研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、技術開発本部を核として、本体及びグループ各社の連携を強化し、また産地協力企業とのクラスター活動や、多くの大学や公設試験場と共同研究を推進し、世界を席巻するブランドへの飛躍をめざし、事業戦略に沿った要素技術及び商品の開発を推進しております。

特に、当社の新たな環境方針として策定した「小松マテーレ・サステナビリティ・ビジョン」をコンセプトとし、環境に配慮した技術開発を主軸として進めております。

なお、当社グループの当連結会計年度末現在の特許及び実用新案の所有は129件、出願中は46件であり、研究開発費は、613百万円であります。

 

 ①環境配慮型快適素材開発

これまで以上に地球環境に優しく、人と社会に貢献できる素材開発を進めており、

・『WS糸』…染色加工時の二酸化炭素排出量30%削減

ポリエステルに関して糸加工技術にまで関与することで、染色効率を向上させることに成功し、染色工程にかかる時間が半減し、従来糸対比、二酸化炭素排出量が30%削減できる革新的な技術確立が出来ております。北陸先端科学技術大学院大学での高分子構造解析も行っており、理論的にも確証を得ております。

・『ダントツ撥水CZ』…非フッ素系撥水加工で抜群の水キレ性と耐久性を両立

環境への影響が懸念されるフッ素系化合物を含まない非フッ素系撥水剤を使いつつ、課題であった水キレ性と洗濯耐久性に関しまして、フッ素系撥水加工と同レベルの撥水性能を発揮させる加工技術を確立することが出来ました。100回家庭洗濯後でも撥水性を保持できることから、製品寿命をのばす点でもSDGsのコンセプトに合致しております。

・高機能薄膜コーティング加工の水系化

『スピーサロイヤルEC』:従来の有機溶剤を使用していた工程を水系に置き換えた加工条件を見出し、従来と同等の透湿性・防風性を発揮することで運動時の蒸れ感を軽減できる快適素材。『エアシャットMP』:伸縮するニット素材へも、高い透湿性と防風性を両立した加工技術を確立。これにより、織物、ニットどちらにも、環境に優しい水系薄膜コーティング加工による快適素材の提供が可能となりました。

・『サイレントコーティングGR』…バイオ比率50%特殊樹脂による微多孔コーティング加工

環境配慮型コーティング技術として、植物由来の原料を50%使用した特殊ポリウレタン樹脂を採用し、従来の石油由来100%と同等に優れた透湿性、防風性を再現できており、廃棄時の二酸化炭素排出量を軽減可能な快適素材もラインナップできました。

これらの開発素材を含め、環境配慮型素材の総合ブランドとして『mateReco(マテレコ)』を立ち上げ、当社グループ売上に占める比率を2030年までに50%以上へ拡大することを目標としております。

 

②環境・バイオ技術開発

排水処理場で発生する汚泥の減容化に関して、特殊なバイオ製剤を見出したことで、自社だけでなく公共施設での実地検証でも効果が確認できるようになりました。管理手法も含めたシステムを構築し、事業化に向けて進行しております。

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