事業等のリスク

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがある。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1) 電気事業に関する制度変更等について

電力システム改革については、電力広域的運営推進機関の設置、小売全面自由化に続き、2020年4月には送配電部門の一層の中立化を図るための法的分離が実施されているが、当社は小売電気事業、発電事業を営むことができる「認可一般送配電事業者」に位置付けられることにより、引き続き発送電一貫体制を維持している。

一方、国のエネルギー政策やそれに伴う電気事業に係る制度変更、環境規制の強化などの動向によって、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

(2) 電気事業以外の事業について

当社グループは、電気事業を核として建設業、IT関連事業、不動産業、ガス供給事業、再エネ事業等の事業を展開している。

当社グループの業績は、他事業者との競合の進展など事業環境の変化により、影響を受ける可能性がある。

(3) 販売電力量の変動について

当社グループの中核事業である電気事業において、販売電力量は気象状況(気温や台風等)や景気動向、省エネルギーの進展、他事業者との競争状況などによって変動することから、当社グループの業績はそれらの状況により影響を受ける可能性がある。

(4) 燃料価格の変動について

電気事業における主要な火力燃料は、石炭・重油・LNGであるため、燃料価格及び外国為替相場等の変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

ただし、バランスのとれた電源構成を目指すこと等によって燃料価格変動のリスク分散に努めている。

燃料価格及び外国為替相場の変動を電気料金へ反映させる「燃料費調整制度」については、燃料価格等の著しい変動を全て織り込むことができない場合があるが、当社グループの業績への影響を一定程度緩和している。

(5) 金融市場の動向について

当社グループの有利子負債残高は、2022年3月末時点で2,054億円であり、今後の市場金利動向や格付けの変更による調達金利の変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

ただし、有利子負債残高の大部分を固定金利で調達していることから、金利変動による業績への影響は限定的と考えられる。

また、当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。割引率や運用利回りの変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

(6) 沖縄振興特別措置法等に基づく特別措置について

当社は、沖縄振興特別措置法により、沖縄における電気の安定的かつ適正な供給を確保するため、資金の確保等に関する特別措置を受けており、沖縄振興開発金融公庫から低金利による融資を受けている。

また、当社は、税法上の特別措置(固定資産税の軽減、石炭およびLNGに係る石油石炭税の免除)を受けているが、これによる特別措置額は、お客さまに還元されている。

当該制度が撤廃された場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

(7) 自然災害・トラブルの発生について

当社グループは、大規模な地震・津波、台風等の自然災害による設備被害や設備事故等のトラブルが発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

このような自然災害・トラブル発生のリスクを軽減するため、設備の点検・修繕・改良を計画的に実施し、設備の信頼性維持・向上に取り組み、エネルギーの安定供給に努めている。

また、被災時の早期復旧に備え、大規模地震・津波等により電力設備等が甚大な被害を受けたとの想定のもと、全社規模での総合防災訓練の実施および行政機関が実施している防災訓練にも参加している。

(8) 個人情報の流出について

当社グループは、事業を行うためにお客さまの個人情報(特定個人情報を含む)を取得・管理しており、漏えい事故が発生した場合には、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

当該リスクに対しては、以下の対策を図っている。

・個人情報の保護に関する基本方針(プライバシーポリシー)を定め従業員へ周知するとともに、ホームページへの掲載を行っている。

・適切な情報管理を行うために、個人情報保護に関する規定を制定し、社内体制を整備している。

・eラーニングによる研修の実施や、個人情報保護上問題のある事例の社内報への掲載等を通して個人情報保護に対する理解度の向上や意識の高揚に努めている。

なお、リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、リスクの性質上、合理的に予見することが困難であるため、記載していない。

 

(9) 企業倫理に反する行為の発生について

企業倫理に反する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

当該リスクに対しては、以下の対応を図っている。

・社長を委員長とする「企業倫理委員会」を設置し、企業倫理に関する規程の制定や、企業倫理に関する活動計画の策定などを行っている。

・企業倫理に関する活動として、社長メッセージの発信や、法令遵守・企業倫理に関する講話等の開催、問題事例の社内報への掲載、協力企業に対する啓発活動等を実施し、企業倫理の徹底に努めている。

・また、企業倫理に関する事項の通報・相談を受け付ける「企業倫理相談窓口」を社内・社外に設置し、従業員に対する継続した周知活動を行うとともに、通報者の保護の徹底を図っている。

なお、リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、リスクの性質上、合理的に予見することが困難であるため、記載していない。

 

(10) 新型コロナウイルス感染症に関する影響について

新型コロナウイルス感染症による影響が長期化した場合、県経済の悪化による電力需要への影響や、サプライチェーンの寸断等によりヒトやモノの流れが収縮することで、資機材の調達や設備の保守・点検への影響が生じる可能性がある。

このような中、当社グループとしては、ライフラインを担う責任を果たすため、引き続きエネルギーの安定供給に最大限努めていく。

 

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