滞留したことから、主に個人預金で増加となり、前年同期比1,952億円(同2.5%)増加の3月末残高7兆8,837億円となりました。
預り資産の状況
預り資産全体としては、前年同期比1,744億円増加の3月末残高8兆2,811億円となりました。これは前述の個人預金の増加が主因です。
3 リスク管理債権(再生法開示債権)の状況(単体)
リスク管理債権額(再生法開示債権額)につきましては、再生支援活動を通じたランクアップや直接償却並びに債権売却によるオフバランス化を実施する等減少に努めましたが、前年同期比41億円増加し、3月末残高は957億円になりました。
また、リスク管理債権(再生法開示債権)比率(総与信残高に占める比率)は、前年同期比0.04ポイント上昇し、3月末1.77%となりました。
なお、当行は部分直接償却を実施していませんが、仮に部分直接償却を実施した場合のリスク管理債権(再生法開示債権)比率は前年同期比0.03ポイント上昇の1.53%となります。
※ 表中の計数は、全て単位未満を四捨五入しています。
また、当行は部分直接償却を実施していませんが、参考として仮に部分直接償却した場合の計数を「(部分直接償却後)」として掲載しています。
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
なお、将来に関する事項については当連結会計年度末現在において判断したものです。
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積もりを必要としています。当行グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積りを行なっています。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
当行グループにおいては、与信業務は最大の収入源であり、連結貸借対照表上、貸出金、支払承諾見返等の信用リスク資産の占める重要性は高く、経営成績や財政状態に及ぼす影響が大きいことから、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
なお、当行グループの貸出金の有する次に掲げる特性が、会計上の見積りにおいても重要な影響を与えるものと認識しております。
当行は地域金融機関として、岡山県を中心とする東瀬戸内圏において、地域社会の発展に寄与するため、総合的な金融サービスを提供しており、多くの中小企業向け融資を実行しています。中小企業向け貸出金の2022年3月末残高は2兆8,449億円と総貸出金残高の54%を占めています。
また、当行は資金調達余力を活かし、市場性ローンを含むストラクチャードファイナンスや非日系融資など銀行本部での貸出金運用(以下「本部貸出金」という。)を実施しており、本部貸出金の2022年3月末残高は6,874億円と総貸出金残高の13%を占めております。これら本部貸出金は、1案件当たりの貸出金額が相対的に多額であるといった特性を有しています。
貸倒引当金に係る見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (重要な会計上の見積り)」の内容と同一であります。
当行グループにおいては、金融機関の特殊性として、多種多様な有価証券の運用を行っており、市場価格がない有価証券を保有するケースが比較的多く、連結貸借対照表計上額の金額的重要性が高いこと、また金融資産の運用及び調達のリスクヘッジ手段や営業上の目的として多くのデリバティブ取引を行っており、当行グループの経営成績、財政状態への影響が大きいことなどから、金融商品の時価情報が会計上の見積りにおいて重要なものと判断しています。
有価証券の評価は、株式は取引所の価格、債券は売買参考統計値または売買参考統計値を参考とした比準価格、取引所の価格、取引金融機関から提示された価格等によっております。また、投資信託は、公表されている基準価格によっております。自行保証付私募債は、将来キャッシュ・フローの合計額をリスクフリーレートに内部格付に基づく区分ごとの信用スプレッドを上乗せした利率で割り引いて算定しています。
デリバティブ取引は、金利関連取引(金利スワップ取引、金利キャップ取引)、通貨関連取引(通貨スワップ取引、通貨オプション取引、為替予約取引、ノンデリバラブル・フォワード取引)、債券関連取引(債券先物取引、債券オプション取引)、株式関連取引(株式先物取引、株式オプション取引)、クレジットデリバティブ取引(クレジット・デフォルト・スワップ取引)などであり、取引所の価格、割引現在価値、オプション価格計算モデルや取引金融機関から提示された価格等により算出した価額によっています。
金融商品の時価の算定方法及び重要な仮定は合理的であると判断しており、財務諸表等に適切に計上又は注記しています。
これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果は、これらの見積りと異なる可能性があります。
当行グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因としては、下記のものが考えられます。
本邦の景気動向は、当行グループの融資先の経営状況にも影響が大きく、これに起因し当行グループの貸出金残高の増減、貸出金利息や与信関係費用が増減する可能性があります。株式配当金の変動は、有価証券利息配当金にも影響を与える可能性があります。
