当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響が続き個人消費が低迷する中、とりわけ衣料品支出は、厳しい状況で推移いたしました。
当社は、重点施策として「既存卸売ビジネスの挽回」、「小売り事業の強化」、「特長ある商品群の企画・提案」、「異業種との協業」に取り組んでまいりましたが、当連結会計年度の売上高は56,572百万円、前期比13.0%の増収となったものの、原料価格の上昇、円安進行、海上運賃の値上がり、生産委託工場の工賃上昇など、第3四半期以降に急ピッチで上昇した影響を強く受け、売上総利益率が17.3%と前期比2.8ポイント低下いたしました。
また、売上高の増加に伴い物流費や物件費など販売費及び一般管理費が12,007百万円、前期比8.4%の増加となった結果、営業損失は2,228百万円(前期は営業損失1,018百万円)、経常損失は2,012百万円(前期は経常損失770百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,025百万円(前期は純損失1,121百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① アパレル・テキスタイル関連事業
売上高は50,091百万円(前期比13.1%増)となったものの、原料価格の上昇、円安進行、海上運賃の値上がり、生産委託工場の工賃上昇などに伴い、売上総利益率が低下いたしました。また、売上高の増加に伴い物流費や物件費など販売費及び一般管理費が増加した結果、営業損失は2,639百万円(前期は営業損失1,475百万円)となりました。
② 賃貸事業
概ね前年並みに推移し、売上高は850百万円(前期比2.4%増)、営業利益は563百万円(前期比3.9%増)となりました。
③ その他
合成樹脂・化成品販売を行うマテリアル事業の増収により、売上高は5,631百万円(前期比13.9%増)となりましたが、新規事業の立ち上げ費用の発生などにより、営業損失は155百万円(前期は営業損失89百万円)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1. 金額は製造原価であります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
総資産
流動資産は、前連結会計年度末比2,768百万円増加し、21,599百万円となりました。これは主として、現金及び預金が656百万円、受取手形及び売掛金が987百万円、商品及び製品が648百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末比393百万円減少し、25,449百万円となりました。これは主として、投資有価証券が530百万円減少したことなどによるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末比2,374百万円増加し、47,048百万円となりました。
負債
負債は、前連結会計年度末比4,630百万円増加し、17,900百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が1,710百万円減少しましたが、借入金が6,160百万円増加したことなどによるものであります。
純資産
純資産は、前連結会計年度末比2,256百万円減少し、29,148百万円となりました。これは主として、利益剰余金が 2,413百万円減少したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)につきましては、前連結会計年度末に比べ526百万円(13.6%)増加の4,404百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により減少した資金は、5,167百万円(前期は630百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が1,902百万円、売上債権が978百万円増加、たな卸資産が554百万円増加、仕入債務が1,710百万円減少となったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により減少した資金は、118百万円(前期は111百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入が128百万円、投資有価証券の売却による収入が314百万円となった一方で、定期預金の預入による支出が258百万円、有形固定資産の取得による支出が264百万円となったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により増加した資金は、5,729百万円(前期は1,215百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が800百万円、配当金の支払額が185百万円、自己株式の取得による支出が186百万円となった一方で、短期借入金の増加額が6,960百万円となったことなどによるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 主要な資金需要および財源
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、賃貸不動産の取得、設備新設・改修等によるものであります。
これらの資金の財源につきましては、営業活動によるキャッシュフロー及び自己資本のほか、金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。
② 資金の流動性
当社及び国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネージメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金の一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。
また、新型コロナウイルス感染症に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件又は仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
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