業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は次のとおりです。

 

(経営成績の状況)

当社グループは「すべての人にインターネット」のコーポレートキャッチのもと、1995年の創業以来一貫して、インターネットのインフラ・サービスインフラの提供に経営資源を集中してきました。インターネットの普及とともにインターネット上のデータ量・トランザクションは級数的に増加し、当社グループの事業機会も拡大し続けたことから、当連結会計年度において13期連続の増収増益となりました。
 今般、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、わが国経済において景気の不透明感が広がる一方、DXの進展、巣ごもり消費・オンライン消費の定着など、当社グループのサービスに対するニーズはより一層高まっているものと考えています。
 
 このような事業環境のもと、(1)多くのサービスが国内No.1となっているインターネットインフラ事業は、オンライン消費の定着もあり、決済事業・EC支援を中心に好調に推移し、最高業績を更新しました。(2)インターネット広告・メディア事業は、広告市況の回復に加え、前年の商材入替・営業手法の刷新・原価低減といった取り組みの成果があり、堅調に推移しました。(3)インターネット金融事業は、活況だった前年同期比では取引高は軟調な推移となりましたが、店頭FXでの収益性改善に加え、外貨ex byGMOのグループジョインもあり、最高業績を更新しました。(4)暗号資産事業は、暗号資産交換事業においては、暗号資産価格の上昇を受け、取引高が好調に推移する中、認知度向上と取引高シェア拡大を目指して積極的なマーケティング活動を展開しました。また、暗号資産マイニング事業においては、マイニングの収益率が上昇したことから、最高業績を更新しました

 

  これらの結果、当連結会計年度における 売上高は241,446百万円 前年同期比14.7%増 )、 営業利益は41,097百万円 同47.3%増 )、 経常利益は43,393百万円 同59.9%増 )、 親会社株主に帰属する当期純利益は17,527百万円 同70.4%増 )といずれも最高業績を更新しました。

 

 

<当連結会計年度(2021年1月~12月)セグメント毎の売上高・営業利益の状況>

(単位:百万円)

 

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率

 

インターネットインフラ事業

 

 

 

 

 

 

売上高

131,273

138,762

7,489

5.7%

 

 

営業利益

16,287

19,232

2,945

18.1%

 

インターネット広告・メディア事業

 

 

 

 

 

 

売上高

46,862

52,071

5,209

11.1%

 

 

営業利益

422

1,186

764

181.1%

 

インターネット金融事業

 

 

 

 

 

 

売上高

30,852

33,899

3,047

9.9%

 

 

営業利益

10,617

11,715

1,098

10.3%

 

暗号資産事業

 

 

 

 

 

 

売上高

6,730

20,634

13,903

206.6%

 

 

営業利益

769

9,093

8,324

 

インキュベーション事業

 

 

 

 

 

 

売上高

1,001

1,570

568

56.8%

 

 

営業利益

102

785

683

667.8%

 

その他

 

 

 

 

 

 

売上高

1,087

1,592

504

46.4%

 

 

営業利益

△360

△621

△261

 

調整額

 

 

 

 

 

 

売上高

△7,249

△7,084

164

 

 

営業利益

55

△295

△350

 

合計

 

 

 

 

 

 

売上高

210,559

241,446

30,887

14.7%

 

 

営業利益

27,893

41,097

13,204

47.3%

 

 

①インターネットインフラ事業

当該セグメントにおいては、個人・法人・地方公共団体など、お客さまがインターネット上で情報発信・経済活動を行なうための基盤となるサービスを、ワンストップで提供しています。主な商材は、インターネットにおける住所となる「ドメイン」、データを保管するための「サーバー」、ネットショップ導入のためのプラットフォームを提供する「EC支援」、決済システムを提供する「決済」、これら取引の安全を図る「電子認証」です。これら5大商材全てを自社グループ内で開発・提供しており、いずれも国内トップシェアを有しています。この他、個人向けにインターネット接続サービスを提供するアクセス事業を運営しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
 なお、当連結会計年度より、電子認証や電子印鑑を中心とした認証技術を活用したトラストサービスの今後の事業展開を踏まえ、サブセグメントの名称変更、区分の再構築をおこなっています。すなわち、「セキュリティ事業」を、「電子認証・印鑑事業」へと変更し、「クラウド・ホスティング事業」に属していた『電子印鑑GMOサイン』を当該事業へ移行しております。

 

1)ドメイン事業

当該事業は、他のインフラ商材の起点と位置づけており、当社、GMOペパボなどが低価格戦略による顧客基盤の拡大を継続しています。当連結会計年度のドメイン登録・更新数は554万件(前年同期比6.5%増)、当連結会計年度末の管理累計ドメイン数は719万件(同9.3%増)となり、オプション売上などが伸長したこともあり、売上高は10,129百万円同6.1%増)となりました。

