業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当社グループでは、事業セグメントを「IoT関連事業」「環境エネルギー事業」「インダストリー4.0推進事業」に分けて活動を行っており、各事業セグメントの事業環境は下記のとおりであります。

 IoT関連事業セグメントでは、イメージセンサの生産工程における品質検査で使用する検査用光源装置及び瞳モジュールを、主にハイエンドなイメージセンサを生産しているメーカー向けに製造・販売しております。

 現在、イメージセンサ市場におけるイメージセンサメーカーは十数社程であり、その内日本と韓国のメーカーが6割以上のシェアを占めております。これら既存のイメージセンサメーカーに加え、近年では新たに中国のメーカーが参入する動きを見せております。各イメージセンサメーカーの動向から、今後もイメージセンサ市場は引き続き拡大していくものと予測しております。

 また、現状ではイメージセンサの用途の約6割~7割がスマートフォン向けであることから、イメージセンサの市況はスマートフォンの製造、販売状況に左右される傾向があります。現在、スマートフォンの市況については、ロシア・ウクライナ情勢等により一部地域においてスマートフォンの需要が停滞しており、更には半導体を含む部材不足の状況も改善していないため、スマートフォンの生産台数及び出荷台数に影響が出ております。社会情勢による不透明感が緩和されることによって市況は回復すると推測しているため、スマートフォンの需要の停滞は一時的であると予測しておりますが、今後の市場動向を引き続き注視していく必要があると考えております。

 近年では、スマートフォン1台に搭載されるイメージセンサ(カメラ)の数が増加しており、その様な複数個のイメージセンサ(カメラ)を搭載したスマートフォンが普及していること等から、引き続きイメージセンサメーカーによる生産キャパシティの増強は必要になると予測しております。また、スマートフォンに搭載されるイメージセンサ(カメラ)の高付加価値化が進んでおり、ハイエンドなイメージセンサが使用される割合も増加傾向にあります。

 イメージセンサの短期的な需要は、引き続き写真や動画を撮影するために可視光を捉える従来型のイメージング向けデバイスがメインとなっております。

 中期的な需要としては、イメージングからセンシングにトレンドが変わると予測しており、特に自動車の自動運転に不可欠な3次元情報測定用の車載向けイメージセンサ等の需要が高まっていくと予測しております。

 具体的なデバイスとしては、物体との距離等の3次元情報を取得することを目的としたToF(Time of Flight)センサやLiDAR(Light Detection And Ranging)センサ用イメージセンサを想定しております。これらのデバイスは、スマートフォンへの採用も本格化しており、今後様々なアプリケーションが開発されることで需要が更に増加すると予測しております。

 長期的には、イメージセンサの技術向上やセンシング分野の発展及び5G関連のインフラ構築等に伴い更なる用途の拡大を想定しており、産業分野(マシンビジョン、監視カメラ、ドローン等)への応用や、イメージセンサが搭載されたIoTデバイスの普及等によって、従来とは異なる新たな需要が発生すると推測しております。

 環境エネルギー事業セグメントでは、大量印刷を行うための輪転機(業務用印刷機)と一緒に使用する乾燥脱臭装置や、工場向けの排ガス処理装置を製造・販売しております。

 印刷機業界は、ITの普及により新規の設備投資は縮小しているものの、輪転機の経年劣化による買換えが毎年一定数発生するほか、定期的なメンテナンス需要が存在しております。また、競合他社がほぼ存在しないため、当社グループではこれらの需要を安定的に取込んでおります。現在、新規案件及び大型案件における顧客の設備投資意欲はアフターコロナを見据えて徐々に回復傾向にあります。

 インダストリー4.0推進事業セグメントでは、主にディスプレイの生産工程で支障となる振動を取り除くための除振装置を、ディスプレイメーカー向けに製造・販売しているほか、歯車が設計図どおりの形状となっているかを検査する歯車試験機を、歯車メーカー向けに製造・販売しております。その他、当社グループの新規事業として、FA画像処理関連事業及びレーザー加工機関連事業についても積極的に活動を行っております。

