研究開発活動

5【研究開発活動】

未だ数多く存在するアンメット・メディカル・ニーズに応え、世界の人々の健康に貢献する新薬を継続的に創出し、普及させることが新薬メーカーの使命だと考えています。杏林製薬㈱は、自社創薬に国内外の製薬企業、アカデミア、ベンチャー企業とのオープンイノベーションを加えることで、創薬プラットフォームの活性化を進めるとともに、核酸等の新技術の応用・育成に取り組みました。また外部創薬テーマの積極的な探索・導入の検討を行い、ファースト・イン・クラス創薬に向けた活動を展開しました。

当連結会計年度における国内外開発の状況としては、2021年1月に製造販売承認を取得した間質性膀胱炎治療剤「ジムソ膀胱内注入液50%」について、同年4月に新発売いたしました。また重症化リスクを有するライノウイルス感染症治療薬「開発コード:KRP-A218」について、同年4月より健康成人を対象とする第Ⅰ相臨床試験を英国で開始しました。前立腺肥大症治療薬「開発コード:AKP-009」につきましては、導入元のあすか製薬㈱が前期第Ⅱ相臨床試験の結果を踏まえ、本剤の最大効果を確認するために、より高用量での検討が必要と考え、同年9月に追加の第Ⅰ相臨床試験を開始しました。さらに、杏林製薬㈱が日本国内における独占的販売権を取得していた選択的P2X3受容体拮抗薬/咳嗽治療薬「リフヌア錠45㎎(一般名:ゲーファピキサントクエン酸塩)」について、導入元であるMSD㈱が2022年1月に製造販売承認を取得し、杏林製薬㈱が4月に販売を開始しました。

創薬研究としましては、杏林製薬㈱がLumen社(ルーメン、本社:米国)とスピルリナ遺伝子組み換え技術に関する共同研究契約を2022年3月に締結しました。杏林製薬㈱は同社との共同研究により、重点研究領域において経口投与で安全性の高いバイオ医薬品の開発候補品の取得を目指します。

導出品の状況としては、「FPR2作動薬プログラム」について、導出先であるブリストル・マイヤーズスクイブ社(本社:米国)が開発戦略上の視点を踏まえ開発中止を決定したため、2022年2月に同社に付与している開発権等について返還を受けることになりました。

以上の結果、研究開発費は8,897百万円となっております。

なお2020年8月にOtonomy社(オトノミー、本社:米国)とライセンス契約を締結していた感音難聴を対象とする新規開発候補化合物について、この度、同社が開発中止を決定したため、供与していた開発、製造及び販売権の返還を受けることになりました。

 

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