研究開発活動

5【研究開発活動】

 長期ビジョン『GP25』のもと、“エコ”と“空間の質的向上”への取り組みを通して、SDGs(持続的な開発目標)の達成にむけた社会課題の解決に貢献する研究開発を進めるとともに、将来の国内新設住宅着工に影響されない市場・分野に向けて、その土台となる技術の開発を進めております。

 具体的には、当社保有技術の強みを活かし、循環利用可能な木材・木質材料を広く、多く利用するための技術開発や、住宅での快適性、安全性を追求しながらも生活のエネルギー消費を抑える技術開発、ユーザー目線でデザインを発想し、「くらしの価値(美しさ、使いやすさ、心地よさ)」を創造する製品開発を進め、住宅リフォーム市場、公共・商業建築分野や建築以外の市場・分野向けの新提案へとつなげております。

 研究開発活動に直接携わる研究開発員は126名で、支出した研究開発費の総額は1,587百万円であります。なお、当社グループの研究開発活動は、主に素材事業と建材事業で実施しておりますが、研究開発内容は事業分野を跨り相互に関連していることから、研究開発員の人員数及び研究開発費については、セグメントに関連付けて記載しておりません。

 

(素材事業)

 機械すき和紙おもて「ダイケン健やかおもて」で「抗菌防臭加工」のSEKマーク認証を取得いたしました。SEKマークは、一般社団法人繊維評価技術協議会が定める安全性と機能性の基準を満たした機能加工繊維製品に対して付与されるマークで、“S”は清潔、“E”は衛生、“K”は快適を表しています。これまでどおりの機能性と豊富なラインアップに加えて抗菌性能に関する外部認証を取得したことで、より一層安心・安全な暮らしを担う空間づくりに貢献してまいります。

 

(建材事業)

 新型コロナウイルス感染拡大の収束が見通せないなか、抗ウイルス機能を施した衛生対策製品には依然として高い関心が寄せられており、当社独自の抗ウイルス機能「ビオタスク」対応のフロア4製品を新たに発売いたしました。住宅用内装建材「ハピアシリーズ」からは、「ハピアフロア-VS」、「ハピアフロア石目柄Ⅱ(艶消し仕上げ)-VS」を、さらに銘木にこだわった住宅向け天然木化粧床材として「フォレスナチュラル-VS」、「フォレスナチュラル床暖房タイプ-VS」を追加いたしました。先期発売いたしました「おもいやりフロアⅣ-VS」に続き、4製品をラインアップに加えることで提案力の強化を図り、より多くの方々が健やかに、安心してくつろげる空間づくりにつなげてまいります。

 注力市場である公共・商業建築分野では、高齢者施設や医療施設を中心に展開している、おもいやりシリーズの新たなラインアップとして、高齢者やケガ、病気を患う方でも開閉しやすく、安全・快適に部屋を行き来できる機能を持ち、衛生対策にも配慮した「おもいやりアシストドア」を発売いたしました。

 

(エンジニアリング事業)

 オフィス市場を中心に、優れた吸音効果やデザイン性が評価されている従来品の「OFF TONE マグネットパネル」から、サイズ及び色柄ラインアップを一新し、従来の発想にとらわれない、デザイン性の高いオフィスへのニーズに対応した非住宅向け壁吸音パネル「OFF TONE マグネットパネルN」を発売いたしました。実証実験により、反響改善だけでなく、半個室空間における話し声の明瞭度を下げることで、情報漏洩リスクの低下に繋がることも確認しております。今後も音環境改善に貢献する製品提案を強化してまいります。

 

(その他の活動)

 ワークスタイルの多様化やニューノーマルな働き方の普及といった、変化が著しいオフィス市場に対して先進的な取り組みを進めるため、他社共創型コンソーシアム「point0」の共創プラットフォームに参画いたしました。point0のプラットフォームには、「空間・ヒト」にまつわる企業が業界を超えて集い、自社のテクノロジーをベースとした新たな価値創造を、共創(co-creation)によって実現しております。さらに、IoTネットワークインフラ、各社が保有するデータをプラットフォームで共有し、「効率・快適」「想像」「健康」をキーワードとして新たな価値創出に取り組んでいます。長期ビジョン『GP25』において、公共・商業建築分野を注力市場の1つとして掲げ、オフィス市場に向けた製品開発・提案にも注力しているなかで、point0への参画により、「生産性・快適性を高めるワークスペースに向けた空間ソリューション開発」を実現していきます。

 また、オープンイノベーションによる研究開発の促進にも積極的に取り組んでおり、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した助成事業 「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー(CNF)関連技術開発」 において、利昌工業㈱を共同提案者として「CNFを利用した住宅・非住宅用内装建材の開発」を提案し、2020年度より検証を進めています。検証の成果として、2021年12月に開催された「サステナブルマテリアル展」、2022年1月に開催された「nano tech2022」にてCNF成型板及びその二次加工品を出展し、来場者にニーズのヒアリングを行いました。CNFの性能やカーボンニュートラルへの貢献に対する多くの期待の言葉が寄せられました。今後においても、オープンイノベーションを活用した新しい価値を持つ製品の創出を目指して活動してまいります。

 加えて、グローバルな社会課題の解決を図ることでSDGs達成に貢献することを目的とし、当社のR&Dセンターと同じく岡山県を拠点とする岡山大学と2020年12月に包括連携協定を締結いたしました。2021年度からは、R&Dセンターが中心となり、両者の知見を共有しながら、R&Dセンターの長期ビジョン構築やその実現に向けた共同研究テーマの創出を目指す『ビジョン共創型共同研究プロジェクト』を開始いたしました。同プロジェクトの第一段階として、MOT(技術経営)の考え方に基づいた研究開発戦略や知財戦略の策定、それらの事業戦略への反映などを推進する人財を育成するため、「岡山大学MOT教育プログラム」講座を開講しました。今後においても、産学での積極的な人材交流や技術連携を図ることで、SDGs達成へ貢献してまいります。

 

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