 現在フラットパネル・有機ELディスプレイ業界では、海外を中心に顧客の設備投資意欲は徐々に回復の兆しがありますが、新型コロナウイルス感染症やロシア・ウクライナ情勢の影響もあることから、引き続き不確定要素が存在しております。

 また、歯車試験機の市況は基本的に工作機械市場の状況に準じており、景気変動に左右される傾向があります。新型コロナウイルス感染症の影響により、市況は一時リーマンショックを超えるほどの落ち込みとなりましたが、ロボット産業、自動車産業及び海外(新興国)産業を中心に回復基調へ向かっております。

 新規事業として取り組んでいるFA画像処理関連事業については、金属製歯車の製造工程において生じた細かな傷等を画像に撮り、その画像を元に自動で不良品を判別する歯車欠陥検査装置を開発・製品化いたしました。2020年11月より子会社の東京テクニカルにおいて販売を開始しており、顧客からは高い評価をいただいております。お問い合わせも多数いただいており、今後も引き続き歯車検査の完全自動化に向けて、AI機能の強化や歯車を検査装置までピックアップするロボットの導入及び歯車分野以外での応用等も視野に入れた検証を重ねながら製品の拡販を推進してまいります。

 同じく新規事業であるレーザー加工機関連事業については、レーザーを用いた微細加工の分野において、短パルス光によるアブレーション加工(短時間に光を照射することにより材料への熱ダメージを減少させる加工)技術を様々な分野の企業へ提案し、複数社から引き合いをいただいております。セラミック等の加工難易度が高い素材を取り扱っている企業に引き続きアプローチをしている他、半導体製造工程に関する様々な加工への応用を視野に入れた検証の一環として、2021年8月より長崎大学との共同研究を開始いたしました。近年では、電力損失が発生しにくく、かつ高電圧で高速制御が可能なSiC(シリコンカーバイド)等の素材を用いた次世代パワー半導体が注目を集めております。本共同研究では、SiC等の高脆性材料の効率的な加工方法について研究を行い、新たな加工装置の開発を行うことを目的としており、研究期間は2024年3月31日までを予定しております。なお、当該レーザー加工機関連事業は、持分法を適用していない非連結子会社である株式会社ラステックにて推進しております。

1)財政状態

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ31百万円減少し、11,533百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ334百万円減少し、2,192百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ302百万円増加し、9,340百万円となりました。

 詳細につきましては、「(2) ① 2)財政状態」に記載のとおりであります。

2)経営成績

 当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高は6,017百万円(前期の売上高6,627百万円に比し、9.2%の減少)、売上高の減少等により売上総利益は2,736百万円(前期の売上総利益3,443百万円に比し、20.5%の減少)となりました。また、営業利益は1,130百万円(前期の営業利益1,751百万円に比し、35.5%の減少)、経常利益は1,196百万円(前期の経常利益1,748百万円に比し、31.6%の減少)、法人税等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は761百万円(前期の親会社株主に帰属する当期純利益1,159百万円に比し、34.3%の減少)となりました。

 セグメント別の概況は以下のとおりであります。

 

(IoT関連事業)

 通期において、当セグメント全体としては前期と比較して減収減益となりました。国内顧客向け光源装置に対する需要は堅調に推移したものの、国内顧客向け瞳モジュールに対する需要が想定より低調に推移したことや、海外光源装置において売上計上時期の後ろ倒しが生じたこと等が主な要因であります。一方で、受注高及び受注残高は海外顧客向け製品を中心として大幅に増加し、共に過去最高となりました。

 国内顧客への検査用光源装置については、売上高が前期と比較して増加しました。理由として、前期においては米中貿易摩擦の影響により、顧客の設備投資意欲が停滞しておりましたが、当期でその状況が復調傾向となり、需要が堅調に推移したためであります。

