(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当期の我が国の経済は、企業業績、雇用環境及び所得状況の緩やかな回復基調が継続しました。しかしながら、個人消費の伸び悩みや経済の先行き懸念も浮彫りになりました。
このような事業環境のなか、当社の売上高は、前期比14億22百万円増加の144億41百万円(前期比10.9%増)となりました。
卸売事業では、新商品を中心として好調だった冬物商戦後も、定番商品のボトムスに加えて、トップスの豊富な品揃えが奏功し、売上が堅調に推移しました。また、リテール事業につきましても、昨年開店した旗艦店のリーバイスストア大阪や新規店舗を含めたリーバイスストア各店舗及びアウトレットの各店舗において着実に売上が伸張しました。
売上の伸張に加えて商品のコスト削減が功を奏し、収益性の高い販売ができたため、返品調整引当金戻入後の売上総利益は、前期比12億50百万円増加の72億21百万円(前期比20.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費への投資や売上増加に伴う配送料、店舗運営費等の販売費が増加したため前期比10億6百万円増加の65億96百万円(前期比18.0%増)となりました。
この結果、営業利益は、前期比2億43百万円増加の6億24百万円(前期比63.8%増)、経常利益は、前期比2億19百万円増加の6億25百万円(前期比54.1%増)、当期純利益につきまして、昨年度は過年度に支払ったロイヤリティ5億95百万円の返還を受け特別利益に計上しましたので、前期比2億15百万円減少の6億6百万円(前期比26.2%減)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて12億34百万円増加し、72億82百万円となりました。これは、主に商品が6億3百万円、売掛金が3億26百万円増加したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べて6億28百万円増加し、37億99百万円となりました。これは、主に買掛金が3億9百万円、未払金が3億9百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて6億6百万円増加し、34億83百万円となりました。これは、主に当期純利益により利益剰余金が増加したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益6億10百万円、減価償却費1億37百万円、仕入債務3億9百万円並びに未払金2億85百万円の増加等による収入、売上債権3億26百万円、たな卸資産6億3百万円の増加等並びに法人税等の支払額1億25百万円等による支出があったため、98百万円の資金の収入(前期比7億40百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1億79百万円並びに敷金の差入による支出48百万円等により2億32百万円の資金の支出(前期比53百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動によるキャッシュ・フローは、ファイナンスリース債務の返済等により14百万円の資金の支出(前期比2億33百万円の減少)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次の通りであります。
品目 |
当事業年度 (自 平成29年12月1日 至 平成30年11月30日) |
前年同期比(%) |
メンズボトムス(百万円) |
8,196 |
97.4 |
レディースボトムス(百万円) |
2,269 |
127.8 |
メンズトップス(百万円) |
2,798 |
139.5 |
レディーストップス(百万円) |
830 |
142.6 |
その他(百万円) |
346 |
143.3 |
合計(百万円) |
14,441 |
110.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先 |
前事業年度 (自 平成28年12月1日 至 平成29年11月30日) |
当事業年度 (自 平成29年12月1日 至 平成30年11月30日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
㈱ライトオン |
3,731 |
28.7 |
4,003 |
27.7 |
(注)本表の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社における経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましても、一部、見積り及び合理的判断に基づく数値を含んでおり、これらは、過去の実績等を勘案して合理的に判断しております。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
売上高は前期比10.9%の増加でしたが、商品カテゴリー別には、レディースボトムス、メンズトップス、レディーストップスの売上の伸張が貢献しており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、(4)経営環境並びに事実上及び財務上の対処すべき課題」に記載のとおりこれらを大きなポテンシャルのあるカテゴリーと認識しており取り組んでおります。
b.営業利益、経常利益
売上の増加に加えて、グローバル調達でのコスト削減が奏功し、売上原価率(ロイヤリティ除く。)が前期比で50.1%から46.1%と4.0%節減できました。また、卸売業者の店舗での在庫の適正化がすすみ、返品調整引当金が61百万円の戻し入れとなりました。一方、営業利益の増加により、ロイヤリティが増加しました。この結果、営業利益は6億24百万円(営業利益率4.3%)となり、経常利益は6億25百万円(経常利益率4.3%)となり前期より改善しました。
c.当期純利益
前期は、特別利益としてロイヤリティ返還益が5億95百万円計上されましたので前期比2億15百万円減少の6億6百万円となりましたが、本特別項目の除外後の前期比では3億80百万円の増加となります。
③資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の販売費用によるものです。投資資金需要の主なものは新規出店や改装にかかる店頭固定資産によるものであります。
④経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
経営成績に重要な影響を与える要因について、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
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