(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、行動制限の緩和等により企業の景況感に改善傾向がみられましたが、ウクライナ情勢等を背景としたグローバルサプライチェーンの混乱や、世界的なインフレ懸念が広がりなど、これまで以上に先行きは不透明な状況となっております。日本国内においても、資源価格の高騰や急激な円安の進行など、景気の先行きが見通せない状況が続いております。
このような情勢のなか、当社グループは、本設販売向けの展示場やレンタルスペースを併設した展示場など、展示場の新規出店やリニューアルを推進し、体制の強化を図りました。本設需要のある来場者やホームページへの問い合わせが前年を大きく上回った状態を維持しており、業績は堅調に推移致しました。
一方で、鋼材を中心として原材料価格の高騰が続いており、原価への影響も生じております。原価低減活動を推進することで利益確保に努めてまいります。
これらの結果、当連結会計年度のユニットハウス事業の売上高は53,300百万円(前年同期比11.1%増)、その他の事業の売上高は46百万円(前年同期比75.8%減)となり、合計した当連結会計年度の売上高は53,346百万円(前年同期比10.7%増)となりました。
利益面におきましては、製造及び物流部門を中心に原価低減及び経費削減を推進し、営業利益9,833百万円(前年同期比24.0%増)、経常利益10,101百万円(前年同期比27.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,382百万円(前年同期比24.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,472百万円増加し、6,759百万円となりました。
資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、仕入債務の増加であります。主な減少要因は、棚卸資産の増加、借入金の返済、法人税等の支払、売上債権の増加、有形固定資産の取得による支出、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の減少であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は8,564百万円(前連結会計年度は6,146百万円の獲得)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益9,808百万円、減価償却費7,240百万円であり、仕入債務の増加2,115百万円、主な減少要因は、棚卸資産の増加6,827百万円、法人税等の支払3,237百万円、売上債権の増加1,103百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,692百万円(前連結会計年度は1,677百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、レンタル資産及び工場等への設備投資、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出1,653百万円、無形固定資産の取得による支出71百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は3,906百万円(前連結会計年度は3,123百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、配当金の支払1,665百万円、長期借入金の返済による支出1,914百万円、リース債務の返済による支出315百万円であります。
③生産・レンタル資産増加実績及び受注並びに販売の実績
(ア)生産実績
当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
ユニットハウス事業(百万円) |
19,247 |
106.4 |
(注)金額は製造原価で表示しております。
(イ)レンタル資産増加実績
セグメントの名称 |
品目区分 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
ユニットハウス事業 |
ユニットハウス(棟) |
19,037 |
144.0 |
(注) 増加実績は、自社生産のうちレンタル資産に振り替えた数量であります。
(ウ)受注実績
当社は販売計画に基づき見込生産をしておりますので、該当事項はありません。
(エ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
ユニットハウス事業(百万円) |
53,300 |
111.1 |
その他(百万円) |
46 |
24.2 |
合計(百万円) |
53,346 |
110.7 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度のユニットハウス事業の売上高は、前連結会計年度に比べ5,308百万円増加し、53,300百万円(前年同期比11.1%増)となりました。これは主に、店舗・一般事務所といった本建築において大型物件の受注が大幅に増加したことによるものであります。その他の事業につきましては、前連結会計年度に比べ144百万円減少し、当連結会計年度売上高は、46百万円(前年同期比75.8%減)となりました。上記の結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比べ5,163百万円増加し、53,346百万円(前年同期比10.7%増)となりました。
当社グループは、事業領域としては、本建築の販売およびレンタルの強化と、不動産領域の拡大を中心に進めております。全県に配置した展示場の展示品を増強するとともに、ホームページからの集客にも積極的に取り組み、WEBと実店舗が融合した提案力のある営業体制構築を進めております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ2,780百万円増加し、23,336百万円(前年同期比13.5%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、人件費の増加や物流センター等へのユニットハウスの移動費用の増加等により、前連結会計年度に比べ878百万円増加し、13,503百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比べ1,901百万円増加し、9,833百万円(前年同期比24.0%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比べ2,155百万円増加し、10,101百万円(前年同期比27.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ1,260百万円増加し、6,382百万円(前年同期比24.6%増)となりました。
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産の額は、前連結会計年度末に比べ5,288百万円増加し、69,617百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加2,472百万円、建設仮勘定の増加1,081百万円、売上債権及び契約資産の増加1,059百万円、建物及び構築物の増加691百万円、無形固定資産の減少98百万円などであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債の額は、前連結会計年度末に比べ1,108百万円増加し、25,861百万円となりました。主な要因は、仕入債務の増加2,303百万円、未払金の増加512百万円、未払法人税等の増加269百万円、短期及び長期借入金の純減1,925百万円、リース債務の減少290百万円などであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の額は、前連結会計年度末に比べ4,180百万円増加し、43,756百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益6,382百万円および配当金の支払1,666百万円、連結範囲の変動に伴う減少604百万円などであります。自己資本比率は62.9%となっており、健全な財務状況を保っております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(イ)財務政策
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、6,169百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,759百万円となっております。
なお、当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備資金を調達していく考えであります。
③重要な会計方針及び会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値等会計上の見積りを必要とする事象及びその見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関し、適切な仮定を設定しております。さらに設定した仮定に基づき適切な情報を収集し、適切な仮定及び情報による見積り金額を計算しています。
以上の方針に基づき、継続して評価を行っております。また、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は他の方法では判断しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当期の連結財務諸表の作成にあたって、新型コロナウイルス感染症の影響について、当連結会計年度末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っておりますが、現時点において重要な影響を与えるものはないと判断しております。ただし、今後の状況の変化によって判断を見直した結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
お知らせ