 一方、国内顧客向けの瞳モジュールについては、売上高が前期と比較して減少しました。これは半導体不足の影響により一部スマートフォンメーカーにおいてスマートフォンの生産台数が低調に推移したことによって、第2四半期頃から顧客側における瞳モジュールへの投資も慎重な状況が続いたためであると推測しております。加えて、顧客側が設備メンテナンスを実施したことによって、イメージセンサの生産数量が一時的に減少したことも要因であると考えております。

 今後の国内顧客向け製品の販売動向については、顧客側における新規工場への大規模な設備投資による需要が中心になると推測しており、検査用光源装置及び瞳モジュールの需要は増加していくと予測しております。

 海外顧客への検査用光源装置については、売上高が前期と比較して減少しました。これは、当期に売上計上予定であった装置が来期以降へ後ろ倒しとなったことが主な要因であります。装置の売上計上時期が後ろ倒しとなった理由は、新型コロナウイルス感染症の影響により、顧客側が工場の閉鎖措置を実施したことや、部材不足により、イメージセンサ検査に必要な当社装置以外の周辺装置全般が長納期化したことによって、顧客側での設備投資タイミングが後ろ倒しとなったためであります。

 一方で、海外顧客からの受注高は前期と比較して増加しており、後ろ倒しとなった分も含めると、海外顧客向け検査用光源装置の販売は来期を中心に増加していくと考えております。

 海外の主要顧客に向けた瞳モジュールの本格的な導入について、当期では量産まで至らなかったものの、来期以降での量産品導入が決定し、徐々に提供を開始する予定であります。

 当連結会計年度における当セグメントの外部顧客に対する売上高は3,904百万円(前期の売上高4,505百万円に比し、13.3%の減少)、セグメント利益は1,865百万円(前期のセグメント利益2,536百万円に比し、26.5%の減少)となりました。

(環境エネルギー事業)

 通期では、期初に想定していた売上高を確保できず前期と比較して減収減益となりました。

 上半期では、新型コロナウイルス感染症の影響によって広告需要が停滞し、主に印刷機関連の乾燥脱臭装置に対する顧客の新規設備投資意欲が消極的な状況となりました。

 下半期では、広告需要は回復傾向にあったものの、部材不足等の影響により、収益性の高いメンテナンス案件の対応が多数遅延していることから、売上計上のタイミングも後ろ倒しとなっている状況が続きました。

 一方で、印刷機関連の乾燥脱臭装置や排ガス処理装置における、顧客の既存設備更新及び新規設備投資に対する意欲は、引き続きアフターコロナを見据えて回復傾向にあるため、受注高、受注残高は前期と比較して増加しました。

 新規分野への取り組みについては、2022年4月より新設した新規製品開発に注力する部署を中心として、様々な検討を重ねている段階であります。AEセンサ(音や振動の波を感知するセンサ)を利用した故障予測システムの開発も順調に進捗しており、今後はその他新製品の開発にも取り組んでまいります。

 当連結会計年度における当セグメントの外部顧客に対する売上高は665百万円(前期の売上高824百万円に比し、19.3%の減少)、セグメント損失は0百万円(前期のセグメント利益は32百万円)となりました。

 

(インダストリー4.0推進事業)

 通期において、当セグメント全体では、売上高及び受注高は堅調に推移し、増収となりましたが、精密除振装置と歯車試験機で製品の販売動向が異なる状況となりました。

 精密除振装置について、通期では、海外現地法人の営業体制の再構築に注力し、徐々に海外顧客からの引き合いは復調傾向にあったものの、中国でのロックダウン等の影響によって製品の販売状況は完全回復には至らず、売上高は前期と比較して減収となりました。

 一方、新製品の開発については引き続き順調に進捗しており、新製品の多くは来期のリリースに向けて、量産機の試作・評価・改善作業の段階に入っております。また、新製品の一部においては新たな引き合いもいただいております。

