業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況
 当連結会計年度(2021年5月1日から2022年4月30日まで)におけるわが国経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」という。)拡大の影響を受け、雇用情勢や個人消費の減退が進み、企業収益を合わせて厳しい状況が続いております。コロナ新規感染者数は2021年8月をピークに一時収まったかのように見えましたが、2022年1月以降再拡大し、広範囲に適用されたまん延防止等重点措置の下で経済活動は大きく制限を受け、先行きが不透明な状況は現在も続いております。

 このような経済状況の中、当社グループは、携帯ショップにおける新しい通信規格「5G」対応機種の販売促進、テナントビル及びマンションの稼働率の強化、ゴルフ場及びゴルフ練習場での利用満足度の向上に努めてまいりました。

 当連結会計年度の連結経営成績は、売上高180億30百万円(前年同期比14.1%減)、営業利益5億95百万円(前年同期比0.5%増)、経常利益5億56百万円(前年同期比3.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3億15百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純損失3億45百万円)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(移動体通信関連事業)

 携帯電話業界におきましては、総務省による「モバイルサービス等の適正化」によって端末代金と通信料金等の完全分離が行われ、通信事業者によるシンプルで分かりやすい料金プランが提供されております。一方で、通信事業者による店舗評価制度の見直しや変更が行われ、携帯代理店における競争激化が続いております。
 このような環境の中、当社グループは、コロナの感染防止策を徹底しつつ、「5G」(第5世代移動通信システム)の商用サービスの提案、スマートフォンを利用した決済サービスの提案、新料金プランの提案など顧客満足度の向上に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は、157億4百万円、セグメント利益は、3億94百万円となりました。

 

(不動産事業)

 不動産事業におきましては、コロナの拡大を受けてテナントビルやマンションの入居需要が例年に比べて落ち着いてはいるものの、不動産市場は底堅く推移しております。当社グループは、新規マンションの建設、テナントビル及びマンションの入居者募集を行うと共に市場の変化を敏感に読み取りながら、的確な対応を進めております。

 当連結会計年度における売上高は7億10百万円、セグメント利益は3億7百万円となりました。

 

(リゾート事業)

 ゴルフ業界におきましては、コロナの影響を受け、一時的な利用者の減少はあったものの、回復基調で推移しております。若手からベテランに至るまで幅広いプロゴルファーの活躍により、ゴルフ人気が幅広く波及しており、ゴルフが世代を超え老若男女に親しみやすいスポーツとして捉えられるようになっております。
 このような環境の中、ゴルフコースの品質維持・サービス向上に努め、ゴルファーの快適なプレー環境をサポー
トし、集客力の強化に努めてまいりました。
  当連結会計年度における売上高は15億68百万円、セグメント利益は99百万円となりました。

 

(その他)

 飲料水の販売やゴルフレッスン施設、太陽光発電事業、ふるさと納税における返礼品の提供を行っております。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出14億22百万円や借入金返済による支出10億71百万円、長期借入金による収入20億57百万円により一部相殺され、税金等調整前当期純利益が4億51百万円(前年同期税金等調整前当期純損失4億65百万円)と増加し、前連結会計年度末に比べ5億70百万円減少し、当連結会計年度末には11億5百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は2億12百万円(前年同期営業活動により得られた資金12億81百万円)となりました。これは主に役員退職慰労引当金の減少額9億75百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は11億41百万円(前年同期投資活動により使用した資金5億84百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出14億22百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果増加した資金は7億73百万円(前年同期財務活動により使用した資金5億51百万円)となりました。これは主に長期借入による収入20億57百万円、長期借入金の返済による支出10億71百万円等によるものであります。

③仕入及び販売の実績

 a.仕入実績

  当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度(千円)

(自 2021年5月1日

  至 2022年4月30日)

前年同期比(%)

移動体通信関連事業

13,772,062

80.2

不動産事業

リゾート事業

124,943

136.8

その他

44,961

165.1

合計

13,941,967

80.6

 (注)1. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

    2. セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 b.販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度(千円)

(自 2021年5月1日

  至 2022年4月30日)

前年同期比(%)

移動体通信関連事業

15,704,372

83.5

不動産事業

710,615

102.3

リゾート事業

1,568,180

110.9

その他

47,016

84.4

合計

18,030,184

85.9

 

 (注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ソフトバンク株式会社

6,526,692

31.1

6,948,397

38.5

KDDI株式会社

5,309,290

25.3

5,864,152

32.5

株式会社オーレンジ

5,357,433

25.5

1,484,331

8.2

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

  ①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、連結決算日現在における財政状態並びに連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り及び判断を一定の会計基準の範囲内で行う必要があります。しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積りが異なる場合があります。

 

 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。

a.売上高

 移動体通信関連事業における販売基盤の整備・店舗運営の効率化、不動産市況に左右されない最適な事業の構築、リゾート事業の収益基盤の強化等に努めてまいりました。

 その結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は180億30百万円(前年同期比29億46百万円減、14.1%減)となりました。

b.売上総利益

 売上総利益率は21.8%(前連結会計年度17.3%)となり、差引売上総利益は39億32百万円(前年同期比3億5百万円増、8.4%増)となりました。

c.営業利益

 売上総利益の増加により、営業利益は5億95百万円(前年同期比2百万円増、0.5%増)となりました。

d.経常利益

 営業利益の増加に伴い経常利益は5億56百万円(前年同期比18百万円増、3.5%増)となりました。

e.親会社株主に帰属する当期純利益

 以上の結果に加え、新株予約権戻入益、固定資産除却損を計上したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は3億15百万円(前年同期親会社株主に帰属する当期純損失3億45百万円)となりました。

   f.資産、負債及び純資産

 当連結会計年度における総資産は、235億27百万円となり、前連結会計年度末と比べて75百万円の減少となりました。これは、主に現金及び預金の減少によるものであります。

 負債は203億39百万円となり、前連結会計年度末と比べて2億27百万円の減少となりました。これは主に買掛金の減少によるものであります。

 純資産は、31億87百万円となり、前連結会計年度末と比べて1億52百万円の増加となり、自己資本比率13.5%となりました。

   g.キャッシュ・フロー分析

 「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 ③経営成績に重要な影響を与える要因について

  「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載とおりであります。

 

 ④経営戦略の現状と見通し

  「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 ⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析

 「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 また、建設予定の賃貸マンションの資金調達については、銀行融資を検討しております。

 

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