事業等のリスク

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがある。なお、当社グループはこれらのリスクが発生する可能性を認識した上で、発生の回避やその影響を最小限に止めるなどの事前対応、または発生した場合の事後対応に努めるものとしている。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものである。

(1)法令等の順守に関するもの

当社グループが事業を遂行していく上で、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、当社グループの業績又は財政状況に重大な影響を及ぼす可能性がある。

なお、当社、連結子会社である日本エステル株式会社およびその他3社の計5社が製造、加工または販売した高伸度防砂シートに関して、代表者東亜建設工業株式会社およびその他2社の計3社で構成された特定建設工事共同企業体から那覇空港滑走路増設埋立工事の一部工区において当該高伸度防砂シートが短期間で著しく強度低下したために、陥没や空洞が発生したとして損害賠償(2,142百万円)並びに遅延損害金の支払いを求める損害賠償請求訴訟を提起されている。この訴訟は現在、係争中であり、当社としては相手側の主張が誤りであることを立証するなど、適切な防御を行ってゆく所存であるが、今後の事態の進展によっては、当社グループの業績及び財政状況等に影響を与える可能性がある。

(2)財務報告に関するもの

当社グループでは、不正な会計処理等により適切な財務報告がなされないリスクが発生する可能性がある。当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの信用の失墜及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの業績又は財政状況に重大な影響を及ぼす可能性がある。

(3)製品の安全・品質保証に関するもの

当社グループは製品の品質管理に万全を期し、製品の欠陥等の発生を未然に防止している。また、万が一の製品事故に備えた損害保険に加入している。しかしながら、予測できない原因により製品に重大な欠陥が発生した場合、回収費用、社会的信用の毀損、多大な補償・訴訟費用、賠償費用の負担などにより、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

(4)情報システムに関するもの

当社グループでは、情報管理に関する規程等を整備し、厳正な情報管理に努めている。従業員、業務委託先又はその他の者による不正なアクセス等により、今後、仮に当社が保有する個人情報やその他重要な情報が外部に漏えい等した場合には、損害賠償請求や行政調査、指導又は処分を受ける可能性があり、また、かかる事案に対応するための時間及び費用が生じること、当社グループの社会的信用が毀損すること等により、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がある。

(5)災害・事故等に関するもの

当社グループにおいて、合繊原料など化学物質を取り扱う工場を中心として、万一、甚大な事故災害が発生した場合は、それに伴って生じる社会的信用の低下、補償などの対策費用、生産活動の停止による機会損失などによって、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

(6)その他ユニチカグループの業務遂行に関するもの

①原燃料価格の変動にかかるもの

当社グループにおいて、高分子事業及び合成繊維事業にて取り扱う製品は、主としてナフサから精製される化学原料を加工したものである。また事業所などで使用される重油、天然ガスなどの原料も含めて、石化原燃料の購入価格の変動をタイムリーに製品価格への転嫁や生産性向上などの内部努力により吸収することができず、十分なスプレッドを確保できなかった場合は、各原燃料価格の変動が当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

②為替・金利レートの変動にかかるもの

当社グループの海外事業については、円建ての取引を基本としているが、現地通貨建てにて取引を行う項目に関しては、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける場合がある。これら為替レートの変動が生じた場合、円換算後の売上高やコストへの影響が生じ、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

また、金利変動によるリスクについては、為替変動と同様に当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

③海外事業にかかるもの

当社グループは東アジア、欧米並びに南米などの地域において事業展開を図っているが、予測しえないカントリーリスクの発生の懸念もある。これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

④貸し倒れにかかるもの

当社グループの取引先の信用不安によって予期せぬ貸し倒れが顕在化し、それに伴う追加の損失や引当の計上が必要となる場合は、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

⑤固定資産の減損にかかるもの

当社グループでは、さまざまな有形固定資産や無形資産を保有している。これらの資産は、固定資産の減損に係る会計基準等に従い、保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し減損損失の認識・測定を行っている。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定については慎重に検討しているが、事業環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、固定資産の減損損失を計上することも予測され、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

なお、当連結会計年度において、当社及び当社グループが保有する固定資産について2,169百万円の減損損失を計上した。

⑥新型コロナウイルス感染症にかかるもの

当社グループにおける生産に関しては、様々な感染防止対策の実施が成果を発揮し、国内拠点、海外拠点ともに大きな影響もなく操業を継続することが出来ている。しかしながら、新型コロナウイルスの収束の時期は不透明であり、事業活動への影響が現時点では予測できない状況となっている。感染症の拡大の影響により、売上高の減少や減産による操業率の低下、また、当社グループ従業員の感染者発生などによる生産の一時停止など、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

⑦その他の主な変動要因にかかるもの

上記の他、事故、地震・台風・竜巻などの自然災害が、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性がある。

 

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