業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

Ⅰ.財政状態の状況

・資産

  当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より7,616百万円増加し、117,423百万円となりました。

・負債

  当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より4,329百万円増加し、23,176百万円となりました。

・純資産

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より3,286百万円増加し、94,247百万円となりました。

 

Ⅱ.経営成績の状況

 当連結会計年度における当社グループの連結業績は、国および地方自治体の工事売上高が減少した一方で、高速道路会社の大規模更新・修繕事業(リニューアル・プロジェクト)による工事売上高が増加した結果、売上高81,193百万円(前期比1.4%増)、営業利益17,267百万円(前期比9.8%増)、経常利益17,669百万円(前期比8.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12,366百万円(前期比9.1%増)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

  なお、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整をおこなっています。

(国内建設)

  受注高は92,692百万円(前期比29.4%増)となりました。また、売上高は77,820百万円(前期比0.9%増)となり、セグメント利益は16,476百万円(前期比9.4%増)となりました。

 

(その他)

  受注高は3,373百万円(前期比15.6%増)となりました。また、売上高は3,373百万円(前期比15.6%増)となり、セグメント利益は766百万円(前期比18.5%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,010百万円増加し、27,023百万円となりました。

  営業活動によるキャッシュ・フローは、7,834百万円の資金の増加となりました。

  投資活動によるキャッシュ・フローは、5,315百万円の資金の増加となりました。

  財務活動によるキャッシュ・フローは、9,177百万円の資金の減少となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

  当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、かつ建設事業においては請負形態をとっているため、販売実績という定義は実態にそぐいません。

  各セグメントにおける受注実績、売上実績、及び受注残高は次のとおりです。

 

 

受注実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自 2020年7月1日

至 2021年6月30日)

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

国内建設

71,630

92,692( 29.4%)

その他

2,918

3,373( 15.6%)

合計

74,548

96,065( 28.9%)

(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率

 

売上実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自 2020年7月1日

至 2021年6月30日)

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

国内建設

77,147

77,820(  0.9%)

その他

2,918

3,373( 15.6%)

合計

80,065

81,193(  1.4%)

(注)1.表中の百分率は、対前年同期増減率

2.主要な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

売上高

(百万円)

割合

(%)

売上高

(百万円)

割合

(%)

中日本高速道路株式会社

8,753

10.9

12,321

15.2

東日本高速道路株式会社

7,833

9.8

10,733

13.2

西日本高速道路株式会社

8,919

11.1

8,580

10.6

 

受注残高

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度末

(2021年6月30日)

当連結会計年度末

(2022年6月30日)

国内建設

65,430

80,301( 22.7%)

その他

-(    -%)

合計

65,430

80,301( 22.7%)

(注) 表中の百分率は、対前年同期増減率

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

Ⅰ.財政状態の分析

・資産

  当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より7,616百万円増加し、117,423百万円となりました。これは主に、工事の大型化により受取手形・完成工事未収入金等が増加したためです。

・負債

  当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より4,329百万円増加し、23,176百万円となりました。これは主に、支払手形・工事未払金等、電子記録債務といった仕入債務、及び未払法人税等が増加したためです。

・純資産

  当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より3,286百万円増加し、94,247百万円となりました。これは主に、自己株式の取得を行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したためです。

 

Ⅱ.経営成績の分析

  当連結会計年度における当社グループの連結業績につきましては、受注高は高速道路会社の大規模更新・修繕事業からの大型工事受注が大幅に増加したことにより、前年同期比21,516百万円増加(28.9%増)の96,065百万円となりました。

  売上高は、国および地方自治体の工事売上高が減少した一方で、高速道路会社の工事売上高が増加した結果、前年同期比1,128百万円増加(1.4%増)の81,193百万円となりました。工事売上高に占める高速道路会社の比率は60%に達し、中期経営計画で掲げた大型工事の更なる取り込みと施工能力の強化が着実に進展しています。

  受注残高は、前年度末比14,871百万円増加(22.7%増)の80,301百万円となり、受注残高に占める高速道路会社の割合は前年度の75%から85%へ上昇しました。

  利益につきましては、大型工事の設計変更等により完成工事粗利率が改善した結果、営業利益は前年同期比1,534百万円増加(9.8%増)の17,267百万円、経常利益は前年同期比1,366百万円増加(8.4%増)の17,669百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比1,026百万円増加(9.1%増)の12,366百万円となり、8期連続で増収増益となりました。

 

② キャッシュ・フロー状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

Ⅰ.キャッシュ・フロー状況の分析

  営業活動によるキャッシュ・フローについては、主に売上債権の増加による6,931百万円の減少要因、及び法人税等の支払による5,942百万円の減少要因があるものの、税金等調整前当期純利益による18,044百万円の増加要因により、7,834百万円の資金の増加となりました。前期比では5,096百万円の資金の増加となり、これは売上債権の増減により1,978百万円、税金等調整前当期純利益の増加により2,128百万円増加したためです。

  投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有価証券及び投資有価証券の取得による支出10,999百万円の減少要因があるものの、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入17,510百万円の増加要因により、5,315百万円の資金の増加となりました。前期比では7,953百万円の資金の増加となり、これは有価証券及び投資有価証券の取得による支出、及び売却及び償還による収入の差額が7,495百万円増加したためです。

  財務活動によるキャッシュ・フローについては、主に配当金の支払額6,191百万円の減少要因、及び自己株式の取得による支出3,009百万円の減少要因により、9,177百万円の資金の減少となりました。前期比では4,691百万円の資金の減少となり、これは主に配当金の支払額が1,648百万円、自己株式の取得による支出が3,007百万円増加したためです。

 

Ⅱ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当社グループの資金の源泉は、主として営業活動によるキャッシュ・フローであり、当連結会計年度においては、7,834百万円の資金の増加を確保しております。また、資金運用(有価証券及び投資有価証券の取得)についても一時的な余資運用と位置付け、計画的に資金を確保する体制をとっており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しております。なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて4,010百万円増加し、27,023百万円となりました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

  この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす仮定及び見積りを用いておりますが、これらの仮定及び見積りに基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

  連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

  また、当グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

 

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