事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 当社の事業展開およびその他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項は、以下のとおりであります。また、必ずしも、そのようなリスク要因と考えていない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

 なお、当社は、これらのリスクの存在を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 競争の激化のリスク

 当社は、店舗網拡大による新規出店や既存店舗の商圏内では同業他社と競合状況にあります。また、売場面積1,000㎡未満店舗においては、法規制等が少なく新規出店がしやすい状況となっております。今後、当社店舗の商圏内に新規の競合店舗が参入した場合や異業種より食品販売の新規参入等があった場合、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 法的規制によるリスク

 当社は、「大規模小売店舗立地法」、「独占禁止法」、「下請法」、「景品表示法」、「食品衛生法」および「労働基準法」等の法的規制を受けております。そのため当社は、企業内における個人の行動指針としてイオングループで定める「イオン行動規範」を基に各法律の内容の理解のための教育を実施し、コンプライアンスの向上につとめておりますが、これらの規則に違反した事態が生じた場合は、行政処分を科せられるとともに顧客の信頼を失い、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 不動産価格の変動に伴うリスク

 当社が店舗を新設する場合の不動産の形態は、土地を賃借して当社が建物を建築する場合、賃貸人が建物を建築して当社が当該建物を賃借する場合、土地および建物を当社が所有する場合があります。いずれの場合においても、地価が上昇したときは不動産コストが上昇することになり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、建設業界における慢性的な人材不足がみられるとともに、建築資材の上昇により、建築コストの上昇や工期の長期化が発生する場合があり、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 食品の安全性のリスク

 近年、食品業界において、牛肉等の産地偽装、異物混入、高病原性鶏インフルエンザやノロウイルスの発生、アレルギー物質誤表示等、多くの問題が発生しております。多数のお客さまに食品を提供している当社にとって、重要な問題であると認識しております。当社では、仕入商品の産地情報の収集、抜き取り検査による商品の安全性の確認等、また、食品表示や衛生管理の社内教育を行うことにより、商品管理体制の強化を図っておりますが、予期せぬ事故が発生した場合は社会的信用低下を招き、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 人材雇用に関するリスク

 当社は、雇用情勢の変化により、正社員およびパートタイマー労働者において必要な人材を計画通り確保出来なくなった場合、種々の雇用費用が増大するとともに、人材育成への影響により事業の安定的な成長と発展に影響を及ぼす可能性があります。また、労働基準法・パートタイマー労働法・厚生年金保険法・最低賃金法等の労働関係法の改正等の要因により、従業員に係る費用が増大した場合は、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 貸倒引当金のリスク

 当社は、建設協力金、売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における前提および見積りと乖離し、貸倒引当金を大幅に超えた場合、また、経済状態全般の悪化により、設定した前提および見積りを変更せざるを得なくなった場合、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 資金調達のリスク

 当社は、新規出店や既存店の改装投資に必要な資金の一部を、金融機関からの借入を中心に調達しておりますが、金融環境が悪化し、当社が希望する条件で調達が出来ない場合、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 減損会計適用のリスク

 当社は、減損損失の認識判定および測定に際して、店舗を基本単位にグルーピングし、遊休資産については物件単位毎にグルーピングしております。店舗における営業活動から生じる損益が継続してマイナスまたは継続してマイナスになる見込となった場合や当社が保有する不動産(土地)について、その市場価格の著しい下落の場合には、減損損失が計上され、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 税効果会計に伴う繰延税金資産の計上によるリスク

 当事業年度末において21億21百万円の繰延税金資産を計上しております。毎期、繰延税金資産の回収可能性の見直しを行なっており、見直しの結果、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると見込まれなくなった場合や法人税減税等の制度面における変更があった場合には、繰延税金資産を適時に取り崩すことになり、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 個人情報の漏洩に関するリスク

 当社は、お客さまから得た個人情報を保有しております。個人情報の保護については、社内規程等の整備や従業員教育により、流失の防止に万全の体制をとっておりますが、万一、個人情報が流出した場合は、社会的信用が低下し、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪ 自然災害、事故等に関するリスク

 当社は、安全で快適な店舗づくりという観点から、自然災害や事故等からお客さまを守るため、防災マニュアルの整備、避難訓練の実施等、平素より予想される事態に対しての対策を講じておりますが、自然災害により取引先の工場、輸送手段が被災し、商品の供給が影響を受けた場合や大規模な事故の発生により、店舗やその他事業活動が一部中断せざるを得ないような場合は、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ イオングループとの関係について

ア.イオングループとの競合

 当社の親会社はイオン株式会社であり、2019年2月28日現在で当社株式の57.7%を所有しております。当社が店舗展開している北海道では、イオングループのイオン北海道株式会社がGMS(総合小売事業)、まいばすけっと(小型スーパーマーケット事業)を展開しておりますが、店舗特性や商圏等の違いから現状では競合となりうる状況と認識しておりません。しかしながら、将来的にグループ企業の事業展開によっては新たな競争が発生する可能性は否定できず、この場合、当社の事業展開や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

イ.イオングループとの取引

 当事業年度において当社はイオングループ28社と取引があり、その取引の内容および金額は以下のとおりであります。

ⅰ.商品仕入れ

 イオンリテール株式会社、イオントップバリュ株式会社をはじめとする企業から各種商品を仕入れており、これらの総額は215億8百万円であります。

ⅱ.業務委託

 イオングローバルSCM株式会社、イオンアイビス株式会社をはじめとする企業に物流、電子計算処理等を委託しており、これらの総額は29億58百万円であります。

ⅲ.クレジット、電子マネー

 イオンクレジットサービス株式会社をはじめとする企業の発行するクレジット、WAONカードなどの利用の総額は603億38百万円であり、これらの利用等に関わる支払手数料は8億66百万円であります。このほか、WAONカードのチャージ(入金)の取扱をしており、受取手数料が1億59百万円であります。

ⅳ.ブランドロイヤルティ

 イオン株式会社に対して、ブランド使用、営業上の情報や経営ノウハウ利用の対価としてロイヤルティ1億15百万円を支払っております。

ⅴ.その他の取引

 イオンディライト株式会社との間で自動販売機の業務委託収入が26百万円、店舗維持管理等の取引が7億93百万円であります。また、イオンタウン株式会社、株式会社ダイエーから店舗を賃借しており、これらにかかる賃借料は62百万円であり、イオン北海道株式会社、株式会社ジーフットに対して店舗を一部賃貸しており、これらにかかる賃貸収入は46百万円であります。

 上記のほか、賃貸収入など当社の収益にかかる取引が10百万円、店舗維持管理などに係る費用の取引が15億17百万円であります。

 

ウ.イオングループとの人的関係

 当社社外監査役である福岡眞人氏と吉岡征雄氏はイオン北海道株式会社、芳賀直人氏はマックスバリュ東北株式会社の監査役を兼務しております。また、2019年2月28日現在、イオングループからの当社受入出向者は10名、イオングループへの当社派遣出向者は8名であります。

 当社とイオングループとの関係は以上の通りですが、いずれも当社の経営判断や営業活動に影響を与えるものではなく、当社が独立して主体的に事業運営を行っております。

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