課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針および経営戦略

当社グループは長期ビジョン『KAWANISHI2030』及び中期経営計画『Vision2024物流イノベーションへの挑戦』を策定しており、以下の基本方針・基本戦略を掲げて取り組んでおります。

基本方針

①取引先顧客へのサービス向上を第一とし、当社のステークホルダーへの信頼関係の構築を維持します。

②健全な財務体質を意識しながら経営基盤の安定と強化を基本とし、筋肉質な体質を実現すべく、既存事業について利益率の改善を図ります。

③高度情報化社会において激しく変化し続けるビジネス環境に対応し、日進月歩の最新技術の適用検討を進めながら、地球環境にやさしい物流をテーマにSDGsやカーボンニュートラル等これからの社会で企業に要求される様々な課題に取り組みます。

 

基本戦略

①既存事業の拡大・強化

・物流センターの機能拡充/スマート倉庫/ロジスティクス構想の検討

・物流サービスの強化/Vendor Managed Inventory(VMI倉庫)の提案

・運送部門強化

・海外物流業務の強化

・輸出貨物案件の取り扱い増加

・メーカー物流の強化

・通関体制の強化

②成長に向けた取組と戦略的投資の調査研究

・次世代型荷役機械装置や業務効率化ツールの検討

・次世代型物流倉庫の建設地/規模の検討および既存施設の再構築の検討

・GDP倉庫・運送の調査検討

・基幹システム再構築の検討

・地球環境にやさしい物流構築の検討(SDGs・カーボンニュートラル実現に向けた取組み)

③社内体制の強化

・オフィスワークの改革

・RPAなどの省人化に寄与するシステムの導入による業務集約

・コンプライアンスの強化

・システム化推進による競争力強化

・営業体制の強化

・ダイバーシティへの対応

・労働力不足に対応した人財戦略の強化

・社内教育体制の充実

・財務基盤の強化

 

 

(2)経営環境

当社グループを取り巻く経営環境は、国内では労働力不足等を背景に働き方改革の推進やAI等新技術の活用が進んでおります。海外ではアジアを中心とした人口増加に伴う経済発展等により、輸出入量や消費市場のさらなる拡大が見込まれておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により不透明な状況で推移しております。

新型コロナウイルスの感染終息の兆しはみえないものの、感染対策を万全に行い、経済や社会活動が正常化に向かうなか、各種政策の効果や海外経済の正常化も伴って、景気の持ち直しが期待されております。

一方では、原油高や円安、ウクライナ情勢などの影響から、当面は不透明な状況が続くと見込んでおります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは既存事業の拡大・強化、成長に向けた戦略的投資の調査研究、および社内体制の強化を行うことにより利益の拡大伸長および次世代における飛躍的な発展を目指しており、そのための重要な課題として以下の点を施策としております。

①既存事業の拡大・強化

既存事業における物流サービスについては、スマート倉庫・スマートロジスティックス構想の検討を行い、オートメーション化、物流業務の改革、労働力不足への対応を行っていきます。また、貨物を預かる・運ぶだけではなく、付加価値を付けたサービスの提供を行うため、Vendor Managed Inventory(VMI倉庫)の提案を進めていく他、運送業務についても内製化や新たな仕組みの導入による事業の効率化を進めるなど、既存事業の拡大・強化を図っております。

海外物流業務については、第2倉庫が開業予定のインドネシアの安定稼働や、物流が増加している北米、ASEAN域内での物流を強化する取り組みを実施しております。

②成長に向けた取組と戦略的投資の調査研究

今後継続して成長していく上で、従来どおりの設備やシステム、業務環境ではなく新たな取り組みが必要であると考えております。次世代に向けた取組として、現状とは異なる荷役機器や物流倉庫の検討、業務効率化ツール、基幹システムの構築等の検討を行っております。また、SDGsやカーボンニュートラル実現に向けた取組として、地球にやさしい物流構築の検討も進めており、成長と環境に配慮した事業環境を構築してまいります。

③社内体制の強化

当社グループが安定的に業務を継続するためには、環境、労働力不足に対応した取り組みが重要であると考え、ペーパーレス化促進によるオフィスワークの改革、RPAなどの省人化に寄与するシステムの導入等を推進しております。また、コンプライアンスの強化については、社外役員との積極的な意見交換を図った取締役会の強化、各種ハラスメント撲滅に向けた取組みなどに努めております。その他、差別のない人事制度の実施や人材登用を行ってきましたが、ダイバーシティへのより一層の対応と、社内教育体制を充実させるとともに、人財戦略の強化を図っていきます。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

長期ビジョン「KAWANISHI2030」の実現に向けて、2022年度から2024年度までの3ヵ年の中期経営計画「Vision2024物流イノベーションへ挑戦」をPhase1と位置付け、財務基盤の強化や前中期経営計画において新設した倉庫の早期安定稼働をめざし、連結営業収益260億円、連結営業利益12億円を目標に掲げております。

 

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