 

2)クラウド・ホスティング事業

当該事業では、顧客の利用ニーズの多様化に対応するため、当社、GMOグローバルサイン・ホールディングス、GMOペパボなどが共用サーバー、専用サーバー、VPS、クラウドの各サービスにおいて多ブランド展開をおこなっています。個人向けのサービスが好調に推移し、当連結会計年度末の契約件数は107.0万件(前年同期比11.5%増)、売上高は16,189百万円同6.8%増)となりました。

 

3)EC支援事業

当該事業では、GMOペパボ、GMOメイクショップなどがネットショップ導入のためのプラットフォームを提供するECプラットフォーム、CtoCハンドメイドマーケット『minne』、オリジナルグッズ作成・販売サービス『SUZURI』、O2O支援サービスなどを展開しています。ECプラットフォームでは『カラーミーショップ』において、従来の月額制に加えて初期費用・月額利用料無料のフリープランを導入したこともあり、当連結会計年度末の店舗数は7.0万(前年同期比9.6%増)、流通総額は4,671億円(同11.7%増)と高価格帯向けの『MakeShop』を中心に堅調に推移しました。また、『SUZURI』では、継続的な新アイテムの追加やセールに加え、積極的なプロモーションが奏功し、流通金額が順調に推移しました。一方『minne』では、巣ごもり消費が拡大した前年同期比では、流通金額は151億円(同1.5%増)と微増にとどまりました。これらの結果、売上高は16,688百万円同12.2%増)となりました。

 

4)電子認証・印鑑事業

当該事業では、GMOグローバルサイン・ホールディングスを中核として、SSLサーバー証明書、電子契約サービス『電子印鑑GMOサイン』などを展開しております。SSLサーバー証明書では、セキュリティ向上を目的としたSSLの有効期限短縮(2年更新から1年更新へ)の影響を受けているものの堅調に推移しています。グループをあげた戦略商材として位置づけている『電子印鑑GMOサイン』では、顧客基盤、送信数ともに順調に拡大しています。これらの結果、売上高は7,161百万円前年同期比12.6%増)となりました。

 

5)決済事業

当該事業では、GMOペイメントゲートウェイを中核として、総合的な決済関連サービスおよび金融関連サービスを展開しています。決済関連サービスでは、オンライン課金・継続課金分野におけるEC市場の順調な成長に加え、対面分野においても次世代決済プラットフォーム『stera』端末の取扱いがキャッシュレス決済の拡大もあり、大幅に増加しました。金融関連サービスでは、後払い型の決済サービス『GMO後払い』が堅調に推移しました。これらの結果、決済処理件数・決済処理金額が順調に増大し、売上高は44,556百万円前年同期比19.1%増)となりました。

 

6)アクセス事業

当該事業では、当社が個人向けのインターネット接続サービスを提供しています。モバイル回線が軟調な推移となったものの、光回線が堅調に推移し、当連結会計年度末の契約回線数は223万件(前年同期比3.6%増)、売上高は41,150百万円同1.3%減)となりました。

 

以上、これらを含めたインターネットインフラ事業セグメントの売上高は138,762百万円前年同期比5.7%増)、営業利益は19,232百万円同18.1%増)と最高業績を更新しました。

 

②インターネット広告・メディア事業

当該セグメントにおいては、総合的なインターネット広告の提供及びインターネットを通じたコンテンツやメディアサービスの提供を行なっています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。

 

1)インターネット広告事業

当該事業では、GMOアドパートナーズ、GMO TECHなどが広告代理、アドプラットフォームの提供など総合的なネット広告サービスを提供しています。広告代理は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きかった前年同期比で広告市況は緩やかな回復傾向にあるものの、巣ごもり需要の反動減に加え、対面経済の回復が緩やかであったことから微増にとどまりました。また、スマートフォン向けアドネットワーク『AkaNe』、コンテンツ集客に特化した広告配信プラットフォーム(DSP)『ReeMo』といった自社アドネットワーク商材は、第3四半期連結会計期間に実施した自社の広告審査基準の厳格化による影響がありつつも、商材ミックスの変動などにより利益率が改善しました。これらの結果、売上高は34,379百万円前年同期比3.6%増)となりました。

 

2)インターネットメディア事業

当該事業では、GMOメディアなどが自社メディアの運営を通じた広告枠の提供、集客支援サービスを提供しています。プログラミング教育ポータル『コエテコ』、美容医療チケット購入サービス『キレイパス』などのヴァーティカルメディアは外出自粛期間が長期に及んだ前年同期から送客が回復し、好調に推移しました。また、広告単価が上昇したことにより売上高は13,643百万円前年同期比32.3%増)となりました。
 

