業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う断続的な緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用により、先行き不透明な状況が続きました。ワクチン接種が進み、秋以降は行動制限が緩和されたことから、持ち直しの動きが見られました。期末にかけては、変異株の感染拡大や、ウクライナ情勢が悪化する中、原材料価格の高騰や金融資本市場の変動等による下振れリスクが懸念されるなど、依然として先行きが見通せない状況が続きました。

 このような環境のなかで当社グループは、事業の柱であるIT関連分野において、ソフトウエア開発及び関連業務では、よりユーザーに近い立場での開発業務ができるようにグループ会社間で連携を取りながら企業体質の強化をしてまいりました。また、コンピュータ関連サービス分野におきましても、サービスの質の向上に取り組み、ユーザーからも評価していただけるような提案営業の強化をしてまいりました。

 当連結会計年度の売上高は51億77百万円(前年同期比0.7%増)、営業利益は4億38百万円(前年同期比3.8%減)、経常利益は4億65百万円(前年同期比14.8%減)となりました。これに、特別損益の計上及び税金費用等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3億36百万円(前年同期比5.9%減)となりました。

 当連結会計年度におけるセグメントの業績は次のとおりです。

 当社グループの報告セグメントは、業績の評価、事業戦略の構築、経営資源の配分等を行ううえで重要性に基づいて決定しており、「情報処理事業」、「不動産事業」、「レンタカー事業」の3つで構成されています。

 当連結会計年度におけるセグメントの業績は、情報処理事業では、DX関連需要が旺盛であるものの、新型コロナウイルス感染下における駐在先職場封鎖による生産性の低下もあり、売上高49億50百万円(前年同期比2.2%増)、営業利益4億25百万円(前年同期比5.4%減)となりました。不動産事業では、売上高2億14百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益52百万円(前年同期比8.0%増)となりました。レンタカー事業では、引き続き外出自粛の影響により客足が伸び悩みましたがコストの抑制にも取り組み、売上高1億5百万円(前年同期比30.6%減)、営業損失25百万円(前年同期は29百万円の営業損失)となりました。

 また、「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、(3)中長期的な会社の経営戦略」に記載しました各種施策に取り組んでおります。経営指標につきましては売上高経常利益率9.0%、ROE11.6%となり、中期計画において目標としておりました売上高経常利益率6%は達成したものの、ROEにつきましては目標としておりました15%を下回る結果となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は15億16百万円で、前連結会計年度末に比べて53百万円増加しました。

 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は3億37百万円(前年同期は5億86百万円の増加)となりました。主な増加の内訳は、税金等調整前当期純利益4億81百万円、減価償却費1億63百万円であります。主な減少の内訳は、法人税等の支払額2億3百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は87百万円(前年同期は53百万円の減少)となりました。主な増加の内訳は、投資有価証券の売却及び償還による収入60百万円であります。主な減少の内訳は、投資有価証券の取得による支出1億13百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は2億1百万円(前年同期は70百万円の増加)となりました。増加の内訳は、短期借入れによる収入9億80百万円であります。減少の内訳は、短期借入金の返済による支出9億80百万円、長期借入金の返済による支出1億81百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出19百万円であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

情報処理事業

4,927,501

102.1

不動産事業

レンタカー事業

 報告セグメント計

4,927,501

102.1

その他

合計

4,927,501

102.1

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

情報処理事業

4,844,756

101.4

不動産事業

レンタカー事業

 報告セグメント計

4,844,756

101.4

その他

合計

4,844,756

101.4

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

情報処理事業

4,950,389

102.2

不動産事業

214,790

99.5

レンタカー事業

105,487

69.4

 報告セグメント計

5,270,667

101.2

その他

△93,626

合計

5,177,041

100.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。なお、「その他」の欄には、報告セグメントに含まれない事業セグメントの販売高とセグメント間の内部売上高消去額の合計を記載しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

㈱日立システムズ

803,995

15.6

760,186

14.7

㈱日立製作所

765,656

14.9

726,657

14.0

㈱日立システムズエンジニアリングサービス

427,627

8.3

537,289

10.4

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は59億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ35百万円の増加となりました。

 流動資産は22億81百万円となり、29百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が53百万円増加したこと及び、有価証券が72百万円減少したことによるものであります。

 固定資産は36億40百万円となり、65百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産の建物及び構築物(純額)が27百万円、機械装置及び運搬具(純額)が85百万円減少したこと及び、投資その他の資産の投資有価証券が1億93百万円増加したことによるものであります。

(負債)

 当連結会計年度末の負債は28億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億44百万円の減少となりました。

 流動負債は12億0百万円となり、1億56百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が37百万円、 未払法人税等が47百万円減少したことによるものであります。

 固定負債は16億27百万円となり、1億87百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が1億76百万円減少したことによるものであります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 売上高は、51億77百万円(前年同期比0.7%増)となりました。セグメント別の内訳は、情報処理事業では、DX関連需要が旺盛であったため、49億50百万円(前年同期比2.2%増)、不動産事業では、2億14百万円(前年同期比0.5%減)、レンタカー事業では、引き続き外出自粛の影響により客足が伸び悩み、1億5百万円(前年同期比30.6%減)となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価は40億85百万円(前年同期比1.1%増)、販売費及び一般管理費は6億52百万円(前年同期比1.5%増)となりました。

(営業利益)

 上記の結果、営業利益は4億38百万円(前年同期比3.8%減)となりました。

(営業外損益、経常利益)

 営業利益に助成金収入19百万円等の営業外損益を営業利益に加味した結果、経常利益は4億65百万円(前年同期比14.8%減)となりました。

(特別損益、法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)

 経常利益に投資有価証券売却益33百万円等の特別損益の計上及び税金費用等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3億36百万円(前年同期比5.9%減)となりました。

 

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