研究開発活動

5【研究開発活動】

当社技術本部、技術統括部、技術推進部を核とした研究開発部門は、環境負荷の少ない快適な環境づくりを追求し、設備工事事業を通じて、省エネルギーシステム開発を中心に取り組んでまいりました。また、空調設備システムの性能評価・改善方法ならびにエネルギー消費量の分析技術についての研究を行っております。これらの成果は設備の省エネルギー対策、節電・省エネルギー改修提案またはリニューアル設計技術に応用することに寄与しております。

当連結会計年度における研究開発費は18百万円であります。また、当連結会計年度の主な研究開発活動は以下のとおりです。

 

(1)熱流体シミュレーションの活用による最適設計手法

大空間または特殊空調などの設計施工時において、室内の温度や気流などをシミュレートすることにより、その設備性能や室内温熱環境を予測・評価するエンジニアリング支援ツールとして活用しております。事前に様々な設計案に対するシミュレーション結果を比較検討して最適なシステムを選択するとともに、工事竣工後の現地計測値とシミュレーション予測を比較評価して、さらに解析精度を向上し、品質の高い設計・施工を目指しております。

 

(2)新型コロナウイルス対策用シミュレーションによる性能評価法の開発

現在世界中で流行している新型コロナウイルスの感染防止対策の一つとして換気が広く推奨されています。室内の換気状況や空気質をシミュレーションで見える化することによって、換気設備の効率・性能やウイルスの拡散状況を適切に判断する評価手法の開発に取り組んでおります。

 

(3)省エネルギー改修提案技術、およびCO排出削減提案の手法

空調・換気システムの運転状態におけるエネルギー消費量および、屋外・屋内の空気温湿度などの状態を集約した中央監視データや、エネルギー消費量のエビデンスとなりうるエネルギー購買伝票等の実績値などを分析することにより、事業所全体の年度間のエネルギー消費量およびCO排出量の傾向や特徴を捉え、さらに、個々の機械設備のエネルギー消費量を分析・把握し、省エネルギー改修提案・CO排出量削減提案・省エネルギー対策・地球温暖化対策に活用しております。

 

(4)可搬型局所換気装置による介護空間の空気環境改善に関する研究

特別養護老人ホームを中心とする介護施設での、排泄介助時に発生する局所的な臭気対策として、高効率補修型の局所換気装置による空気環境改善に関する研究を進めております。

本研究では、改善した試作型局所換気装置による実験室実験及びデータ分析を行っております。

 

なお、不動産賃貸事業およびその他の事業において研究開発活動は行っておりません。

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