業績

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

(1)経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経済活動が停滞し、企業収益が低水準で推移するなど厳しい状況が続きました。また、ロシアによるウクライナ侵攻に伴って資源価格等の高騰も生じており、これらが景気に及ぼす影響も懸念されております。

国内建設市場におきましては、国土強靭化計画等を背景とする公共投資は底堅く推移したものの、民間設備投資は企業収益悪化の影響を受けて縮小する傾向にあり、受注環境は厳しさを増しております。

このような状況下で当社グループは、全事業において新型コロナウイルス感染症への対応も十分に図りながら事業活動を展開してまいりました。その結果、特に当社グループの主要事業である切断・穿孔工事事業において完成工事高が増加したため、当連結会計年度の当社グループ全体の売上高は20,949百万円前年同期比8.3%増)となりました。また、販売費及び一般管理費の増加に伴い、営業利益は2,502百万円前年同期比9.4%減)、経常利益は2,704百万円前年同期比7.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,580百万円前年同期比9.4%減)となりました。

 

セグメント別の状況は、次のとおりであります。

 (切断・穿孔工事事業)

主に民間工事の受注が増加したため、完成工事高は18,295百万円前年同期比8.3%増)となりました。また、販売費及び一般管理費の増加に伴い、セグメント利益は3,192百万円前年同期比1.5%減)となりました。

 (ビルメンテナンス事業)

ビルメンテナンス事業につきましては、首都圏を中心に大手デベロッパーの新規案件開拓に努めてまいりました。その結果、完成工事高は469百万円前年同期比9.2%増)となりました。また、完成工事高の増加に伴い、セグメント利益は56百万円前年同期比37.2%増)となりました。

 (リユース・リサイクル事業)

リユース・リサイクル事業につきましては、中古スマートフォン等の販売に係る新規の顧客開拓に努めてまいりました。その結果、商品売上高は2,183百万円前年同期比8.7%増)となりました。また、売上は増加したものの、組織体制の強化に伴い一定のコストが発生したこと等により、セグメント利益は134百万円前年同期比35.3%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動で2,239百万円の増加、投資活動で847百万円の減少、財務活動で289百万円の減少となった結果、7,749百万円となりました。

 

各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動による資金の増加は2,239百万円前年同期は1,957百万円の増加)となりました。主に、税金等調整前当期純利益が2,577百万円、減価償却費が622百万円あったものの、売上債権の増加が330百万円、法人税等の支払額が1,037百万円あったこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動による資金の減少は847百万円前年同期は1,594百万円の減少)となりました。主に、保険積立金の解約による収入が100百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が914百万円があったこと等によります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動による資金の減少は289百万円前年同期は69百万円の減少)となりました。主に、配当金の支払による支出が206百万円あったこと等によります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1)生産実績

当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

商品仕入高(千円)

前年同期比(%)

リユース・リサイクル事業

1,135,566

119.0

合計

1,135,566

119.0

 

(注) 1.上記の金額は、仕入価格によっております。

2.切断・穿孔工事事業及びビルメンテナンス事業については、商品仕入高がないため記載しておりません。

 

(3)受注実績

  当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

切断・穿孔工事事業

18,371,608

109.1

366,645

126.3

ビルメンテナンス事業

469,920

109.2

合計

18,841,529

109.1

366,645

126.3

 

(注)リユース・リサイクル事業の一部については、受注販売活動を行っておりますが、金額的重要性が低く、また受注状況の記載が営業の状況に関する実態を表さないため、記載を省略しております。

 

(4)売上実績

  当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(2021年7月1日から

2022年6月30日まで)

金額(千円)

前年同期比(%)

切断・穿孔工事事業

18,295,300

108.3

ビルメンテナンス事業

469,920

109.2

リユース・リサイクル事業

2,183,923

108.7

合計

20,949,144

108.3

 

(注)1.当社グループの事業は主として請負形態を取っており、販売実績という定義は実態にそぐわないため、売上実績を記載しております。

2.前連結会計年度及び当連結会計年度ともに、売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結決算日における資産、負債及び損益に関して報告数値に影響を与える見積りを行っております。しかしながら、多様化する社会のニーズ、市況の変化等により見積り及び判断が実際の結果と異なる場合があります。

当社が連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであると考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を含む見積りに関する情報は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。

 

固定資産の減損判定

当社グループは、のれんを含む固定資産について減損の兆候がある場合は、当該資産又は資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローを見積り、減損損失を認識するかどうかの判定を行っております。減損処理が必要と判定された場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。減損の兆候の判定、減損損失を認識するかどうかの判定及び減損損失の測定に用いられる当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの見積り及び仮定等について経営環境の変化等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。

 

(2)財政状態

当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,416百万円増加し、19,408百万円となりました。

負債につきましては、工事未払金が増加したものの、未払法人税等が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ116百万円減少し、3,554百万円となりました。

また、純資産は前連結会計年度末に比べ1,532百万円増加し、15,854百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は77.4%となりました。

 

(3)経営成績

①売上高

売上高につきましては、20,949百万円(前年同期比8.3%増)となりました。主な要因としては、民間工事の受注が増加したためであります。

なお、売上高のセグメント別の実績につきましては、切断・穿孔工事事業が18,295百万円前年同期比8.3%増)、ビルメンテナンス事業が469百万円前年同期比9.2%増)、リユース・リサイクル事業が2,183百万円前年同期比8.7%増)であります。

②営業利益

売上原価につきましては、主に切断・穿孔工事事業に関して完成工事高の増加に伴って外注費も増加したため、14,283百万円前年同期比9.7%増)となりました。

また、販売費及び一般管理費につきましては、4,163百万円前年同期比17.2%増)となりました。主な内容は、従業員給料手当が1,682百万円、支払手数料が337百万円等であります。

この結果、営業利益は、2,502百万円前年同期比9.4%減)となりました。

③営業外損益及び経常利益

営業外損益は202百万円の利益(前年同期比15.4%増)となりました。主な内容は、持分法による投資利益88百万円、匿名組合投資利益45百万円等であります。

この結果、経常利益は2,704百万円前年同期比7.9%減)となりました。

④特別損益及び税金等調整前当期純利益

特別損益は、126百万円の損失(前年同期比17.5%減)となりました。主な内容は、特別調査費用196百万円等であります。

この結果、税金等調整前当期純利益は、2,577百万円前年同期比7.4%減)となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,580百万円前年同期比9.4%減)となりました。また、1株当たり当期純利益は138円83銭となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

「2 事業等のリスク」の項をご参照下さい。

 

(5)キャッシュ・フローの状況

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」の項をご参照下さい。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性について

当社グループは、運転資金や設備投資に必要となる資金を、主に自己資金により調達することを基本方針としております。また、将来の経営環境への対応や業務拡大に備えるため、必要な資金を内部留保しております。

当社グループの資金需要のうち主なものは、切断・穿孔工事事業に必要な運転資金であり、材料の購入費、従業員への人件費及び協力業者への外注費の支払いに係るものです。

 

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