課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中において将来について記載した事項は、本書提出日現在において当社が判断したものです。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、「人と地球に優しい住環境を創ることで社会に貢献」することを経営理念としております。
 

(2)目標とする経営指標

 経営の基本方針を遂行し、サービスを持続するためには、スケールメリットを活かせる一定規模以上の売上高と、高い収益性の維持が当社経営に不可欠と認識しております。すでに現場発泡ウレタン断熱施工の実績では日本トップとなっておりますが、さらに高い売上高を目指します。収益性については、自己資本利益率(ROE)で15%、配当方針としては配当性向50%を目指します。
 

(3)中長期的な会社の経営戦略

①木造戸建向け断熱材アクアフォームLITE®採用棟数の拡大

 脱炭素社会に向けて住宅の省エネ適合義務化への議論がされる中、高気密・高断熱の住宅に不可欠な断熱材「アクアフォームLITE®」に対する需要は増加しています。「アクアフォームLITE®」は、従来のアクアフォームの品質を維持したまま、環境負荷低減に貢献する植物由来の原料を配合し、人・家・環境にやさしく持続可能な社会に貢献する断熱材です。また、アクアフォームLITEは、原料使用量を約30%削減することを可能とした革新的な断熱材であり、同時に企業価値向上にも貢献いたします。

②建築物向け断熱施工及び原料販売の強化

 当社は、引き続き建築物向け断熱施工を強化してまいります。建築基準法の不燃材料に適合し、国土交通大臣の認定を受けた新製品「不燃性断熱材アクアモエン®」が受注を牽引していくと考えております。「不燃性断熱材アクアモエン®」は、高断熱性能と防炎性能を合わせ持ち、建設現場で発生する溶接・溶断の火花があたっても表面が炭化するだけで着火しません。建設現場の火災リスクを防ぎ、工期を短縮したいと考える大手ゼネコン向けに受注を開始し、建築部門における増収要因となるよう受注件数が順調に積み上がっております。

③施工力増強の取組み

 当社の成長エンジンは「施工力」であり、工事体制の整備及び増強することが戸建、建築、防水部門共通の経営課題であります。そこで、昨年来より、当社は認定施工店が抱える課題を解決するための支援、バックアップ、フォローアップ政策を行ってまいりました。具体的な政策は次のとおりであります。

ⅰ 職人不足の解消のための支援、バックアップ

ⅱ ウレタン原料ストックのための防火倉庫を賃貸

ⅲ 吹付機械、施工用トラック車両の譲渡による設備支援 

④新規事業への進出

 当社は、2019年2月25日に公表しました、中期経営計画「Road To 2023」を達成するため、新規事業への進出を行ってまいります。既に「不燃性断熱材アクアモエン®」と「24時間全館空調システム」の販売は開始しており、順調に受注が積み上がってきております。さらに、当社の強みである全国の施工力を活かした「防水事業」や、テクニカルセンターで研究中の新商品を開発し収益の向上を図ることで、当社の経営理念である「人と地球に優しい住環境を創ることで社会に貢献」を体現してまいります。

⑤人材開発

 当社は、優秀な人材の確保と並行して、社内の教育訓練プログラムを充実化し、人材開発に取り組んでまいります。工務社員には、営業所ごとに施工技術の底上げを図ります。営業社員には、OJTを中心としながら、集合研修も組み合わせ、商品知識、営業提案力の向上を図ります。テクニカルセンター及び開発社員には、より高度な専門知識の習得を促進します。また、社員の所属部署に関係なく「熱絶縁施工技能士」等の資格取得を後押してまいります。

 

⑥断熱関連の技術・商品開発の推進

 当社は、テクニカルセンターの活用を充実させることにより、当社の取り扱う商品、製品の品質向上を図ります。自社ブランド原料の委託製造に伴い、テクニカルセンターで様々な環境での実証実験を行うことを推進しており、これまで以上に良質で安定した原料を低価格で製造することを実現してまいります。また、顧客ニーズに対応するために開発部門を中心にテクニカルセンターにて新原料、新商品の開発に取り組んでまいります。この他、断熱材の省エネルギー性能を実証する地域区分・工法区分に応じた第三者認定取得を進める他、原料メーカーや大学の研究機関と共同で新原料の開発にも積極的に取り組んでまいります。
 

(4)サステナビリティへの取組み

  サステナビリティについての取り組みですが、当社はビジョンとして「我々は、断熱技術の革新によりエネルギー総需要を削減し、地球温暖化防止対策と同時に、人々の健康で快適な生活を実現するために存在している」と定めております。「アクアフォーム」をはじめとする断熱・遮熱部材は、社会や人々の生活、地球環境になくてはならないものであり、住宅省エネ性能を向上する高気密・高断熱の「アクアフォーム」を普及させることによって住宅のCO2排出量(エネルギー消費量)を削減し、省エネルギー住宅を実現してまいります。また、脱炭素を促進するウレタンリサイクルに取り組むことで、住む人の健康・快適で幸せな暮らしを支え、CO2を排出せず地球に優しい再生可能エネルギーで賄える社会を実現させることを目標としております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 (1)及び(4)に記載の、経営方針及び中長期的な会社の経営戦略を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき課題と認識している点は以下のとおりです。

 

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

 新型コロナウイルス感染拡大により、当社を取り巻く環境の変化が加速化しております。また、「循環型社会の構築と地球環境の保全」への取組みも待ったなしの状況となっております。こうした中、持続的な成長、中期的な企業価値向上を実現するためには、諸課題を認識し、迅速・果断な意思決定を通じて、企業変革に取組んでまいります。

 

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