課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで、地域すべてのお客様の快適生活に貢献する」ことを経営理念として、環境に優しいエネルギーを安全に、かつ安定的にお届けするとともに、お客様の快適な住まいと暮らしを実現することを目指しています。

 また、経営理念実現のため、社是である「信義・進取・楽業」を行動憲章として定めています。

 

「信義」…社会的責任の実践

 約束を守り人の信頼に応え、責任を重んじて自らの務めを果たすということが「信義」の考えであり、当社グループの経営の根幹です。

 

「進取」…新たな価値の創造

 あらゆる困難を退けて前進し、グループの存在価値を高めていくということが「進取」の考えであり、当社グループの事業に対する基本的な精神です。

 

「楽業」…こころ豊かな行動

 働く喜びを感じ、仕事の中に楽しさを見出し、様々な方々と幅広い交流を図りながら、自らの人格を高めていくということが「楽業」の考えであり、当社グループの社員像を表しています。

 

(2)中長期的な経営戦略(第二次中期経営計画)

 当社グループは、創業100周年の2027年度に向け、2020年度より3カ年の第二次中期経営計画をスタートさせました。なお、第二次中期経営計画は、第三次中期経営計画での躍進に向けた基盤整備と位置付けています。

 

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計画スローガン

Challenging New Worlds with Big Sky-thinking ~大胆な発想で新しい世界への挑戦~

 

基本方針

持続的な成長を続ける組織となるための基礎固め

 

定性目標

① 資本効率の改善

ⅰ 既存事業の利益率向上 :効率化による利益率・資本効率の向上

ⅱ 低効率資産の活用・売却:遊休・低稼働資産の有効活用、売却の検討

ⅲ 既存事業の選択と集中 :資本効率の低い事業を撤退・売却し、資本効率の高い事業に集中

② 持続的成長を実現する投資の実行

ⅰ 既存事業の拡大投資 :既存事業の収益基盤強化のためのM&A、建物維持管理事業のM&Aの実行

ⅱ 新規事業への戦略投資:シェアサイクル事業・再生可能エネルギー事業・新規事業への積極投資の実行

ⅲ 基幹システムの整備 :事業の多様化、環境変化に対応した基幹システムの高度化の実現

 

③ 社員の考え方・慣習・行動様式の変革

ⅰ 風土・体質改善 :個人・組織の常識や慣習を見直し、VUCA(注1)時代に対応できるマインドを醸成

ⅱ 働き方改革の推進:社員が職を楽しみ、生き生きと働き続けられるような環境の整備

ⅲ 人材育成・登用・配置転換

  :アントレプレナーシップ(注2)と多様な人財を育成するための仕組み作りの実現

 

(注1)VUCAとは、「Volatility(不安定性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(不透明性)」の頭文字をつなげた言葉で予測不能な時代を表す言葉のこと。

(注2)アントレプレナーシップとは、起業家精神とも言われ、チャレンジ精神・主体性を持ち、全体最適でものごとを捉えて行動できる社員のこと。

 

2022年度(2023年3月期)数値目標

「ROE6.0%以上」を定量目標とし、持続的に「ROE6.0%以上」を生み出す事業構造の確立

 この定量目標は、第三次中期経営計画(2023年度~)における、更なるROEの向上に向けたマイルストーン(中間達成目標)としての位置づけです。

 

セグメント戦略

 セグメントごとの主な戦略は次の通りです。

 

〔エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)〕

① 営業権買収・ガス事業者のM&Aなどによる主力の「LPガス・灯油販売」の顧客基盤の維持拡大

② 物流アライアンスの推進、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)を活用した業務効率化

③ ガスと電気のセット販売の推進、取次店方式などを活用した電力販売の強化

④ 水回りリフォーム専門店や空き家管理サービスの拡充など新規事業の推進

 

〔エネルギーソリューション事業(BtoB事業)〕

① 軽油販売や灯油宅配など川下事業強化による石油事業の利益率向上

② 取次店開拓や環境配慮型電力メニュー拡充による電力事業の販売拡大

③ 太陽光関連事業における製販一体化による新商材、新販路の開発

④ 国内外での新型マイクロ風車搭載製品の開発・製造・設計・販売などの推進

⑤ アジアを中心とした風力発電事業など再生可能エネルギー電源の開発

 

〔非エネルギー及び海外事業〕

① 自転車事業     :プライベートブランドの拡販、小売店ダイシャリンの収益構造改革

② シェアサイクル事業 :ターゲットエリアでのステーション開発、データを活用した運営の効率化

③ 環境・リサイクル事業:木質チップ工場の安定稼働・業務効率化に加え、新たなバイオマス燃料事業の開発

④ 抗菌事業      :抗菌・消臭の総合ソリューション事業への変革、鉛吸着剤等の新規事業開発

⑤ システム事業    :主要機能強化による顧客件数の伸長、IoTを活用した新規事業開発

⑥ 建物維持管理事業  :関東全域への事業エリア拡大、設備工事・保守事業への展開

 

株主還元・配当方針

 連結配当性向30%以上を目安に安定的な配当を実施してまいります。

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

1株あたり配当金

75.0円

75.0円

75.0円

75.0円

75.0円

1株あたり当期純利益

231.13円

146.00円

274.84円

249.83円

228.33円

連結配当性向

32.4%

51.4%

27.3%

30.0%

32.8%

 