 今後も引き続き、部材の調達状況や海外顧客の設備投資動向を注視しつつ、新製品の開発及び営業活動の強化による新たな顧客の獲得を推進してまいります。

 歯車試験機について、通期では、主に中国等の新興国において自動車産業及びロボット産業を中心に工作機械業界の市況が好調に推移しました。それに伴い、歯車製造業界の市況も好調に推移し、国内外における顧客の設備投資が積極的に行われたため、前期と比較して売上高、受注高、受注残高は増加しました。

 新規事業の1つであるFA画像処理装置については、引き続き自動車メーカーやその他複数企業から引き合いがある状況であります。また、各顧客からいただいたサンプル品を元に検証・試作作業も実施しており、顧客との情報交換を綿密に行っております。顧客の要望を適切に把握し、確実に受注へ繋げてまいります。

 また、多様な検査に対応可能な新しい歯車試験機である「粗さ測定機」も来期にリリース予定であり、現時点で引き合いがある状況であります。

 今後は、中国でのロックダウンによる海外顧客への影響や、部材の調達状況等におけるリスクを考慮しつつ、新規製品の開発、拡販及び既存製品の性能強化等に注力し、競争力の強化を図ってまいります。

 当連結会計年度における当セグメントの外部顧客に対する売上高は1,447百万円(前期の売上高1,298百万円に比し、11.5%の増加)、セグメント損失は1百万円(前期のセグメント損失は74百万円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高に比べ470百万円減少し、6,740百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは423百万円の収入(前期は2,369百万円の収入)となりました。これは、棚卸資産の増加529百万円や法人税等の支払額737百万円があったものの、税金等調整前当期純利益1,189百万円や減価償却費151百万円の計上並びに売上債権の減少81百万円や仕入債務の増加120百万円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは124百万円の支出(前期は86百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出114百万円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは832百万円の支出(前期は28百万円の収入)となりました。これは、短期及び長期の借入金による純支出174百万円、自己株式の取得による支出435百万円及び配当金の支払額225百万円があったこと等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

1)生産実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

増減

 

金額(千円)

金額(千円)

金額(千円)

増減率(%)

IoT関連事業

4,870,855

3,942,636

△928,219

△19.1

環境エネルギー事業

729,333

761,801

32,468

4.5

インダストリー4.0推進事業

1,319,683

1,630,294

310,610

23.5

合計

6,919,872

6,334,732

△585,140

△8.5

(注)1.上記の金額は、販売金額によっております。

2.生産実績には、外注仕入実績を含んでおります。

 

2)受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

増減

 

受注高
(千円)

受注残高
(千円)

受注高
(千円)

受注残高
(千円)

受注高
(千円)

受注残高
(千円)

IoT関連事業

4,838,672

1,707,922

5,599,238

3,394,193

760,565

1,686,270

環境エネルギー事業

703,972

276,929

1,058,229

678,617

354,257

401,687

インダストリー4.0推進事業

1,136,142

115,280

1,433,738

277,133

297,596

161,852

合計

6,678,786

2,100,132

8,091,205

4,349,943

1,412,419

2,249,811

(注)上記の金額には、見込み生産を行っている事業は含まれておりません。

 

3)販売実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

増減

 

金額(千円)

金額(千円)

金額(千円)

増減率(%)

IoT関連事業

4,505,539

3,904,770

△600,769

△13.3

環境エネルギー事業

824,077

665,403

△158,674

△19.3

インダストリー4.0推進事業

1,298,380

1,447,046

148,666

11.5

合計

6,627,997

6,017,220

△610,776

△9.2

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2020年6月1日

至 2021年5月31日)

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

 

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社

1,778,152

26.8

1,743,918

29.0

TESNA Inc.(韓国)

1,880,560

28.4

1,046,500

17.4

 