以上、これらを含めたインターネット広告・メディア事業セグメントの売上高は52,071百万円前年同期比11.1%増)、営業利益は1,186百万円同181.1%増)と先行投資をこなしつつ大幅増となりました。

 

③インターネット金融事業

当該セグメントにおいては、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOクリック証券を中核として、個人投資家向けのインターネット金融サービスを展開しています。当連結会計年度末における取引口座数は、店頭FX口座が外貨ex byGMOのグループジョインもあり137.2万口座(前年同期比50.8%増)、証券取引口座が47.9万口座(同5.0%増)、CFD取引口座数は16.4万口座(同11.2%増)と増加しています。店頭FXの取引高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により活況だった前年同期比で微減となりましたが、収益性は前年同期における国内シェア拡大に向けたスプレッド縮小施策による一時的な悪化から改善しました。

 

以上、インターネット金融事業セグメントの売上高は33,899百万円前年同期比9.9%増)、営業利益は11,715百万円同10.3%増)となりました。

 

④暗号資産事業

当該セグメントにおいては、暗号資産の「マイニング」、「交換」、「決済」に関わる事業を展開しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。

 

1)暗号資産マイニング事業

当該事業では、マイニングセンターの運営をおこなっています。ハッシュレートの拡大やビットコイン価格の上昇などの影響から、前年同期比では収益性が大きく改善し売上高は6,439百万円前年同期比381.3%増)となりました。

 

2)暗号資産交換事業

当該事業では、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOコインなどが、暗号資産の現物取引、レバレッジ取引などを提供しています。引き続き積極的なマーケティング活動をおこなったことで、当連結会計年度末における取引口座数は、47.4万口座(前年同期比39.2%増)と、顧客基盤が着実に拡大しています。また、暗号資産価格の変動によるボラティリティの高まりを受け、取引高が前年同期比で大きく拡大したことから、売上高は13,380百万円同148.1%増)となりました。

 

以上、これらを含めた暗号資産事業セグメントの売上高は20,634百万円前年同期比206.6%増)、暗号資産交換事業での積極的なマーケティング投資をこなしつつ、営業利益は9,093百万円(前年同期は769百万円の営業利益)となりました。

 

⑤インキュベーション事業

当該セグメントにおいては、GMOベンチャーパートナーズを中核として、キャピタルゲインを目的とした国内外のインターネット関連企業への投資、事業拡大への支援、企業価値向上支援をおこなっています。株式の売却があったことから 売上高は1,570百万円前年同期比56.8%増)、営業利益は785百万円同667.8%増)となりました。

 

 

 

(財政状態の状況)

(資産) 
 当連結会計年度末(2021年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2020年12月31日)に比べ348,392百万円増加し、1,418,936百万円となっております。主たる変動要因は、証券業等における顧客資産の変動により諸資産(証券業等における預託金・証券業等における信用取引資産・証券業等における有価証券担保貸付金・証券業等における短期差入保証金・証券業等における支払差金勘定)が166,747百万円増加、現金及び預金が19,390百万円増加、利用者暗号資産が72,552百万円増加したことであります。 

(負債)
 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ308,103百万円増加し、1,278,533百万円となっております。主たる変動要因は、証券業等における顧客資産の変動により諸負債(証券業等における預り金・証券業等における信用取引負債・証券業等における受入保証金・証券業等における受取差金勘定・証券業等における有価証券担保借入金)が124,264百万円増加、預り暗号資産が72,740百万円増加、社債および転換社債型新株予約権付社債が49,291百万円増加、借入金が36,986百万円増加したことであります。

(純資産)
 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ40,288百万円増加し、140,402百万円となっております。主たる変動要因は、利益剰余金が8,796百万円増加親会社株主に帰属する当期純利益の計上により17,527百万円の増加、配当金の支払いにより5,562百万円の減少、自己株式の消却により3,168百万円の減少)、連結子会社であるGMOペイメントゲートウェイにおける転換社債型新株予約権付社債の転換による持分変動差額等の影響により資本剰余金が6,753百万円増加、非支配株主持分が17,661百万円増加したことであります。

 

(キャッシュ・フローの状況)

 当連結会計年度末(2021年12月31日)における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末(2020年12月31日)に比べ15,364百万円増加し、234,041百万円となっております。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動においては、23,783百万円の資金流出(前年同期は38,277百万円の資金流入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上により43,715百万円、未払金の増加により3,848百万円の資金流入があった一方、法人税等の支払により14,597百万円、仕入債務の減少により5,089百万円、自己保有暗号資産の増加により6,834百万円、インターネット金融事業において顧客資産の増加を受け、諸資産が増加したことにより44,182百万円の資金流出があったことによるものです。

