文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「自らの意思と成長をもって、人々の生活を足元から支える」を企業理念に掲げ、社会資本の整備にかかわる事業を展開しています。この理念のもと、コンプライアンスの実践や透明性の高い経営を行い、更には、時代の変化に適合した技術開発を推し進め、新しい価値を提供していくことにより、社会との良好な関係を築き健全で効率的な経営と企業価値の向上を目指しております。
(2)経営環境
当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
建設事業
建設事業におきましては、防災・減災、国土強靭化等により公共投資は底堅く推移していくものと思われますが、一方で人手不足による人件費の上昇や原材料価格の上昇によるコスト増加の懸念、企業間の熾烈な受注競争など厳しい状況が続く事を予想しております。また、働き方改革への対応、賃金引上げに向けた取組等、課題も多いと認識しております。
製造販売・環境事業等
製造販売事業におきましては、環境に配慮した製品の開発・提供等、カーボンニュートラルへの対応が急務となっております。また原材料(特にストレートアスファルト)の価格が収益に大きく影響するため、動向を注視しております。
(3)中長期的な経営戦略
「中期経営計画(2021年度~2023年度)」を策定し、安定企業グループを目指してまいります。
基本方針 「挑戦・発想・実行で社会から選ばれ続ける企業に」
経営戦略の概要
(4)経営計画の数値目標
当社グループは、目標とする経営指標として以下の数値を掲げています。これらの数値目標達成と、企業価値の向上に努めてまいります。
(5)対処すべき課題
今後の経済環境につきましては、依然として新型コロナウイルス感染症の収束目途が立たない中、ロシア・ウクライナ情勢による経済不安とこれに伴う原材料価格の高騰、急激な為替変動等わが国の経済を下押しする様々なリスクが懸念されております。
道路建設業界におきましては、企業間の熾烈な受注競争、原材料価格や人件費の上昇に伴うコストの増加懸念に注意を要するなど、当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続くものと予想しております。
このような環境のなか、当社グループは中期経営計画達成に向け掲げた6つの経営戦略に取り組んでおります。
建設事業部門に関しては、地域戦略を明確にし、提案型営業を強化しております。スポーツ施設案件の拡大、当社グループが培ってきたノウハウを活かせる官民連携事業にも取り組んでおります。施工体制強化のため、技術系人材の採用や教育、生産性向上に資する情報化・ICTツールの活用等にも取り組んでおります。
製品事業部門に関しては、各地区にて顧客満足度の向上を図り高付加価値の製品販売に注力し、シェアアップを目指しております。安全・環境対策にも取組んでおり、点検の強化や環境に配慮した設備投資の実施を行ってまいります。
働き方改革に関しては「働きがい」「働きやすさ」を感じる職場環境を目指しエンゲージメントサーベイを通じた課題解決に取り組んでおります。人材育成にも注力し技術セミナーや研修会などの教育機会を設け、スキルアップを図っております。また、週休二日アクションプログラムを作成し、計画的な休日の取得、残業時間の削減、業務効率化を目指し基幹システムの更新等を行っております。
さらには、グループ連携・部門間連携による総合力の強化を図り、環境の変化に即応できる柔軟な経営体質の構築や適正な経営資源の配分、リスク管理能力を高めることにより、持続的な収益力の強化に全力を尽くしてまいる所存でございます。
これらの方針に基づく諸施策の着実な実施により、2023年3月期の業績予想につきましては、売上高117,000百万円、営業利益6,800百万円、経常利益6,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,500百万円を見込んでおります。
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