 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)経営成績

 当連結会計年度における当社グループの業績は、前連結会計年度比で減収減益となりました。

 減収減益となった要因としては、主にIoT関連事業セグメントにおいて、国内顧客向け瞳モジュールに対する需要が想定より低調に推移したことや、海外顧客向け光源装置において売上計上時期の後ろ倒しが生じたためであると認識しております。

 新型コロナウイルス感染症の影響について、世界的にワクチンの接種が進んだこと等によって徐々に経済活動が再開し、各業界の市況は回復傾向にあります。しかしながら、経済活動が再開したことにより、製造業全体において製造に必要な半導体や部材が不足する状況となり、サプライチェーンの混乱が発生しております。当社グループ製品では現在のところ大規模な納期遅延は発生しておりませんが、今後も部材の流通状況については細心の注意を払ってまいります。

 ロシア・ウクライナ情勢の悪化による影響については、現時点では当社グループへの影響は軽微でありますが、今後は原材料価格やエネルギー価格の高騰によるコスト高への影響を注視する必要があると考えております。

 また、当社グループではROEの向上を重要な指標の一つとしておりますが、当連結会計年度では8.3%(前期ROE13.7%)となり、前期より5.4ポイント減少いたしました。ROEが減少した主な要因として、前述のIoT関連事業セグメントの減収減益により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益が減少したためであると分析しております。結果として、ES(エクイティスプレッド)は2.0%(前期ES7.5%)となりました。

 今後は、IoT関連事業セグメントにおいて、売上計上時期が後ろ倒しとなった製品の納品が進むと想定しており、売上高及び利益は改善すると予想しております。加えて、引き続き優先的に対処すべき課題としても挙げている技術開発体制の強化、クライアントニーズへの迅速な対応、原価低減と生産効率の向上等に努め、自己資本の活用を進めてまいります。また、株主資本コストの低下に資する活動(適切な情報開示や積極的な対話等)を通して、ESの向上に努めてまいります。

 

2)財政状態

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ31百万円減少し、11,533百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ69百万円増加し、10,216百万円となりました。これは、現金及び預金が472百万円減少したものの、売掛金が114百万円、仕掛品が345百万円、原材料及び貯蔵品が112百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ100百万円減少し、1,317百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ334百万円減少し、2,192百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が134百万円増加したものの、未払法人税等が333百万円、1年内を含む社債及び借入金が234百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ302百万円増加し、9,340百万円となりました。これは、前事業年度の期末配当金225百万円や自己株式の純増250百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益761百万円が計上されたこと等によるものであります。

 

②資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、銀行借入又は社債発行により資金調達しております。このうち、運転資金については短期借入金で、設備又は企業買収等の長期資金については長期借入金・社債等で調達しております。

 2022年5月31日現在の有利子負債残高は、短期借入金180百万円、社債30百万円及び長期借入金593百万円となっております。

 その他、積極的な事業展開に必要な資金需要に対して、安定的かつ機動的な資金調達体制を構築するため、複数の金融機関との間で合計4,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入未実行残高4,000百万円)。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日現在における資産、負債並びに報告期間における収益、費用に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。また、その設定にあたっては、過去の実績や状況を鑑み、合理的であると考えられる種々の要因に基づいて、継続して見積り及び判断したものであります。しかしながら、これらは当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

 なお、当連結会計年度における、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症及びロシア・ウクライナ情勢の影響に関する仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 当社グループで重要であると考えられる会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、以下のとおりであります。

1)固定資産の減損処理(のれんを含む)

 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産またはのれんを含む資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失として計上しております。

 減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化等により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、割引前将来キャッシュ・フローや回収可能価額の見積額が減少した場合、追加の減損処理が必要となる可能性があります。

 なお、のれんについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

2)繰延税金資産の回収可能性

 当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。

 繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得の見積額が変動した場合、繰延税金資産が増額又は減額され、税金費用に影響を及ぼす可能性があります。

 

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