文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 社是、経営方針
<社 是> すべてのことに誠実に よりよい仕事をしよう
<経営方針>
1.基本方針
全役職員が、担当職務執行に当たり、ルールを踏み外さず、やるべき事をやり切り、掲げた目標を達成する。
部署内・会社内のコミュニケーションを活発に行い、オールモリヤとして会社全体の企業益を上げる事により、社員の待遇改善を進め、仕事・私生活の両面で、やりがい・生きがいを醸成する。
2.重点実施事項
(1)安全の重要性及び災害の影響の重大性をしっかり認識し、工事現場における基本を踏まえた管理と、毎月12日の『安全の日』を完全実行し、『墜落・転落災害ゼロ』を達成する。
(2)コンプライアンス違反は会社の存続に関わる事を理解し、倫理・社内規程から法令にいたるまで、幅広く『コンプライアンス遵守』を更に徹底する。
(3)Zoom、BIM・CIM、グリーンサイト、CCUS、クラウドサービス等のDX化を進め、業務の省力化・効率化を図ることによって、生産性の向上を促し、働き方改革を推進させる。
(4)新入社員から上位者まで、階層別及び個人のスキルに応じた教育訓練・自己研鑽・資格取得を推進し、各自の能力アップを図ることにより、守谷商会の総合力を高め、高品質な成果物を造り上げる。
(5)SDGsの会社目標<手戻りを無くす、女性の責任ある活躍、地中熱事業の実績>を更に進める。
(6)心身の健康の維持増進の為に、人間ドック・健康診断・メンタルヘルスチェック等による疾病の早期発見・早期治療・生活習慣の改善をすると共に、部署内においてもお互いの健康状態に気を配り対処する。
(2) 当社グループの経営環境について
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済がコロナ禍の度重なる再拡大に見舞われつつも次第に落ち着きを取り戻し、経済社会活動の再開により期末に向けて徐々に回復基調に転じ、これを受けて国内景気も観光・宿泊・飲食・旅客輸送業等の業績は依然として足踏み状態が続いているものの、輸出の回復やコロナワクチン接種効果の浸透等による個人消費の持ち直しなどにより総じて改善基調で推移しました。
このような経済環境下にあったところ、期末を目前にして突然ロシアによるウクライナへの武力侵攻が勃発し、ロシアに対する厳しい経済金融制裁とロシアの対抗策によって食料・エネルギー資源価格の高騰、インフレの高進、国際金融システムの不安定化リスクの高まり等が生じ、世界経済は厳しい状況に陥りつつあります。この事態を受けて上向きつつあった国内経済の先行きにも不透明感が増しています。
このような事業環境下、当社グループが中核事業としている建設業界におきましては、政府公共投資、民間設備投資が共に前年度を上回ったこと等を背景に通期業績は総じて底堅く推移しましたが、ウクライナ危機に伴う燃料高・原料高等を背景とした一部の資材価格の騰勢傾向が期末以降日毎に顕在化し、各企業の設備投資に先送り傾向が生じ始めている他、コロナ禍の行方や技術者・技能者不足に伴う人件費の上昇等も重なり、収益環境の悪化圧力が強まることが危惧されると共に、国内景気の先行きも予断を許さない状況下にあります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは「営業利益率」を重要な経営指標と位置づけ、経営計画の基本方針となる「強靭な経営体質の確立」を目指して、「生き残る為の収益至上主義への変革」を実現するために、工事粗利益率の向上と固定費の削減に注力し、安定した利益を確保する体制を構築するとともに、資産及び資本効率を高め、企業価値の向上に注力してまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の建設投資の動向見通しにつきましては、政府建設投資が前年度と同程度と予想されるものの、民間建設投資は住宅投資がコロナ禍からの住宅需要の回復がひと息したことから微減と予想され、また、他の建設投資も建材価格の高騰やサプライチェーンの混乱等の影響が懸念されることから伸び悩む可能性も強く、建設業界を取り巻く経営環境は厳しさを増すと思われます。
このような環境下、当社グループは、コンプライアンス遵守体制を礎として「市況に左右されない収益力の確立・強化」方針を継続し、オールモリヤの旗の下、全役職員が一丸となって以下の施策を確実に実施し、安定した事業収益を確保できる体制を実現させてまいります。
① 徹底した安全衛生対策による安全文化の醸成
② 首都圏・中京圏における受注・施工体制の拡大
③ 不動産開発事業の的確な案件判断と回収業務の確実な実行
④ 与信管理の徹底、受注時目標粗利益の確保及び工事収支管理の厳格な運用
⑤ 働き方改革のさらなる推進による快適な職場環境の維持、形成及び生産性の向上
⑥ 社員に対する実効性のある教育訓練の確実な実施
⑦ SDGs(持続可能な開発目標)の継続的な展開
こうした施策の実行により、確実に利益を確保する体制の整備を進めてまいります。
(5) コンプライアンスの徹底及び体制の整備
① 部署長間の情報共有、協議の活性化とコンプライアンスを踏まえた業務遂行の徹底
② 損失リスクの未然防止対策の強化と規程の整備
③ 組織の整備及び監理室の充実による業務処理の強化
④ 弁護士等の専門家との一層の連携強化
⑤ 営業段階から工事(現業)部門が参加する協議体制の整備
⑥ 取締役を含めた役職員に対する部署別(業務別)研修会の実施
⑦ 内部通報制度の利用の活性化
こうした施策及び体制の整備により、コンプライアンスの強化・徹底を図ってまいります。
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