業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年より続く新型コロナウイルス感染症により、緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置が断続的に行われ、経済活動の制限が続いたことから企業活動や個人消費は弱い動きでありましたが、ワクチン接種が普及し、緊急事態宣言が解除された10月以降は徐々に景気回復傾向となっておりました。しかしながら、新たな変異株による感染拡大や世界的な資源価格の高騰等により、依然として先行きは不透明な状況にあります。

当社グループにおきましても新型コロナウイルス感染症により、レストラン事業においては、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の実施に伴う営業時間短縮要請や休業要請及び酒類提供規制の要請等に真摯に対応し、また、機内食事業におきましては海外との渡航制限の影響による航空会社の減便や運休による機内食の需要の減少等で営業活動の制限が続いた状況でありました。

このような状況の中、グループ内の全ての事項について聖域を設けることなく徹底的な見直しを行い収益力の改善を急ぐとともに、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた事業構造の再構築を行っております。そして、コーポレート・ガバナンス体制とコンプライアンス体制のより一層の強化を推進するとともに、グループ各会社の財務体質及びマネジメント力の改善を図るため、ホールディングスのリーダーシップ向上を目的として、当社は監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ機関変更の実施、また、不動産賃貸事業及び水産物卸売事業を営む連結子会社の大阪木津市場㈱の吸収合併をいたしました。

以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高232億71百万円(前年同期比10億98百万円増)、営業損失22億43百万円(前年同期は営業損失45億65百万円)、経常損失22億89百万円(前年同期は経常損失47億19百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益5億13百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失51億25百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。

(レストラン事業)

レストラン事業においては、11月に独自技術を活かした新業態としてジェラート専門店「solege」を大阪市住之江区に出店いたしました。工房を併設しており、店舗展開、流通小売も視野に入れ、独自技術を使用した生ソルベでアイスクリーム業界の新たなスタンダードとなりうる潮流を作ることを目指しております。

既存ブランドのブラッシュアップにより郊外型店舗を増やすことで店舗収益力の改善及び省人化等の業務改善を推進する取り組みでは、茨城県を中心にラーメン店及び中華料理等を展開する㈱雪村において、雪村餃子無人直売所が順調に拡大推移しており、現在25店舗となりました。

その結果、当連結会計年度における新店はそば部門の「そじ坊」2店舗、アジア部門その他の「シジャン」1店舗、「solege」1店舗、「壱番亭」2店舗、「炎座」1店舗、「吉衛門」1店舗及び「雪村餃子無人直売所」25店舗の合計33店舗であります。改装は14店舗実施し、そのうち5店舗は業態変更を行いました。また、退店は11店舗であり、うち2店舗は直営からフランチャイズ店舗へ移管致しました。この結果、当連結会計年度末におけるレストラン事業の店舗数は、36都道府県に407店舗(フランチャイズ店舗102店舗を含む)となりました。

以上の結果、レストラン事業の売上高は150億27百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント損失17億73百万円(前年同期は34億23百万円の損失)となりました。

[うどん部門]

主力業態の「杵屋」では、新型コロナウイルス感染症の影響下における対策として昨年より引き続きテイクアウト及びデリバリーの拡大を推進した結果、テイクアウト比率が大幅にアップいたしました。また、小麦などの高騰と同感染症の影響による来店客数減少の対策として、9月にメニューの一部価格改定とロケーション別による商品の絞り込み等を実施し、客単価アップによる収益改善に取り組みました。セルフ業態の「麦まる」「杵屋麦丸」もコロナ禍による来店客数減少の対策として10月に価格改定を含むメニュー変更を実施いたしました。うどんの量目を「並・大盛」の2種類から、「並・中・大盛」の3種類に変更し、うどん弁当の販売、テイクアウト商品数の拡大などお客様のご要望を多く取り入れ、時短営業の影響等がありましたが、売上高はわずかに増収となりました。

当連結会計年度は、「杵屋」については退店4店舗(うちフランチャイズへの移管1店舗)、「めん坊」については「杵屋」への業態変更2店舗、「麦まる」については「おらが蕎麦」への業態変更1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は37億86百万円(前年同期比1.1%増)となりました。

 

[そば部門]