 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動においては、51,765百万円の資金流出(前年同期は15,995百万円の資金流出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得により4,690百万円、投資不動産の取得により28,391百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得により16,066百万円の資金流出があったことによるものです。

 
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動においては、89,889百万円の資金流入(前年同期は37,518百万円の資金流入)となりました。これは主に、配当金の支払により5,558百万円、非支配株主への配当金の支払により5,452百万円の資金流出があった一方、社債および転換社債型新株予約権付社債の発行により65,832百万円、長短借入金の増減により36,681百万円の資金流入があったことによるものです。

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 仕入実績

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

インターネットインフラ事業

1,137

162.0

インターネット広告・メディア事業

31,840

104.5

インターネット金融事業

暗号資産事業

インキュベーション事業

その他

合計

32,978

105.8

 

(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。

2 金額は仕入価格で表示しております。

 

(3) 受注実績

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

インターネットインフラ事業

1,542

187.4

854

133.9

インターネット広告・メディア事業

34,931

109.3

2,530

102.0

インターネット金融事業

暗号資産事業

インキュベーション事業

その他

合計

36,474

111.3

3,384

108.5

 

(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

インターネットインフラ事業

137,564

105.5

インターネット広告・メディア事業

46,477

114.4

インターネット金融事業

33,899

109.9

暗号資産事業

20,634

306.9

インキュベーション事業

1,570

156.8

その他

1,299

143.2

合計

241,446

114.7

 

(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。

2 前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

3  セグメント間の取引は相殺消去しております。

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高 
 当連結会計年度における売上高は、前年同期比で30,887百万円増加241,446百万円14.7%増)となりました。具体的な内容につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績の状況)」をご参照ください。
 
②営業費用(売上原価、販売費及び一般管理費)
 当連結会計年度における営業費用は、前年同期比で17,682百万円増加し、200,349百万円9.7%増)となりました。
 売上原価は、前年同期比で7,747百万円増加し、112,630百万円7.4%増)となっています。
 販売費及び一般管理費は、前年同期比で9,935百万円増加し、87,718百万円12.8%増)となりました。主な項目は以下のとおりです。
 人件費は、業績連動賞与の計上があり、前年同期比2,834百万円増の25,031百万円(12.8%増)となりました。なお、当連結会計年度末における当社グループの従業員数は5,758人(前年同期比10.2%増)と外貨ex byGMO株式会社の連結子会社もあり増加いたしました。
 広告宣伝費は、前年同期比3,851百万円増の10,047百万円(62.2%増)となりました。アクセス事業においてプロモーションの適正化があった一方、暗号資産交換事業において認知度向上と取引高シェア拡大を目指して積極的なマーケティング活動を展開しました。

 

③営業外損益
 当連結会計年度における営業外収益は前年同期比2,943百万円増4,189百万円、営業外費用は同109百万円減1,892百万円となりました。前年同期には為替差損の計上がありましたが、為替差益へと転じております。

 

④特別損益
 当連結会計年度における特別利益は前年同期比8,023百万円減1,139百万円、特別損失は同5,555百万円減818百万円となりました。前年同期には投資有価証券売却益で7,796百万円の計上、また、減損損失で3,787百万円の計上がありました。

 

⑤法人税等
 当連結会計年度における法人税等は前年同期比4,001百万円増の15,259百万円となりました。

 

⑥非支配株主に帰属する当期純利益
 当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は前年同期比2,544百万円増の10,928百万円(30.4%増)となりました。主に上場子会社各社の利益が好調に推移しております。
 

⑦親会社株主に帰属する当期純利益
 以上、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比7,243百万円増の17,527百万円(70.4%増)となりました。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。

 

 

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

2021年12月

自己資本比率(%)

5.8

7.0

6.2

4.8

5.2

時価ベースの自己資本比率(%)

29.5

22.5

27.0

31.3

21.4

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

17.5

8.7

17.8

4.8

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

11.5

19.3

9.6

33.5

 

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。

4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてい

    ます。

5. 2021年12月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びイ

  ンタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。

 
②財務政策
 当連結会計年度末における有利子負債(インターネット金融事業固有の勘定は除く)は前年同期比で86,277百万円増加294,663百万円41.4%増)となっております。有利子負債の内訳は、金融機関からの短期借入金163,465百万円及び長期借入金(1年以内返済予定分を含む)65,208百万円、社債および転換社債型新株予約権付社債の発行により65,990百万円となっております。
 資金需要を満たすための資金は、金融機関と当座貸越契約及びコミットメント契約を総額232,963百万円設定している他、金利動向等の調達環境並びに有利子負債の返済時期等を考慮のうえ、社債を発行する場合があります。

 

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