(3)第二次中期経営計画の進捗状況

 第二次中期経営計画の進捗状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(4)対処すべき課題

〔事業改革、脱炭素社会への取り組み〕

 当社グループの主力事業である石油・ガス事業を取り巻く環境は、国内人口の減少、省エネ機器の普及、ライフスタイルの変化などによりエネルギー需要の減少傾向が続き、引き続き厳しい状況にあります。また、世界的な脱炭素・SDGsへの意識の高まりに加えて、国内でも2050年カーボンニュートラルの実現に向けた動きが加速する中、総合エネルギーサービス企業グループとして責任ある対応が強く求められています。

 当社グループでは、こうした経営環境の変化や時代の潮流に対応すべく、前連結会計年度より、「Challenging New Worlds with Big Sky-thinking ~大胆な発想で新しい世界への挑戦~」をスローガンとした第二次中期経営計画をスタートさせました。本中期経営計画においては、既存事業の選択と集中、低効率資産の活用・売却による資本効率の改善を推進するとともに、シェアサイクル事業や再生可能エネルギー事業など新規事業への戦略投資を実行し、持続的成長を可能にする事業構造の確立を目指しています。

 当連結会計年度(2022年3月期)は、新規事業への戦略投資に加えて、DX推進に向けたIT関連投資を促進し、第三次中期経営計画での更なる飛躍と躍進に向けた基盤整備を実行しました。また、本年4月より、グループ全体の成長性向上に向け、脱炭素社会に向けた取り組みを強化すべく、社長直下の「成長戦略部」内に「サステナブル推進チーム」を新設しました。引き続き、脱炭素社会に向けた取り組みを通じ、企業価値の向上を目指していきます。

 

〔風土改革、働き方改革〕

 当社グループでは、前連結会計年度よりスタートさせた第二次中期経営計画の定性目標の一つである「社員の考え方・慣習・行動様式の変革」に向け、風土改革と働き方改革を推進しています。

 2020年11月には、専門部署として「グループ改革推進室」を新設し、グループ全体で様々な取り組みを進めています。

 当連結会計年度は、2027年の創業100周年に向けた組織ビジョンとして、「Spiral Up Company~情熱とワクワクのエネルギー好循環組織~」を掲げ、活動を深化させました。組織ビジョンの共有のため、グループ全社員に向けたオンラインミーティング、組織風土調査、マネジメント研修など、各種取り組みを着実に実行しています。

 今後は、自由闊達な組織風土を形成し、アントレプレナーシップ(起業家精神)を持った社員を育成していきます。

 また、風土改革と連動する働き方改革においても、「ワークライフバランス実現」「多様な働き方推進」「キャリア開発」「仕事の質向上」をテーマに掲げ、取り組みを進めています。

 今後は、業務効率化・各種制度の整備やデジタル化の推進などを通じて働きやすさを向上させると共に、社員一人ひとりが自らの人生や働き方を見つめ直し、主体的にキャリアを形成していける機会を創出し、働きがいも向上させていきます。

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〔コーポレート・ガバナンスの強化〕

 当社グループは、経営の透明性と健全性を確保し、意思決定と執行の迅速化を進めることにより、継続的に企業価値を高めていくことが、コーポレート・ガバナンスの基本であり、経営の重要課題の一つであると認識しています。2015年に持株会社体制へ移行した後、下記のとおり、年々、コーポレート・ガバナンス強化の取り組みを実行しています。

 当連結会計年度は、当社グループの中長期的な企業価値の向上に向けて、企業価値を持続的に高めるインセンティブを付与するとともに、株主の皆様との価値共有を進めることを目的に、譲渡制限付株式報酬制度を導入しました。

 急速な事業環境の変化に適応し、継続的な成長を維持していくために、引き続き、コーポレート・ガバナンスの強化に努めていきます。

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〔人材戦略〕

 当社グループでは、事業拡大を実現していくうえで、「人材」を最も重要な財産の一つと位置づけています。2020年には、年功序列を見直し役割を重視した新たな人事制度への改定を行い、適材適所を重視した人員配置を行うと共に、優秀な人材の確保に努めています。育成面についても、多様性を重んじ、機会差別のない階層別研修・選択型研修に加えて、意欲と能力を優先した選抜型研修を整備しています。

 本年4月より、従業員を財産に資する「人的財産」として尊重することを明確化するため、「人材開発チーム」の名称を「人財開発チーム」に変更しました。今後も引き続き、多様な人材が仕事と生活の調和を図りながら、最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでいきます。

 

〔DX(デジタルトランスフォーメーションの推進〕

 当社グループの事業領域である「エネルギー・住まい・暮らし」の分野では、IT化・自動化の余地が多く残されています。第二次中期経営計画においては、企業風土・文化、ビジネスモデルを変革するべく、グループ経営基盤の強化や業務効率化の重要施策としてDXを位置付けています。

 これまでに、当社グループでは、DXに関わる経営ビジョン・取り組みの方向性を実現するためのロードマップを下記のとおり、策定するとともに、ガバナンスとマネジメントの役割を分離し、意思決定と執行の透明化・迅速化を図るDX推進体制を整えてまいりました。当連結会計年度は、これらの取り組みが評価され、2021年12月に、経済産業省が定める「DX認定事業者」に選定されました。

 今後は、業務効率化という視点にとどまらず高付加価値サービスの創出も視野に入れ、DXへの取り組みを加速させ、企業価値の向上を図っていきます。

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〔グループ連携の推進〕

 当社グループは、当社、連結子会社37社、関連会社13社で企業集団を形成しています。各社においては、これまで自律的な意思決定を行うことで、スピード感のある事業経営を実現してきました。今後は、グループ各社の連携をより一層強化することで、グループ全体としてのシナジーを発揮し、収益の拡大と業務の効率性を追求していきます。

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