主力業態の「そじ坊」では、昨年に引き続き、在宅勤務者の増加に加え、時短営業の継続的要請に伴い、酒房メニューを提供している店舗を中心に売上の回復は遅れております。そば粉などの高騰の影響もあり、9月にはメニューの価格改定を実施し収益改善に努めました。ビジネス立地に集中して展開している「おらが蕎麦」においても、メニュー変更と価格改定を実施し、人気商品をよりアピールすることによる売上拡大と効率化に取り組み、売上高は増収となりました。

当連結会計年度は、「そじ坊」については出店2店舗、退店1店舗(うちフランチャイズへの移管1店舗)、「神田」への業態変更1店舗、フランチャイズ店舗から直営店舗への変更1店舗、「叶家」については退店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は64億6百万円(前年同期比4.9%増)となりました。

[洋食部門]

「しゃぽーるーじゅ」及び「ロムレット」では、コロナ禍の中、テイクアウト及びデリバリーを拡大し売上改善に努めました。テイクアウト及びデリバリーは大幅に売上増となり、売上高は増収となりました。この結果、当部門の売上高は3億33百万円(前年同期比10.3%増)となりました。

[和食部門]

丼業態の「丼丼亭」は、テイクアウトの需要が大きい業態の特性を活かしてテイクアウトとデリバリー対応店舗を昨年より更に大幅に拡大し売上確保に努めました。とんかつ業態の「かつ里」「すみ田」でも同様にテイクアウト弁当、デリバリー拡大を図り、売上高は増収となりました。

当連結会計年度は、「天はな」については「丼丼亭」への業態変更1店舗を行いました。この結果、当部門の売上高は7億30百万円(前年同期比1.9%増)となりました。

[アジア部門その他]

韓国料理業態の「シジャン」は8月にメニュー変更を実施し、食材の見直しによるピビンバなどのブラッシュアップと、より視覚に訴えるメニューに変更し収益改善に努めました。新業態のジェラート専門店「solege」は、11月に大阪市住之江区の本社近隣のロードサイドに出店しました。商品特長は生の果実を生のままで流通(冷蔵)させる技術によるフレッシュ感あるジェラートであり、業界では初の技術とされており、唯一の生果実のジェラートを訴求し、多店舗展開を実施してまいります。また、㈱壱番亭本部が展開するラーメン店「壱番亭」は、5月に関西2号店を大阪府堺市に出店いたしました。

当連結会計年度は、「シジャン」については出店1店舗、「ティーヌン」については退店1店舗、新業態「solege」の出店1店舗、㈱壱番亭本部が運営する「壱番亭」については出店1店舗、当社による出店1店舗、「炎座」については出店1店舗、㈱雪村が運営する「ゆきむら亭」についてはフランチャイズ店舗から直営店舗への変更1店舗、退店1店舗、「吉衛門」についてはフランチャイズによる出店1店舗、「商人(あきんど)」については退店1店舗、「鶏一番」については退店1店舗、「雪村餃子無人直売所」については出店25店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は37億71百万円(前年同期比12.3%増)となりました。

(機内食事業)

㈱エイエイエスケータリングにおいては、新型コロナウイルス感染症継続による航空会社の著しい減便及び運休継続中ではありますが、コストコントロールの結果、増収増益となりました。

以上の結果、機内食事業の売上高は9億96百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント損失3億46百万円(前年同期は6億66百万円の損失)となりました。

(業務用冷凍食品製造事業)

㈱アサヒウェルネスフーズにおいては、季節品のおせち及び冷凍弁当等の製造が増加したことから増収増益となりました。

以上の結果、業務用冷凍食品製造事業の売上高は43億30百万円(前年同期比5.8%増)、セグメント利益2億60百万円(前年同期は1億32百万円の利益)となりました。

(不動産賃貸事業)

不動産賃貸事業においては、大阪木津地方卸売市場の入居率はほぼ前年同期並みではあるものの、コストコントロールの効果により増収増益となりました。

以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は6億87百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益3億22百万円(前年同期は2億66百万円の利益)となりました。

(運輸事業)

水間鉄道㈱においては、鉄道旅客数は新型コロナウイルス感染症の影響継続により前年同期並みであり、鉄道安全対策工事を進捗させたこと等により減収減益となりました。

以上の結果、運輸事業の売上高は3億59百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント損失75百万円(前年同期は69百万円の損失)となりました。

 

(その他)