当行グループが保有している株式の評価損益、株式等売却損益などの有価証券関連損益に影響を与える可能性があります。そのため、銘柄選定能力を高め、中長期視点から将来含み益が見込まれる銘柄への投資を行なっています。
また、株式市況の動向は、お客さまの投資マインドも大きく左右することから、投資信託などの預り資産業務や金融商品仲介業務での商品販売額にも大きな影響があり、役務収益が増減する可能性があります。
日本銀行によるマイナス金利政策が導入されて以降、現在、国内金利は超低水準で推移を続けており、邦貨貸出金利回りは低下傾向にあります。この貸出金利回りの低下は貸出金利息収入の減少要因となります。そのため、地域金融機関の本業として地域応援活動の推進による資金需要の発掘・取り込みを図り、地元事業性資金の増加を図るとともに、収益性を勘案して、非日系貸出金やストラクチャードファイナンスなどの利回りの高い分野への積み増しを図り、市場の影響を受けにくい資産ポートフォリオの再構築を行っています。
上記資産ポートフォリオの再構築と併せ、事業性評価・地域応援活動をさらに深化させ、ソリューション営業体制を強化することで、お客さまとの強固な関係性を構築し、金利競争に過度に依存しない適正収益の確保に結びつけることで貸出金利回りの改善を図る方針です。
また、金利水準の動向は、国内債券の利回りや債券時価にも影響を与えることから、有価証券利息配当金や国債等債券売却損益も増減する可能性があります。これらの金利リスクが過大とならないよう残高をコントロールするとともに、債券の償還見合い資金を、より利回りの高い銘柄の債券へ再投資するなど、資金利益の積上げを図ります。
米国金利の上昇局面においては、保有する外債が逆ザヤとなるリスクが生じるため、運用残高を抑制するとともに、変動債の保有比率を高めるなど、ポートフォリオ改善の為の入替売買を行っています。また、外貨建運用に見合う調達に関しても、金利上昇によりコスト増加となるため、売現先勘定取引やコマーシャル・ペーパー取引など調達手段の多様化を図り、外貨調達コストの抑制に取組んでおります。当連結会計年度においては、外貨有価証券利息の増加や外貨調達コストの減少により、外貨運用収益が大きく増加しました。
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大は、国内経済・地域経済に甚大な影響を及ぼしており、当行グループの今後の業務運営及び業績においても多大な影響を受ける可能性があります。
現時点では、影響の程度や影響の及ぶ期間、対応策等の把握が困難でありますが、以下のようなリスクや影響があると考えております。
○役職員に感染者、濃厚接触者が発生した場合の一時的な業務の停止
○当行の営業活動の自粛や取引先企業の経済活動の縮小等による、資金利益や役務利益へのマイナス影響
○取引先企業の資金需要の増加による、資金利益へのプラス影響
○当行の営業活動の変化等による経費(人件費、物件費)やソフトウェア投資の減少
○景気悪化や取引先企業の業績悪化による、貸倒引当金の増加
・ウクライナ情勢
ウクライナ情勢の動向次第では、原材料価格や資源価格の高騰を受け、費用が増加するなどの間接的な影響を受ける可能性があります。現時点ではウクライナ向けの直接投資が無いことや、外貨建て取引も原則ヘッジを行っているため、これらの要因による直接的な業績への影響は想定しておりません。
当連結会計年度の財政状態に関する主要な項目の認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (主要な項目の具体的な分析)」に記載のとおりです。
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する主要な項目の認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (主要な項目の具体的な分析)」に記載のとおりです。
当連結会計年度のセグメントごとの経営成績に関する主要な項目の認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要)」に記載のとおりです。
当行グループの重要な資本的支出の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当行グループは、銀行業という特殊性から資金利益を獲得することを本業としており、具体的には、お客さまから預け入れられた預金や資金市場から調達した資金を、地元の事業性融資や個人ローン、非日系貸出金、ストラクチャードファイナンスといった貸出金や国内外の有価証券への投資などで運用しています。
資金調達方法に関しては、特に外貨調達資金については、コマーシャル・ペーパー、コールマネー、売現先取引など、調達手段の多様化を図っており、資金満期、適用金利更改時期などに留意しつつ、その時々で最も有利なレートで調達できる手段を選択し、調達コストの削減に努めています。
また、店舗の新築等の設備投資計画に関しては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。これらの設備投資資金は、原則、自己資金でまかなうことを前提としています。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) 1 業績」に記載のとおりです。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標」に同一の内容を記載しているため、省略しております。
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