大阪木津地方卸売市場で展開しております水産物卸売事業は、魚介の卸売数量が増加しましたが売上原価を抑えることができず増収減益となりました。日本食糧卸㈱で展開しております米穀卸売事業は、販売数量が減少しましたがコストコントロールの効果により減収増益となりました。

以上の結果、その他の売上高は18億69百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント損失83百万円(前年同期は1億円の損失)となりました。

 

財政状態につきましては、次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は158億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億53百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金56億52百万円の増加、未収消費税等3億63百万円の減少によるものであります。固定資産は242億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億3百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産8億94百万円、差入保証金4億39百万円及び投資有価証券2億56百万円の減少によるものであります。

この結果、総資産は、401億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億49百万円増加いたしました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は76億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億44百万円減少いたしました。これは主に短期借入金7億円の減少、未払法人税等3億36百万円及び未払消費税等2億13百万円の増加によるものであります。固定負債は234億71百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億54百万円増加いたしました。これは主に長期借入金40億6百万円の増加によるものであります。

この結果、負債合計は、310億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ37億10百万円増加いたしました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は90億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億39百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益5億13百万円の計上及び非支配株主持分2億74百万円の減少等によるものであります。

この結果、自己資本比率は22.0%(前連結会計年度末は23.1%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は25億61百万円(前年同期は48億42百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8億52百万円、減価償却費10億84百万円、固定資産売却益3億87百万円、未払消費税等の増加額5億77百万円及び助成金の受取額40億26百万円等を反映したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果獲得した資金は2億87百万円(前年同期は12億93百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7億63百万円、有形固定資産の売却による収入5億84百万円、投資有価証券の取得による支出3億47百万円、投資有価証券の売却による収入5億71百万円、退店等による差入保証金の回収による収入4億83百万円及び店舗撤去に伴う支出1億65百万円等を反映したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は28億3百万円(前年同期は44億95百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入81億37百万円、短期借入金の返済による支出19億円及び長期借入金の返済による支出40億97百万円等を反映したものであります。

以上により、当連結会計年度における連結ベースの資金の増加額56億52百万円(前年同期は16億40百万円の減少)により、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は124億25百万円となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので生産及び受注の実績は記載しておりません。

販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

レストラン事業

 

 

うどん部門

3,786,954千円

1.1

そば部門

6,406,176

4.9

洋食部門

333,006

10.3

和食部門

730,032

1.9

アジア部門その他

3,771,657

12.3

小計

15,027,827

5.6

機内食事業

996,293

14.4

業務用冷凍食品製造事業

4,330,740

5.8

不動産賃貸事業

687,911

0.1

運輸事業

359,570

△4.4

報告セグメント計

21,402,342

5.6

その他

1,869,547

△2.2

合計

23,271,890

5.0

 

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度は、年間を通して世界中が新型コロナウイルス感染症の影響を受け、大きな社会変化が起きた年度となりました。当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績におきましても、主力事業であるレストラン事業では、度重なる飲食店への休業要請と営業時間の短縮要請等により、都心部の商業施設やオフィス街に出店する店舗を中心として売上高が大幅に減少致しました。また、機内食事業では、世界各国の入出国制限により機内食需要が著しく落ち込み、経営状況は大幅に悪化しています。このように新型コロナウイルス感染症の拡大の影響が当連結会計年度の財政状態及び経営成績における最大の要因であります。

また、今後、新型コロナウイルス感染症の収束が当社グループの予想以上に遅延し、経済活動の停滞が長引く場合や、消費マインドが冷え込む等の場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

セグメントごとの財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの財務戦略としては、堅実な財務体質のもと、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。経営資源最適配分のため、事業ポートフォリオの見直しを推進し、自己資本比率の増強を図ります。

 

1)資金需要

当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要であります。運転資金需要としましては、グループ各社の営業活動に必要な運転資金(材料仕入、製造費、人件費等の営業費用)であります。設備資金需要としましては、レストラン事業における新規出店や既存店舗改装費等やその他各事業における事業の維持及び伸長に係る設備投資であります。

2)財務政策

当社グループは現在、運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適時判断して実施していくこととしております。なお、今般の新型コロナウイルス感染症による事業への影響に鑑み、グループ経営の安定化を図るべく手元流動性を厚く保持することを目的に金融機関より借入れを行い、資金需要に対応しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

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